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新体操以外のものを見つけるためにカナダに行ったけど、自分の好きなものに関わり続けていたいなと思った人

アスリートの人が、現役引退したらどうするっていうの、ほんと、悩ましい。難しい問題っていうか、なんていうか、なんかできないかなって思うんですけど、想像してたよりセカンドキャリアサポートサービスってあるんですよね。
納得。
無名人インタビューでも実は一人元アスリートはいて、その人も大学4年までスポーツどっぷりで、そのあと普通に就職したんだけど、今フリーランスになってちょこちょこ無名人インタビューを手伝ってもらってます。その人と、いやーアスリートのセカンドキャリアに関するインタビューしたいよね、現役から違うことへの変化、推移をメインに追っていくようなインタビュー。あーいやまあ、その前にアスリート集めたインタビューまとめ記事を作るか。
って、体育が2だった人間が考えることではないんだけれどもさ。そういうのあってもいいと思ったからさ。
ということで無名人インタビューゴー!!!!!
【まえがき:qbc・栗林康弘(無名人インタビュー主催)】

今回ご参加いただいたのは ひろか さんです!

年齢:20代前半
性別:女
職業:ワーホリを終えて4月から社会人!


現在:スポーツしてたので、大会とか、何か自分の目標を立てて、そこに向かって練習するっていう生活をずっとしてたので。でもなんか、別に人生ずっとそうじゃなくてもいいんだなっていうのは、すごくカナダに行って思って。

🐳くじら:
最初の質問なんですが、今何をしている人でしょうか?

ひろか:
今は、2月の、先月の頭にワーキングホリデーから帰国して、4月から日本で社会人になるので。今現在は、まぁ言ってしまえばフリーターみたいな感じなんですけど。なので、ワーホリと社会人になるまでの間の期間ですね、今は。

🐳くじら:
じゃああと1ヶ月ぐらい、自由になる時間が?

ひろか:
そうですね。はい。

🐳くじら:
ワーホリはどちらに行かれてたんですか?

ひろか:
カナダのトロントに行ってました。

🐳くじら:
これは期間はどれぐらいですか?

ひろか:
語学留学からワーホリに切り替えたので、トータルで1年8ヶ月ぐらい行ってました。

🐳くじら:
ワーホリどうでしたか?

ひろか:
なんか、そうですね。すごいどうでしたかって聞かれることがやっぱ帰ってきてから多いんですけど。楽しかったと…楽しかったけど楽しかったというのは、何かちょっと違和感を覚えるような。なんだろうな、なんかワーホリをした理由にも繋がってくるんですけど、ちょっとなんだろう、どちらかっていうと自分に向き合ってた期間だったなっていう気持ち
ですね。

🐳くじら:
具体的に言うと、ワーホリ中は何をされてたんですか?

ひろか:
最初の1年は語学留学だったので、学校に行ったり、後半は学校行きつつ飲食店でアルバイトをしていて。で、ワーキングホリデーに切り替えてからの8ヶ月間は、本当にアルバイトと、あとはもう自由時間。なので、フリーターを海外でする感じですね。

🐳くじら:
なんか自分と向き合う期間だったっておっしゃってましたが。

ひろか:
そうですね。元々海外に行きたいなって思った理由が、4歳から大学4年までずっと新体操してて。なので社会に出る前に、もっと視野を広げたいっていう気持ちと。あと新体操、ずっと好きなことをしてきた人生というか学生時代だったので、新体操は引退したけど、好きなことをしたいっていう気持ちだけは残ってしまって。でも何をしたいんだろうっていうのにちょっと迷子になったというか。なので社会人になる前に一度、そういうのを考える時間が欲しかったっていうのもあって、海外に行くことにしましたね。それで、これから自分は何をして生きていきたいんだろうとか、何に対して楽しさとか幸せを感じるんだろうっていうのを、どんな仕事がしたいとかそういうこととかを、ワーホリ中、海外にいる間は考えてました。

🐳くじら:
新体操はもうやめてしまわれたということですか?

ひろか:
そうですね。大学を卒業と同時に引退して。大学卒業直後から、カナダに行きました。

🐳くじら:
新体操引退っていうのはどういう形というか、なぜそうなってますか?

