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投資#178 牡丹を植えたのは楽しむため


書籍の情報


タイトル:傷つきやすい人のための図太くなれる禅思考
著者:枡野俊明
発行所:株式会社文響社
電子版発行:2017年5月2日

書籍の抜粋


自分に甘く、他人に厳しい。思い当たる方も多いかもしれません。仕事の場面でも、自分が得手とすることを他人が同じようにできないと、
「いったいいつまでかかっているんだ。自分なら30分もあればやってのけるのに、もう一時間以上経っているじゃないか」
と苛立ったりする。そのくせ自分が不得手な分野のことは、少しぐらい時間がかかったってしょうがないじゃないか、と”大目”にみたりしているのです。人は身勝手なものです。
誰にでも得手不得手がある。「完璧」な人間などいないのです。きわめて当然のことで、わかっているつもりなのですが、ときとしてそれを忘れ、他人に多くを求めたりするから、心が騒ぐことになるのです。
とく部下の仕事の指示をする立場にある人は、その部分に注意を払う必要があるのではないでしょうか。前提になるのは部下一人ひとりについて、得手不得手を把握しておくことです。
「A君の得意分野はここだな。ただし、こちらは不得手のようだ。それが得意ということになると、これはやはりB君だな」
という塩梅です。それぞれの得手不得手を心得たうえで、仕事の指示を出せば、チームとしてうまく回転していきます。部下にとっても、わかっている上司、頼もしい上司と映るでしょう。
それができず、機械的に仕事を振り分けたりすると、不得手な分野を振られた部下は、労多くして功少なし、ということになる。上司としては、やきもきしたり、腹立たしさを憶えたり、焦ったりもするわけでしょう。
そんな上司を部下がどう思うかは明らかです。
「うちの課長ったら、まったく、なに一人で苛ついているんだ。仕事をまかせたんなら、ドンとかまえていればいいじゃないか。器量が小さいというか、胆が細いというか、やっていられないよ」
まあ、大概はそういうことになるわけです。もっとも、部下にもそのときどきに抱えている仕事がありますから、不得手分野を振らなければいけないケースもあるでしょう。しかし、不得手であることを織り込みずみで、仕事を指示していれば、ドンというかまえは揺るぎません。
「B君だから、ちょっと時間がかかっても仕方ないな。ここは、じっくり待つことにしよう」
と悠然としていられます。図太く、腹を据えて部下の仕事ぶりを見守ることができるのです。
完璧を求めるといえば、男女の関係はその最たるものかもしれません。たとえば、夫婦間でも、夫は妻にやさしさ、思いやり、細やかな心遣い・・・を求め、妻は夫にたくましさ、包容力、経済力、知性・・・を求めたりします。もちろん、求めるのは自由ですが、自分が求めるものを何から何まで備えている人など、どこを探したっているはずがないのです。
求めすぎない。これは男女の関係、さらにいえば、人間関係をうまく運ぶ極意かもしれません。江戸時代の儒学者である貝原益軒は次の言葉を残しています。
「聖人をもってわが身を正すべし。聖人をもって人を正すべからず。凡人をもって人を許すべし。凡人をもってわが身を許すべからず」
自分に厳しく、他人には寛容であれ、ということでしょう。この言葉については、益軒が大切にしていたボタンをうっかり折ってしまった若者を、
「牡丹を植えたのは楽しむためで、怒るためではない」
といって許したというエピソードも伝わっています。器量を広げるために、腹を太くするうえで、傾聴に値する”人生訓”だと思います。他人に寛容であることの根っこにあるのは、求めすぎないことです。

自分にも他人にも「完璧」を求めない

感想


私も思い当たる節がありました。

さすがに、
「いったいいつまでかかっているんだ。
自分なら30分もあればやってのけるのに、
もう一時間以上経っているじゃないか」

ということはありません。

でも、この部分を読んで、
やっぱり人は身勝手だなと
わが身を通して思います。

誰にでも得手不得手がある。
「完璧」な人間などいない。

わかっていると言い訳しつつも、
心底分かっていないのでしょう。

さて、結婚をしたとき、
祝辞で「寛容」という言葉を
いただきました。

夫婦円満の秘訣ということで、
部長からです。

なんでこの言葉を思い出したのか
・・・

寛容さが足りていないら
ですかね?

家事、育児で求めすぎない
ようにしたいと反省した
次第です。

「牡丹を植えたのは楽しむため」
のエピソードを、

子どもを授かったのは、
明るく楽しい人生にするためで、
家事や育児でイライラするため
ではない

と自己流にアレンジして、
胸に刻みます。

まとめ

牡丹を植えたのは楽しむためで、怒るためではない

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