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投資#135 SDGsの観点で見てみよう


書籍の情報


タイトル:脱コスパ病
著者:小島 尚貴
発行所:株式会社 育鵬社
発行日:2023年9月30日

書籍の一部抜粋


同じく福岡の会社から、水産加工品に関する輸出相談を受けました。この会社は、「九州各地で獲れたアジ、サバをベトナムで加工できる工場を紹介してほしい」と尋ねてきたので、私が「加工して、どうするんですか」と尋ねたところ、「もちろん、輸入して売ります」と言いました。私は、即座に「そんな話なら、対応しません。私は信念に反するその種の輸入だけは、絶対にやらない」と回答し、面談を打ち切りました。
博多から数キロ沖沖合の玄界灘で獲れたサバを、博多から三千キロ離れたベトナムに運んで切り、骨を抜き取り、袋詰めして、再び博多まで三千キロ運んで輸入し、九州各地で販売するという、この異様な流通構造。この会社が減税制度を活用するのかどうかは知りませんが、要は、現地加工と往復六千キロの物流を経てもなお、国内加工のサバよりも強い価格競争力を保てるということなのでしょう。
そうして国内のスーパーに並んだサバの切り身には、「原材料(さば)国内産」「原産国 ベトナム」という不可解な産地表示が小さな文字で記載されており、その文字を見る前に「国内産さば使用」という大きな目立つ文字が目に入るデザインになっています。法律上は問題のない表記ですが、主婦の友人数名にこのラベルを見せると、「誤表記ですか?」、「結局、国産ということですか?」と一様に当惑した表情でした。
そこで、私が貿易の仕組みを説明すると、「なんだか、書き方が卑しくて嫌になっちゃうわね」、「私ははっきりと国産と書いた魚を買います」とのことでした。他にも、家具、靴、衣料品、キャンプ用品、子供用品の事例がありますが、どれも似たり寄ったりの内容でした。
私がこれらの相談を受けるたびに抱くのは、「再加工輸入減税制度とは、そもそも、誰のどんなメリットを見込んで作られた制度なのだろうか」という疑問です。業者は「メイドインジャパンの原材料を世界に」と言いますが、結局、その完成品の輸入関税は「日本産の原材料が使用されている」という理由で日本政府により合法的に軽減されるわけですから、これらの再輸入品がもたらす問題は、自損型輸入商品がもたらす問題とほぼ同質です。
貿易業界では、「原材料が日本国内でまったく売れないよりもいいじゃないか」、「グローバル化の時代だし、どこも人手不足なんだから、できることを国際分業しあってもいいじゃないか」と主張する業者もいます。しかし、それは彼らがこの仕組みに関わって儲けたいから言っているだけの言葉に過ぎません。

「本当の受益者」が見えない制度

感想

数年前からサバ缶を使った料理を
CMとかでも良く流していたかな
と思いました。

サバの水煮缶のここがすごい!
ということで

そのまま使えて、簡単調理ですぐできる!
健康や美容にいい栄養素がたっぷり♪
いろんな食べ方でアレンジしやすい!
値段が安い、手軽に常備できる!

という説明があります。

https://kinarino.jp/cat4/35665

サバ缶推しと、
なんか関係あるんですかねと
邪推します。

サバ缶が悪いとは思いません。

博多から数キロ沖沖合の玄界灘で
獲れたサバを、博多から三千キロ
離れたベトナムに運んで切り、
骨を抜き取り、
袋詰めして、
再び博多まで三千キロ運んで輸入し、
九州各地で販売するという、
この異様な流通構造。

現地加工と往復六千キロの物流
が問題だと思います。

SDGsを考えると、
どうしても往復六千キロの物流
が気になります。


SDGs

7 エネルギーをみんなにそしてクリーンに
13 気候変動に具体的な対策を

というのが目につきます。

往復六千キロの物流のための
エネルギーもったいなくないか?

安くて品質のいいものは
消費者にとってウェルカム
なのは間違いないです。

ただ、ちょっと立ち止まりたいなと
思いました。

安さのために、地球を痛めつけます。

私たちが生きている間に
人類滅亡のような結果を招くような
ことではないと思います。

ただ、じわじわと効いてきそうです。

「原材料(さば)国内産」
「原産国 ベトナム」という
複雑な表記には上述のような
背景がある確率が高いです。

「再加工輸入減税制度」
初めて見聞きしましたが、
SDGsには反していないのでしょうかね?

SDGsの観点で見てみると、
違和感のあることが、
たくさん見つかるかもしれません。

まとめ

SDGsの観点で見てみよう

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