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鮎漁師祭りの日 継ぐ 道具達…

朝目覚めれて
外は雨

全身筋肉痛は 免れたが
休息日である。
珍しく丑三つ時に noteを描いていた。
祭りの 空気感を 伝えたくて…

ただ 公開は いつものように
夜が明けてから…

先ずはこちらを ↓


鮎漁師解禁日
昼飯後 漁場に戻ると
お爺は居ない…
獲った鮎は 置いたまま

細かい(四分)の投網で 打ってみる。
ほんの少し 若鮎が獲れる

暫くすると お爺が戻る
他の堰堤に 打ちに行っていたと
元気なものである。

お爺は呟く
“ほら 大きいやろ”

成魚放流した 養殖の鮎であろうと

天然遡上の若鮎は まだまだ小さい

“下の堰堤 今 誰も入って無いらしい
行って来い”

鮎漁師は 暗黙の了解 
堰堤に張り付いている 鮎漁師は
ほぼ決まっている。
いきなり 鮎漁を始めた人達が 無謀な事をすると 激を飛ばしていたのが
師匠であった。

駄目なものは 駄目である
事故になると 皆が悲しい


バイクで 10分下に下る
誰も居ない
堰堤を若鮎が舞っている

静かに打ってみる

4分の網に 止まる 
いい天然遡上の若鮎である。

“獲れたか?”
また 違う鮎漁師が やって来る。
バタバタバイクを観て 降りてきたのだろう。
半年ぶりで逢うのは 変わらず
色々な 話をする。

言語のリハビリテーションである。
今でも あいうえおの口の形を
練習しているのだから…
もう一人 降りて来る。

鮎漁師の祭りの日
網を持たない鮎漁師は 堰堤をぐるぐる
まわり 話をして行く

降りてきたのは 師匠の師匠
仙人と言われる鮎漁師である。

三人で 白鷺を見つめている。

“若鮎の居場所は 鳥に聞け”仙人は呟く

“鮎獲ったぞー”
器用に 食べるものである 

自然体だ


いつしか 網の目の話になる。
鮎漁師の会話は 綱目から始まる

“それ 何分や?”
“4分やな 見してみろ”と仙人が手にする

今年は まだ これでは 獲れ無いと
下の鉛が チェーンでは 高水では
浮いてしまうと….

“ネットで 3分の投網 探しても なかなか売って無くて”….

“俺 3分 新品持ってるぞ”仙人は呟く

7.5キロの 玉錘だと
もう 年齢的に
新品を使う事は無いだろと

すかさず 合いの手が入る。

“川の神さまから それ 分けてもらえ”

“譲ってください”

頭など 要らなくて
勝手に口が喋っている。

仙人(鮎漁師の神さま)が 自ら作った
道具など 世の中には 出回らない

“今から 来るか?”

“はい 鮎 家に置いてすぐ向かいます”

大体の場所を聞いて出かけた
鮎漁師の匂いが するのか
直ぐに 家を見つけた

“3分と4分 新品あったから…
この4分少し使ってるから これも持って行け”

鮎漁師の仙人お手製の投網
三本も 譲ってもらえるとは….

“持ってるなー”と 武者震いをしていた。

7.5キロ 玉の投網 打てるか?

そうである

ギランバレーに恋をして
お箸も持てず 歩きも出来ず
トレーナーのスパルタMから
暖かい指導を受けながら 昨年から
始めた 投網 
敢えて 重たい投網を使っていた5.5キロ

7.5キロを まして玉錘 扱えるのか?

仙人様から 直伝で 教えてくれると


7.5キロの玉錘が 空を舞う

“打ってみろ”って

手にすると ずっしり重たい
スペシャルスパルタリハビリに
ピッタリである。

癖を 観てもらい
基本を 教えていただく

そう 昨年 習った師匠の師匠
仙人様から…..

“気をつけて 打てよ”と…..

自然な流れとは いえ
出来過ぎぐらい

目覚めれて 鮎仙人様から
投網 三本 譲ってもらえるとは
夢にも 思わず….

やっぱり 持ってるなーと
褒めておこう。

自ら 褒めてやると
不思議なもので
身体も 心も 調子に乗ってくる…


鮎漁師お祭りの日
これが愉しみで 若鮎を
獲るのである。

天然遡上鮎の唐揚げ
これだけ細かいのは
御道具が無いと 獲れないから

なかなか 市場には出回らない
そして

さっきまで 泳いでいたのだから…

美味い 美味いと….

鮎漁師冥利に尽きる日でもある。


長い長い 濃い濃い 
鮎漁師祭りの日が 終わる。

明日は 雨になるようで….

長い長い
短い短い
鮎漁師が始まる


ギランバレーに恋をして
回復期リハビリテーション
鮎漁師祭り 継ぐ 御道具達

こんな マニアックな話
誰も 描かないから
描いている

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