管理職が副業

企業は管理職にこそ副業をさせるべきではないか?

副業やパラレルワークなど、「新しい働き方」の機運が高まる今日この頃。

それこそ、(私から見ると)やみくもに独立を促すような論調も、目につくようになってきました。

今回は、そんな「新しい働き方」の中で「副業」というものに対して、最近考えていることについて、書いてみたいと思います。

※今回も基本的には、ベンチャー企業やスタートアップなど、比較的年齢層が若い会社向けに書いています。中でも、メガベンチャーや、ある程度安定成長期に入った会社をメインの対象のつもりで書いております。

若い頃は、企業での成果にこだわったほうがいい

まず若い人、特に20代ですが、目先のお金にこだわったような副業は、まずしないほうがいいと思っています。

若いうちに起業したり、若い頃から超高年収のハイパフォーマーなど、劇的に優秀な人を除けば、若い頃はまず企業で成果を上げることにこだわったほうがいいです。

その方が、実力や経験もない中で発生するレベルの副業での、ちっぽけな収入より、大きな収入を将来得られるから。

詳しいことは、20代は機会にこだわり、30代でお金に換える(ベンチャー20代の年収論)というnoteに書いておりますので、ご参考ください。

企業は管理職にこそ副業を推奨すべきではないか?

私は現在37歳で、周りにはメガベンチャーの管理職だったり、スタートアップの役員、執行役員や管理職といった同世代の仲間たちがたくさんいます。

彼ら彼女らと話している中で、最近「企業は管理職にこそ副業を推奨すべきじゃないか?」と思うようになってきました。

対象となるのは、所属している企業に、長く在籍し、やりがいを感じてくれていて、貢献度が高く、かつ愛着をもってくれていて、変な意味ではなくLoyalty(忠誠度)が高い管理職の人たち。

企業にとっては、本当にかけがえのない存在であり、財産です。

そんな彼ら彼女らに、なぜ、外に目を向けさせる、自社への貢献度を下げるような(一般的にはまだそういう印象の強い)副業を推奨するべきなのか。

理由①:彼らの総収入を上げる

一つ目はこれ。

優秀で忠誠心の高い管理職の皆さんが、やむなく離脱してしまうリスクが高い理由の一つが「報酬」だと思います。

そういう人たちは、当然一般的に高い報酬をもらっているケースが多いですが、優秀故に、さらに高い報酬での外部からの誘いや、それこそ独立して、、という選択肢があるのも確かです。

ただ、ビジネスモデルや企業規模なども踏まえて、常識的に払える限界というのもあると思います。

また、悪い意味ではなく、適材適所というものは、本当にあると思っていて、「部長」だとめちゃくちゃ力を発揮するけど「本部長」だとよさが生きないから、「部長」で活躍してほしい、でも給与を上げるためには「本部長」に上げないと、、みたいなジレンマは企業にはつきものだとおもいます。

こういう時に、

「外で副業して稼いできていいよ」

って上司の役員や企業が推奨してくれたら、彼ら彼女らは「報酬」を理由に離脱しないかもしれません。

なぜなら、前提として、その会社に愛着があるから「報酬の悩み」を解いてあげれば、離脱するリスクはなくなるからです。

1000万円の年収を払っている人に対して、これをすぐに1300万円に上げることは、非常に難しいと思いますが、

1000万円の年収をもらえるレベルの人材が、副業ですぐに300万円(ひと月25万円程度)稼いでくることは、普通にあり得ると思います。

また細かい話ですが、自分の会社で、また個人事業主として経費を使えるようになる、という観点からも、総収入は額面以上にアップすると思います。(ここでは、深くはツッコミませんが、企業の社長だけでなく役員の方も含め、所属会社以外に自分の会社を持っている人は実際に結構いると思います。それを管理職にも拡げるイメージ。笑)

基本的には「その会社にずっといたい」と思ってくれている人材だからこそ、こういう考え方も成立するのではないかな?と思っています。

理由②:個人のレベルアップが企業に還元される

そのレベルの人材ならば、外で個人で受けた仕事は、「小銭稼ぎのしょーもない副業」ではないはずなので、必ず何かを得て、レベルアップしてくるはずです。

管理業務が多い管理職の人は「現場仕事に飢えている」人も多いのではないかな、と思いますが、個人の力で副業で稼いでくることで、そのフラストレーションを吹き飛ばすこともできるかもしれません。

また「こういう能力を身に着けてきてほしいから、あなたはこういう副業をしてみたら?」と企業から推奨するのもよいかもしれません。

長い目でみて、管理職が副業で、本業では得られない能力を高めてくる、新しい人脈をつくってくることは、企業に大きなメリットとして跳ね返ってくると思います。

最後に・・・

ということで、今回は大分賛否両論ありそうが気がしますが、、私に会った時でもよいですし、是非いろんなご意見をいただきたいなと思っています。

別のnoteでも書いたのですが、新卒やかなり若い段階から、ネットベンチャーで過ごしてきた僕らが、大量に40歳、50歳になる時代が、これからやってき来ます。

この時に、

・若くして出世した人達の、40代以降のキャリアに発展性を持たせる

・結果として、企業が強さを維持する

ための一つの選択肢となるんじゃないかな?と思っています。

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