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『荘子』の中の孔子と老子

 『荘子』には、何故か孔子と老子の問答?が何章か出てくる。
 荘周(荘子)の生没年は不詳だが、戦国時代(前403〜221)中期とされている(らしい)。
 その中の一章。
 孔子が、周王室に自分の修めた書物を収納してもらおうと思いたった。弟子の子路が一計を案じて言うには、「蔵書係の役人に、老子という人物が居りまして、今は田舎暮らしをしているとか。先生が書物を収納してもらいたいとお考えでしたら、一度田舎まで足を運んで取次いでもらうのがよいでしょう。」
 さて(孔子が)出かけて行って老子に会ったが、うんと言わない。そこで孔子は、携えてきた経典を繰り広げて説得し始めた。聞いていた老子は、ついに話の腰を折って、「ひどくまだるっこしいな。要点だけを言ってくれないかね。」
 孔子「要点は仁義の教えになります。」
 老子「では聞くが、仁義とは人に具わる本性かね。」
 孔子「その通りです。君子は仁の教えに背けば何ごとも成しえませんし、義の教えに背けば生きていくこともできません。ですから、仁義は真に人の本性です。この上、さらに努めるべきことがあるでしょうか。」
 老子「その仁義とは、どういうことなんだね。」
 孔子「心の底から一切の万物を慈しみ、広く天下の人々を愛して私心がない。これが仁義というものです。」

老子の名の字がないので、尊称に

 これに対する老子の答えは、次回に😄。

 続く💕 

            🐻

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