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🎋 映画監督 布施理恵子の手帳 『かぐや姫』製作記 132

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「さあ!入った入った!大変だなぁ、りえちゃん!」

アハハハ、と、くまプー。何か安心だにゃん。このクマちゃんの反応は、うん、大丈夫ぃ(※V)。悪い方には転がっていかねめ。うんうん、だから言ったでしょー?ミケ。んー、ミケの顔、不安そう。まーだ安心出来ぬでおじゃるか…

「あら?宜しい?オホホ、では。ねえ、ミケ?」
「あ…アハハハ…」
「もー!行くよ!」

軽尾さんのお尻に付いてって広い広い客間に流れるでおじゃる。エシシシ、エーガの事よりさあ、何がおやつに出んのー?セレブの出してくれるおやつ、楽しみなのー!

客間に着いたでおじゃる。あら?奥様。いらっしゃったの?お久しゅうございますぅ。パタン、お辞儀する。ミケ、ほら!お辞儀するのでおじゃる!あれ?でもいつもと立場が逆テンテン。何ー?これ?いっつもわたしがあなたにお尻叩かれてるのよー?もー!ミケ!しっかり!

「りえちゃーん」

奥様がハーイって手ぇ振りました。わたしもお返し。フリフリフリ。でも奥様、いつも素敵。何か顔面お花畑ですね…笑顔とワンッと豊かな髪がまるで菜の花畑。ちょっとこりは…ミケー、奥様にかぐちゃん演って貰おっか?

「座って座って!おい、お茶を頼む」
「今持ってくるわよ。辺見が」
「そう?」

くまプーと奥様、しばらく見つめ合う。んで、くまプー、納得。

「座って座って!」

ではシツレーして。オホホ…

「久美ちゃんが結婚だって?」

「そ、それは…そう。そうなのー!オーッホッホッホ!」
何を笑うのきゃ?布施理恵子。でもゴマカすっきゃない。隣のミケはカチンコチンだしー、もー。

「そっかあ…」

あれ?くまプー、かなりブルーめですー。そっきゃ、大好きな久美ちゃんの結婚だもんにゃ。判る判る、判りまするでおじゃりまするぞ、軽尾殿。

「さっきからずっとこうなのよ」

奥様、肩頬杖付いて流し目でプーを見る。呆れるっ!て顔してる。あ、奥様ー、それも判ります判りまするでおじゃる。何か男がたかがゲーノージンの結婚でブルーになってんの、呆れるんのよー!ね?ミケ。

「りえちゃん、『かぐや姫』、どうするの?ボカァ、久美ちゃんの『かぐや姫』、楽しみにしてたんだ」

ヤベッ!来た来た!こりを乗り越える、と!

「えー?そんなのダイジョブです事よ、オーッホッホッホ!」
口を手で隠して高笑いする布施理恵子。あ、あれ?ミケプー奥様3人ともシラーッと…わたしを見る。えー?ナニナニー?わたし、何か悪い事言いましたー?更に、オーッホッホッホ!何ー?すると3人、ギョッとしたのでおじゃる、ギョッと!えー?何ー?わたし、何にもしてないよー。オーッホッホッホ!取り敢えず、笑い倒すのでおじゃる!

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