ひろか:
新体操の選手のなんかもう寿命というか。大学4年、なんていうかプロで続けるとか、実業団で続けるとか、そういう選択肢があまりない競技で。なのでもう99%ぐらいの人が、もう大学4年までがもうキャリアの、なんていうか、みんなそこで引退するんですよね。なので、そういう寿命が短い競技でもあって。学校卒業すると出られる試合も少ないし、練習時間がすごく長く必要な競技なので、社会人やりながら趣味でちょっとやるっていうような競技でもあんまりないので。なので大学卒業してからは、オリンピックとか世界大会に出るような選手だったり、あとは何だろうな、踊る、試合には出なくても、何か踊る場所を見つけてやる人だったりはちらほらいるんですけど。基本的に競技っていう形で続けるのは、大体みんな大学4年生までなので、それで引退しました。

🐳くじら:
カナダに行かれて、ご自身と向き合って、何かありましたか?変化は。

ひろか:
そうですね。カナダはやっぱりいろんな人種が一緒に生活している多文化社会というか、ダイバーシティなので。今まで見たことがなかったり接したことがない人と、出会って話して、価値観はすごく広がったし自分のなんていうかキャパシティというか、許容できる範囲がすごく広がったなっていうのは、実感としてありますし。
何か、何て言うんですかね。自分も細々とnoteを書いてたりするんですけど、そこに留学中に感じたことをまとめたりしていく中で、何か私は、今までは先に目標とか目的地を決めて、そこに向かっていく日々っていうふうにしないといけないっていうか、固定観念みたいな、そういう日々こそが良い日々だっていうふうに考えてたんですけど。それはスポーツしてたので、大会とか、何か自分の目標を立てて、そこに向かって練習するっていう生活をずっとしてたので。でもなんか、別に人生ずっとそうじゃなくてもいいんだなっていうのは、すごくカナダに行って思って。
なので、終着点を先に決めてそのための毎日じゃなくて、経験、何事も経験しないと何も語れないし、もう経験値自体が一番財産になったかなと思うので。何かこれが見つけられたとか、これが、たとえば将来の夢が見つかったとかそういうふうにはちょっと言えないんですけど、こうやって生きていけばいいのかなっていう何か、生きて行き方のなんていうか、はい、みたいなのはちょっと見えたかなとは思います。

🐳くじら:
はい、ありがとうございます。4月から働かれるっていうことですけど、もうお仕事は決まってるんですか?

ひろか:
はい、決まってます。

🐳くじら:どんなお仕事ですか?

ひろか:
広く言うと人材系の仕事で。それもなんか、ものすごく人材の仕事がしたい、っていうふうに就活したわけじゃないんですけど、カナダに行ってる間に留学生向けの就活イベントがあって、そこに来てた企業です。結構いろんな分野に携わってる企業で、結構プロフェッショナルとか、クリエイターとか、そういう何かを極めてる人にすごく関われる会社なので、人の話とか刺激をもらえるんじゃないかなと思って、そこに決めました。

🐳くじら:
わかりました。では、ひろかさん自身の性格について、周りから何と言われることが多いですか?

ひろか:
高校生になるまではすごくこう、怖いもの知らずで。どっちかっていうとなんか、鋼の女みたいなこと言われたぐらい、あんまり弱音を吐かないし、すごく自分に自信があったんですけど。高校で、それも新体操でちょっと挫折があったりとか、いろいろ、
いろんな谷って言ったらあれですけど、つらいことも経験して、ちょっとナイーブになって、今は結構…なんだろう。まあでも愉快な人だねとは言われますね。
あと、そこはいいとこだよねって言ってもらえるのは、どんな経験とか、どんな考えも、最終的には自分のプラスにできるところがいいところだねって言ってもらえたりはします。

🐳くじら:
ご自身ではどう思いますか?

ひろか:
うーん、すごく自分との対話、が多い人間だなとは思います。言語化するのがすごく好きですし、なので本とか映画とかもたくさん見たり読んだりしますし。何かを吸収して自分の言葉にして落とし込むっていう時間がすごく好きですね。
あとは人と話すことはすごく好きなので、それも今回インタビューしてもらおうって思った一つの理由でもあります。

🐳くじら:
なるほど。なんか最近見た本とか映画で、なんかすごい良かったものってありますか?

ひろか:
小説なんですけど、私小説をよく読むんですけど、『星を編む』っていう凪良ゆうさんの小説で。
『汝、星のごとく』っていう本屋大賞を受賞した小説の続編なんですけど。どっちもすごく好きなんですけど、最近その続編を日本に帰国して、読みましたね。

🐳くじら:
印象的なフレーズというか、何か場面とかは?

