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メンタライジング能力

メンタライジング能力は人間関係を営む上で、とても重要な能力です。しかし、この能力を感じさせてくれる人は少数だと感じるのが私の実感です。
それだけ世の中的に愛着が薄く、脆いのが要因だと思います。
会話をすると行動や行為など視覚的要素が強い内容で、他者の心的な内容には曖昧な人が多く、人物の心的内容に着目しての会話をする人は本当に少数です。

メンタライジング能力が低い母親の子育て

子育てを担う母親自身が愛着が薄く、脆く、メンタライジング能力が低いと例えば、
「子どもがお風呂に入りたがらない」という現実がそこにあったとします。
そして、それに対して困る母親がいたとします。
これは、
子どもが自分の言う通りに行動をしない。だから、私は困る。という子どもに対する問題視を示唆します。そして、この
・自分の願望通りにならない
・それに付随する感情
などを引きずったまま何日・何か月・何年も時を過ごします。

ですが、メンタライジング能力を活用する母親だと
「なぜ、子どもがお風呂に入りたがらないのだろう?」
と、子どもがなぜしないのか?したくないのか?という視点で物事を見て、子どもに関わろうとします。これは、愛着にも繋がる関わり方であり、問題も解決する関わり方です。

メンタライジング能力が低い関わり方だと、子どもはお母さんと心のつながりを感じられず寂しい思いをさせられます。

メンタライジング・・・『こころでこころを思うこと』
他者の心的状態を見出したり推論したりすることをメンタライジングという. メンタライジングは, 人が円滑な社会的生活を営む上で重要な能力となる.

メンタライジング能力の困りごと

母親としては必要なメンタライジング能力ですが、母親同士の関りでは、厄介な時があります。
例えばですが、
たまにある保護者会などでママ達と関わる時、私はできるだけ、心的距離を置き、ミラーニューロン的に無難にやり過ごそうとするのですが、中には心的内容を理解してほしくて話しかけてくるお母さんもいます。
メンタライズすると、精神状態に引っ張られる(他人に振り回されるなどとは違います)ので、適当にやり過ごそうとしたり、さりげに距離を置こうと試みますが、精神不安定の人は自分しか見えていないので、こちらの心的な部分は見えておらず、距離を置くことが困難になります。
(離れようとする会話、『またね~』と言ってるのに『そういえば~』など、こちらは終わらせたいのに、相手は話を続けようとする。心的に離れようとしない)

メンタライジング能力の厄介な場面にどう対処するか?

まずは、無難をやめることです。とかく、何でも無難に乗り切ろうとする人がいますが、(私が実際そうでした。)無難を活用できる相手には活用してもいいと思います。
しかし、無難では対応できない人がいます。無難が通用しない相手です。
無難にやり過ごそうとする人の心が見えてないので、無難が通用しません。
なので、ハッキリ口に出して、相手にインパクトを与えるといいです。
『今日は帰る。さよなら』と言って、さっさと帰りましょう。
こちらの無難にしようとする心が感じない相手には、言語でハッキリと口に出すしかありません。

メンタライジング能力が低い人の子どもたちの特徴

メンタライジング能力が低い母親の話しを聞いていると、母親が口に出してる家庭の問題点が如実に浮かび上がってきます。
現象としては、まずは子どもの家庭での生活が不規則になります。
徐々に生活態度が崩れていきます。
思春期以降になっても自分の身の回りのことができなかったり、自分の居場所を大切に扱えなかったりします。
自分の心が大切に扱われていないので、そのままそれが反映します。
精神的には
・無気力になる
・社会に対して不信感を抱いている
・社会に対して挑発的
など精神不安定が見受けられ
人との関わり方でも
・無視
・無関心
・向き合わない
・拒否
・否定
・反抗
などの対応や応答になります。
この要素を含んだまま大人になると
・信用や信頼を構築する関わり方を知らない
・知人を友人と勘違いする
・大人になるほど依存心が強くなる
・甘えを享受してくれたり、したりすることを恋愛だと思い込む
など歪んだ人間関係を構築し、距離感を間違った関わり方します。愛着と執着を勘違いしたり、愛憎を愛情と勘違いしたりして、恋愛において激しい感情を求めたりします。

愛着や愛情が備わっている人の恋愛傾向は?

穏やかで温もりのある関係性を好みます。安定的で深みのある関わり方を好みます。生活も、一つ一つを丁寧に扱い、大切にします。
他者との関りは信用を得ようとし、距離が近い関係性においては信頼関係を構築しようと試みます。
激しさや不安定さには恐怖を感じ、信用のない人間とは関わらないように行動します。
悪い相手とわかったら、即座に離れる決断をします。
もし、悪い人とわかっていても離れられない人がいるとしたら、その関係性には愛着や愛情が不足しているのかもしれません。


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