派遣とフリーランスのメリット・デメリットを徹底比較④

③に引き続いて、派遣社員という働き方で感じるメリットについて、ひとつひとつお伝えします。

派遣先は、ある程度安定感のある企業であることも多い

派遣社員の費用は、企業にとっては変動費なので(正社員は固定費)、コストの面ではメリットがあります。ですが、わざわざ派遣会社と契約して派遣社員を採用する企業って、ある程度限られているような気もします。

たとえば、かなり経営が危うい企業や、少人数のベンチャーなどで派遣社員を雇っているところって、ほとんどないのではないでしょうか。

派遣社員がいる企業というのは、ある程度従業員数が多い、創業年数が一定数ある、業績がそこまで悪くない、まあまあ安定している企業が多いような感じがします。そのため、「この会社の経営状況、やばくない…?」と早々に不安になってしまうような派遣先に当たるリスクは、低そうです。

しがらみや面倒ごとがほぼないため、ストレス耐性が弱くても働きやすい

派遣先企業にもよるかもしれませんが、基本的には、派遣社員のほうが人間関係のストレスは少ないと思います。

いずれはその職場からいなくなる可能性が高く(契約期間終了後の直接雇用などを除いて)、期間限定のお付き合いなので、「今後のために、この人には気を使っておかないと」とか「苦手だけど、自分から話しかけなきゃ」とか、そういうのはそんなになさそうです。

ストレス耐性が弱いと、人間関係のことで悩みがあると特につらくなったり、精神的に追い込まれたりもしやすいですよね。派遣社員は「ドライ」な人付き合いがしやすいので、仮に苦手な人がいても、がっつり密に関わらなければいけない…とかは、あまりないと思います。

「やるべきことさえやればOK」な雰囲気がある

派遣社員の場合、基本的には自分がやるべきことをしっかりやっていさえすれば、何か言われたりすることはほとんどないと思います。あまり余計なことに惑わされることなく、シンプルに仕事に取り組むことができます。

正社員などの場合、自分の仕事が終わってもほかの人の仕事を手伝ったりとか、会社の利益になることをいろいろ考えていかないといけないとか、そういうこともありますよね。

派遣の場合は、求められることにしっかりと、プロフェッショナルとして応じていれば、それ以上のことを求められることは少なさそうです。

専門職の場合は、雑務が少なく特定の業務に特化できる

たとえばクリエイティブ系やWeb・IT系、要資格系などの専門職の場合、「その業務そのもの」に集中できることが、比較的多いと思います。

正社員の場合、常に、メインの仕事以外に何かしらの作業がありますよね。何かの確認作業とか、表への記入とか、書類の作成とか、メールへの返信とか、誰かに何かを依頼するための準備とか、他部署や取引先とのやりとりとか。

専門職の派遣の場合はそういったことがあまりなく、特定の業務に集中できるようになっていると思います。むしろ、自分で営業や請求書の作成などをする必要があるフリーランスよりも、その点では業務に特化しやすい面があるかもしれません。(ただ、もちろんフリーランスのメリットもたくさんあるので、そちらについては今後)

次の仕事に移るとき(就職、転職)のリスクが低め

派遣契約の場合、だいたい3ヶ月更新のようなスパンが多くなっています。

そのため、たとえばしばらく派遣で働いていて就職を考えはじめて就職活動をスタートし、派遣契約を更新してから1−2ヶ月の間に就職先が決まったというときでも、次回の更新をしなければそれで終わりなので、キリよく辞められます。

また、仮に派遣先が合わずに短期間で辞めることにして就職活動をしたとしても、「次の就職までの一定期間だけ、派遣で働いていた」と伝えれば、そこまで追求されることはないと思います。

直接雇用の仕事(正社員、契約社員、アルバイト、パート)が合わなかった場合、すぐに辞めることを何度も繰り返すと「短期離職」になるため、辞めるのに慎重になったり、「すぐやめると次の転職がしづらいかもしれないから、続けなきゃ」などと考えたりしがち。

派遣の場合は短期間での更新ゆえ、働きやすければ続ければいいし、そうでないなら更新しなければOKなので、そういった悩みはほぼなさそうです。

まず、派遣社員のメリットについてはここまで。⑤からは、派遣社員のデメリットについてお伝えできればと思います!



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