ひろか:
そうですねー。私本読むと何かそういう、おぉ!とか心に残ったフレーズをメモしたりするんですけど。
なんだろうな。すごい心に残ったフレーズはたくさんあるんですけど、なんというか、人はどこまでいっても個であるっていうことと、でも、人と繋がるっていうことで。その繋がり方は自由だし。「愛はどこまでもパーソナルなもの」っていう表現があって、そこはすごくなんか、心に残りましたね。でその最初に出た方のお話、『汝、星のごとく』は、すごく自分の生き方はどこまでも自分のもので、つらさとかしんどさとか、そういうのを選ぶのも自分であるべき、いつも自分で選択して生きていくべきだっていうことを訴えてくれてる本だなっていうふうに思ったんですけど、その最初の本は。

🐳くじら:
はい。

ひろか:
で、最近読んだその『星を編む』の方は、何か、人と繋がることの温かさだったりとか。さっきの「愛はどこまでもパーソナルなもの」で、だから好きに愛せばいいし、不完全だし歪んでるけど、それこそが本質なんだなっていうふうに私は受け取って。
なんかそうですね、どちらも、そのままでいいんだよみたいなことを、許容してくれるようなお話で。はい。

🐳くじら:
はい、ありがとうございます。最近日本に帰国してどんな生活?今は具体的に何をされてますか?

ひろか:
今は新体操を教えたりとか、時々単発のアルバイトをしたりとか。本読んだり、映画見たり、割とのんびりしてます。

🐳くじら:
久しぶりの日本ですが、どんな感じですか?

ひろか:
やっぱりずっと住んでる国なので、新鮮さっていうのは割とすぐ薄れて。なんていうか、私の同級生というか同い年は、もう社会人2年間やってて、私が入社するときには3年目になる代なので。その人たちと話してると、なんかみんなは、なんだろうな、自分が今いる場所とみんなが生きてるステージというか、やっぱちょっと違うというか、何か変化してる。話す内容だったりとか。それが寂しいとかではなく、自分たちのライフステージが移り変わっていくんだなーとか、変化は感じましたね。だからこそずっと変わらず仲良くできたらいいな、と。
その、日本自体には、そんなに。やっぱり治安がいいなーとか、日本食美味しいなーとか、安いなーとか。そんなことは感じましたけど。はい。

🐳くじら:
なんか逆にご自身が、カナダに行って戻ってきて、自分ちょっとここが変わったかもみたいなのあります?

ひろか:
あー、そうですね、やっぱ英語を喋るときの自分と、日本語を喋るときの自分は、何がっていうとちょっと難しいんですけど、ちょっとなんか違う。なんか脳みその違う部分使ってる感じもするし、キャラクターもちょっと変わる感じもするし。
あとはやっぱり日本の方が、周りからどう見られてるかは気にしてるんだなーとは思いますね。服装とか。カナダはなんか割と、自分の着たいものを着てたんですけど。日本に帰ってきたら、やっぱりTPOじゃないですけど、その日会う人によって変えてみたりとか。周りからの目線ベースで着るものを決めたりとかっていうのはありました。

🐳くじら:
確かに、なんか海外行くとあんまりお化粧しなくなるみたいな。

ひろか:
そうですねー。化粧、なんかあんまりしなかったし。してたけど、なんかどう見られるかはあんまり考えてなかったというか。

🐳くじら:
なるほど。わかりました。

過去:その先生に戻してもらえなかったことが正解とか不正解とかはないとは思うので。そうなってしまったからには、自分がそれこそ糧にするしかないと今は思ってますし。

🐳くじら:
ではですね、過去の質問に入っていこうと思います。お子さんのとき、どんな子供でしたか?

ひろか:
えーっと、ひょうきんな子でしたね。なんだろう、何か目立つのが好きで。それ今も、基本的には変わってないんですけど。人の前に立つのが好きで、何でも披露するのが好きでした。

🐳くじら:
緊張とかあんまりしない感じですか?

ひろか:
そうですね。今もあんまり、緊張より快感の方が勝つ感じですね。緊張感もなんかちょっと気持ちいいぐらいの。

🐳くじら:
新体操を始められたのは何歳頃なんですか?

ひろか:
4歳のときで。母が、なんか女の子らしいスポーツさせようかなって思って、近くにちょうど新体操教室があったらしいです。

🐳くじら:
新体操を始めた頃のこととか何か覚えていますか?

ひろか:
始めた頃から、何か踊るのは好きだったと思うし。最初は本当に楽しいだけっていうか、こんなに続けるとは思ってなかったですし。楽しくてやってた感じですね。

🐳くじら:
ふうん。子供の頃、その頃の記憶としては、結構新体操の比率が大きいような感じですか?他のことに比べて。

ひろか:
小学校の低学年中学年、3、4年生ぐらいからは、何か選手クラスみたいなのがあって、しょっちゅう新体操。学校が終わったら新体操っていう記憶があるんですけど。

🐳くじら:
うんうん、もう毎日っていう感じですか?

ひろか:
週5とか、6ぐらいでしてましたね。

🐳くじら:
お友達関係とかはどんな感じでしたか?

