民主主義?民主政?

これ日本に限らずどこでも意図的にあいまいにされていると感じます。
概念として根本的に違うはずなのですが。

民主「主義」は主義、思想です。
国民が主権者。国民の権利だいじ。

民主「政」は具体的な政治体制。
国民が政治をします。または代表で政治をする人を選挙で選びます。

民主主義国家は必然的に民主政を選択します。
選挙権に制限を付けることはあっても、選挙自体を否定することはできません。

民主政の国は必ずしも民主主義ではありません。
選挙制度が機能していれば民主政です。
構造的に代表が固定されて独裁政治になることは珍しくありません。

民主政は制度なので客観的に判別できます。
民主主義は主義、思想なので客観的には判別できません。その国の多数派がどう考えて行動するかによります。

ロシアは独裁国家と言われますが、民主政国家です。選挙制度はそれなりに機能しています。選挙結果が毎回同じなのでプーチン大統領の独裁が成立していますが。

アメリカの傘下にある西側諸国は民主主義国家とされています。たしかにどの国も民主政ですが、民主主義と胸を張って言える国はいくつあるでしょう?毎回選挙結果に不満で暴動を起こしたり、投票しても何も変わらないと棄権する人が過半数になるような国は、民主主義に疑問符が付きます。

民主主義と民主政を混同させるのは、その方が都合が良いからでしょう。形骸化した民主政に乗っかって得をする人たちにとって、民主政は味方ですが民主主義は面倒なだけ。



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