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お店の未来 〜宅配サービスの未来は〜

#日本一小さな百貨店の物語

留守中でも荷物を家の中まで届けてくれる「Amazon Key」というサービスをアマゾンが2017年に発表した。

アメリカの一部の地域で、プライム会員ならスマートキーとクラウドカメラのセットを250ドルで購入して利用できるらしい。

配達の流れはこちら。

1.家の前に到着した配達員は、荷物のバーコードをスキャンする。
2.すると、インターネットに繋がっている玄関の鍵(スマートロック)が解錠され、室内のクラウドカメラの録画が始まる。
3.配達員はカメラに監視されながらドアを開け、荷物を置き、家から去る。
4.利用者はその様子をリアルタイムや録画で視聴できる。

2019年、「Amazon Key」は「Key by Amazon」と改称し、サービスエリアが拡大され、サービスも自宅内、車内、ガレージ内という3種類の配達が受けられる。車内とかガレージ内とか、いかにもアメリカらしい。

日本では、まだこのサービスは受けられないようですが、環境負荷の問題や、ネット通販の伸びに伴う宅配便取扱の急増など、日本でも再配達削減に向けた動きは、政府や業界団体などを中心に進められています。

京都府でも、2017年に京都府スマート物流研究会が立ち上げられ、コンビニ各社、宅配業者、鉄道事業者、IoT企業など、並み居る大企業の中に、なぜかちっぽけなつねよし百貨店も研究会に混ぜて頂いておりました。

とまあ、不在宅への再配達問題は、地球環境的にも、物流サービスの未来にも世界的な大問題で、amazonを始め、日本の政府、大企業も、IoTやAI、ロボットの活用など、必死で対策に頑張っている大問題なのです。

で、ここからは、田舎の小さな村の小さな百貨店の小さなお話。

月曜日は、90過ぎて一人暮らしのおじいちゃん宅に牛乳とお茶を届ける日です。

一人暮らしでなかなか買い物にも出かけられないので、水分、栄養補給と見守りを兼ねて、毎週、月曜に家の中まで届けて欲しいと隣町に住む娘さんからの依頼なのです。

90過ぎといってもまだまだ元気で、お友達の家に碁を打ちに行ったり、畑や田んぼに出てたりと、月曜朝からいないこともたびたび、、、。

そんなときは鍵をあけさせてもらって家の中にモノを置いて帰ります。

といっても、ただ、ドーンと置いて帰ればいい訳じゃなくて、ちゃんとルールがあります。

1.玄関が閉まっていても奥で寝ていたり、縁側にいたりする場合があるので、声をかけて確かめる。
2.いなかった場合、牛乳は冷蔵庫の中に入れる。
3.お茶は来たのがわかるようにコタツの上に置いておく。
4.お茶の蓋はおじいちゃんが開けやすいように一度開けて緩めておく。
5.お茶が2本の日は、1本は戸棚の見えるところに置く。

スマートロックも、クラウドカメラも使っていないけど、なかなか細やかなサービスを実現しています。

あと何年待てば、アマゾンや日本の大企業はおじいちゃん向けのこのサービスを実現してくれるだろう?

将来、この仕事はロボットにとって代わられる仕事か否や?


京都北部の山あいの小さな集落にただ1軒の小さな百貨店から田舎の日常を書いています。子供達に豊かな未来を残すためにサポートよろしくお願いします!