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ベルリン舞台レポート vol.1

2022年3月22日から4月6日まで2年ぶりの舞台公演のためベルリンへ行ってきました。久々の海外。行けるかどうかもままならなかったのでまずベルリン公演に辿り着くまでの紆余曲折を。

2年前、すでに陽気もよかった2020年3月のロンドン英国国立劇場での舞台上演が新型コロナの蔓延拡大によりイギリス政府から急遽方針転換が発表され、舞台が中止、急遽帰国。それから2年間、舞台の中止の知らせばかり届いていました。

今年1月にほぼ開催が決まっていたカナダのケベック、シャーブルック公演も直前に中止。なのでベルリンも中止になると思っていましたし、実際2月の半ばには中止の知らせが来たんです。

ところがその1週間後にやっぱり開催するという連絡が来たのでびっくり。最近始めた農タメプロジェクトを進めていきたかったので、正直うーん、と思っていました。

さらに開催にはいくつか超えなければならない課題も。

❶ ワクチン3回摂取
❷ 急な開催決定なので、他の役者や裏方さんのスケジュール確保
❸ 全員が公演開催前に陰性であること。

1月のケベック公演のためにワクチン2回は打たなくてはならず、2回目を打ったのが昨年12月だったため、日本では3回目は6ヶ月以降ということなのでまだ打てないし、個人的には打たなくていいなら打ちたくないというメールを送ったら劇場と交渉してくれて、2回でも良いということに変更。ちゃんと自分の意見を言って議論できるのはすごく良いなぁ✨ ケベック公演の前にはワクチン打つか舞台でないかの二択を迫られたので。。

1つクリア。

開催決定から2週間ほどかけてようやく全員のスケジュールの確認が取れ、なんと全員スケジュールが押さえられたと! マジか。

なので2つ目もクリア。

さて❸番目。これは開催決定の時に大きな不安があることを伝えました。

なぜならドイツの現地報道で3月1日から順次コロナ規制が撤廃されていくと。それ自体はよいのですが、周囲が気を緩めている中で関係者全員の陰性を担保できるのか。

一般生活での規制は撤廃されても、舞台開催の基準が高いままだと、役者や関係者はものすごく大変ではないかと。

日本から出国する際にも、公共交通機関を使わざるおえないし、感染が拡大している日本で陽性にならないでいられる保証はない。一人でも陽性になったらその時点で舞台は中止。その責任の重さは計り知れない。開催するためにかかったたくさんの労力やチケットを買ってくれたお客さん、その払い戻しなど、今までとは比べ物にならないほど一人一人にかかる責任は大きい。

だけど、プロダクションからは「それはUmiが責任を感じることではない。それでもやると決めた劇場やプロダクションが責任を持つ」と。

うわぁ〜、かっこえ〜

ということで、自分にできる最善をしてそれでダメなら仕方ないと腹を括りました。

出国10日ほど前から自主隔離。すでに熊本県の山の中に住んでるから日常が隔離状態なんだけど😆 当初フライト前には陰性証明が必要だったのですが、どんどん規制が撤廃されていくので、出発前にはワクチン摂取証明書さえあれば飛行機に乗れちゃうと。

展開早っ! 手続き簡単になって嬉しいけど、
ということは陽性者も飛行機に乗れてしまうということでも。。

自主隔離中は台本読んだり、舞台で弾くコントラバスの練習をしたりと、久しぶりに舞台用の頭に切り替える訓練。でもなかなか集中できず大丈夫かなぁと。でも意外と台詞やシーンは覚えていたので、それは少し安心。

出発前にはコロナだけでなくロシアのウクライナ侵攻によって、情勢も変わっていきます。当初乗る予定だったフライトがキャンセル。そしてその次に取ったフライトも。その後変更になったフライトもまた変更。出発の1週間前までフライトの変更が続き、追い討ちをかけるように宿泊先のホテルがウクライナからの避難民を確保するために利用されるということで滞在先も変更に。

うーん、本当にギリギリまで開催されるかわからなさそうだ。

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