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フランスの家族で受け継がれる、ジャム作りと言う物語

お料理の腕がかなり高い我が夫。
私も人並みににはお料理出来ると
思うのですが、ホームパーティーや
BBQで夫の手料理や、手作りシャルキュトリ、
ビール、サワードーブレッド、ソーセージ
なんかを出すと、友人はみな感動。
私は脇役のつまみやサラダ担当。笑
夫の探究心と情熱に比べると、私は
全くかないません。それを知ってるから、
私は対抗せずありがたくお任せします。

そんな我が家、ジャム作りも夫の仕事。
私は助手のごとく指示に従いながら
作業するだけ。

義母も、夫のおばあちゃんも、ずーっと
家で食べるジャムはほぼ手作り。
その流れを受けるのは、そりゃー、
私じゃなくて夫です。笑
そしてジャムって、庭で採れすぎるもので
作るって言うのが、本当は基本の基なんだ
ろうなーと思うけど、そんな恵まれた環境
ってなかなか無いのが現実ですよね。
いつかそんな環境で暮らしたいなー。

夫と付き合いフランスに来始めたころ、
義母の作るライムのジャムに
毎回感動してました。
朝食に、バゲットを縦半分に切ってトーストし
フランスの美味しいバターをたっぷり
塗ってライムのジャムを塗り、
大きなカフェオレボールに入ったカフェオレ
にそのパンを浸しながら食べる朝食の
美味しいこと美味しいこと!!

義母の定番は、ライム、
庭のグリヨット(小さなさくらんぼ)のジャム、
庭のクワン(カリン)ジャム、苦いオレンジの
ジャム。これらは家にストックがたくさん!
(ライムとオレンジは自家製ではありませんが)

日本にいる時の、夫のジャム作りは、
フルーツとしてそのまま食べるにはイマイチで、
かつただで、もしくは安く大量に手に入ったもの
でジャムを作るのがモットー。

日本に住んでた時のジャム作りはこんな感じです

1. 近所で解体中の家の庭の木に、
すでに熟し過ぎた梅を見つけ、解体作業
してる人にその梅どうするのですか?と聞いたら
持って行っていいよ、と頂いた梅。
黄色くなった梅で作る綺麗な黄色いジャムは
すっぱくて美味しい!!

2. 近くに住むドイツ人のおばあさんが20年前
勝手に家の前の川沿いに植えたさくらんぼが、
たくさんなっているけど誰もとらないからと
連絡いただきたくさん収穫させてもらった、
小さくてすっぱいさくらんぼで作ったジャム!


蓋部分が中から消毒されるからという理由で、
熱々ジャムの瓶詰め直後は逆さまにします。
(もちろん瓶などは煮沸消毒済みではありますが)
追記 : 逆さにすると熱いジャムが冷める時に
空気が抜けて蓋がしっかり閉まると言う効果も
あるそうです。

3. 家の近所の空き地で持ち主の分からない柚子の
木から勝手に採った柚子で作ったジャム。笑

4. 伊豆旅行中に空き家の木にたくさんオレンジ
がなっていて、大半が既に落ちてしまっている
のを見つけた義母が、勝手に収穫して持ち帰った
苦いオレンジのジャム。笑

ジャムにするフルーツはただでもらったか、
若干盗み入ってますね、、、
でも手作りジャムって、こう言ういわくつきが
楽しいなーって。

後は、伊豆が好きでよく行ってましたが、
熱海手前あたりの道路沿いで、3kg300円とか
で味が落ちる柑橘類が売られたりしてるので、
そう言うのが手に入るとジャムを作ってました。

梅酒作った後一年くらいして取り出した梅や、
よく作っていたフルーツ酵素シロップが出来た
後のフルーツなんかも最後ジャムにしてましたが、
王道って感じのジャムにならず、飽きのくる
味なんですよねー。

フランスに来てからは、キッチンが狭いし
義母から会うたびたくさんジャムを頂くから、
ずーっと手作りはしてませんでした。
しかし先日ベルサイユのマルシェでルバーブを
見つけた夫、ジャム欲が芽生えたようです!

写真では大きさが分かりにくいのですが、
これで1キロちょっとかな。4ユーロです。


夫も今までルバーブって食べたことが無かった
んですって。初め二本だけ買ってみてタルトを
作ったら(夫がね!)意外なおいしさ!
ジャム作らねばーとやる気が出たそうです。

赤い部分は繊維だから残念ながらほぼ取り除き、
最終的に色は濁ったピンクになりました。
味は不思議にイチゴジャムにそっくりですが、
もっと酸味とうまみがありかなりの当たりジャム。
ちなみに生だとすっぱくて青臭くて食べれた
ものじゃないのに、ジャムにしたら大変身するから
面白いものですね。


今狙っているのは、ミュール(ブラックベリー)。
こないだ森の中を散歩したら、多分ミュール
と思われる植物がたくさんあったので、実が
なるころを見計らいジャム用に採りに行こうかな?
でもここら辺はお散歩する人が多いから、
先に採られてしまうかなー?

ジャム作りって、キッチンに立つずっとずっと
前から描きはじめる、偶然が重なって巻き起こ
った素敵な物語なのでした。


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