ひろか:
友達関係…何か小学生特有の、何て言うんですかね仲良しグループみたいなのはあった気がしますね。
あとは、なんか小1から中3まで9年間一緒に登校した友達がいて、学校まで。友達関係は別に、そうですね、何か大きく悩むこともなく。あ、毎週水曜日は新体操がなかったので、水曜日は遊んでた気がしますね。

🐳くじら:
ご家族はどんな感じでしたか?

ひろか:
家族は…割となんだろう、勉強しろとか何々しろとか言われたことはないんですけど。
でも母は、その新体操にかける時間が長くなるようになってからは、やっぱりその分送り迎えとか、家族にかける負担も比例して増えてきたので、あまりに私が、なんていうか楽しいだけでやってるっていうふうになったときには、ちょっと厳しいことも言われたり、時間通りに準備ができてなかったらすごく怒られたりとか。
で、一度小学校6年生ぐらいのときに、次の大会で何位以内に入れなかったら、もう一般クラスに降りろみたいなこと言われて。で、そこでやばいと思って、頑張って…当日その本番の日は母は来れないって言ってたから、じゃあ結果を持って帰らなきゃいけないと思ってたんだけど。で、本番、試合終わって応援ありがとうございましたみたいな挨拶に行くんですけど、観覧席に行ったら母が来てくれてて。やっぱり結果だけ見てっていうのはよくないと思ったからって来てくれたみたいで。何位だったとしても頑張ったねって言おうと思ってたよみたいなことを言ってくれたのはすごく覚えてて。
そのとき、その経験から、何か何だろうな、好きなことをやらせてもらえてるっていう感謝の気持ちとか、みんなの協力があってやってるんだなっていう気持ちとか。あとは目標を立てて試合に向かってそれを達成する。結局3位、3位以内って言われて3位になれたんですけど。やりきるというか、達成感みたいなのをすごく経験できて、結構もっと頑張ろうって思えるようになった経験ではあります。

🐳くじら:
他の家族の方はどんな感じでしたか?

ひろか:
えーっと、父は割と陽気なおおらかなタイプなので、いつも褒めてくれて、父にあんまり怒られたことはなくて。
で、妹が2人いるんですけど、妹もなんかいっつも私の試合に連れ回されて。でも、文句を言わずに来てくれたり、すごくサポートしてもらったなっていうふうに思ってますね。

🐳くじら:
新体操やられてたのはひろかさんだけだったんですか?

ひろか:
真ん中の妹も、ちょっとだけ、幼稚園から小学校ぐらいまではやってました。なのでそのときは一緒にやってましたね。

🐳くじら:
高校あたりでちょっと挫折みたいな経験があったっておっしゃってましたが、具体的にどういう感じだったんですか?

ひろか:
中学に入って関東とか全国大会に出れるようになってきて、高校でなんかもっと打ち込みたいなって思って、九州にあるすごく新体操に強い伝統のある学校に行ったんですよ。寮に入って。で、そこで初めて部活での新体操を経験して。
何かその挫折っていうのは、高校3年のときに、1年生からずっとレギュラーで出させてもらってたんですけど、3年の一番最後の引退試合の直前に何か私の心がポキッと折れてしまった、っていうか厳しい練習とか寮生活とかホームシックとか、いろんなものに何かやられてしまって。その3年の夏に、大学のオープンキャンパスのために1回実家に1泊2日ぐらいで帰って、その後に九州に戻ったときに、なんかどうしてもその日は練習したくなくて。それで先生に、今やるか、もうチームを抜けるかどっちかにしなさいみたいなこと言われて。でもなんか完全になんか心が折れて、折れてしまってて。なのでそこでチームから外されてしまって、結局その引退試合に出れなくて。なので、その3年間、気持ちよく引退できなかったんですよね。

🐳くじら:
はい。

ひろか:
そこでいろいろ悶々としたりとかして、なので大学で続けようとも思ったんですけど。っていうことはありましたね。
なので、その中学までの新体操と、高校の新体操は何かガラッと変わって。中学までは好き、新体操好きだけでやってたけど、高校からは何か部活の縛りだったりとか、ホームシックになったり。なんだろう、そうですね。練習時間もすごい長かったし、初めて練習したくないっていう感情が湧いたりとか。
なので、その高校3年間を経て、大学は自分の地元の東京に帰ってきて、好きなようにというか、自分が心のままに、そのままにやり切って終われるようにしようと思って、やってました。

🐳くじら:
なんか最後の先生の、今やるかチームを抜けるかどっちかにしなさいっていうのは、結構もう怖いじゃないですけど、なんか恐怖っていう印象を受けたんですけど。

ひろか:
そうですね、なんかでも今思うと、なんだろうな、私もものすごく頑固でしたし。先生もすごく迷ったと思うんですよね。ここで戻すべきなのか、それともここで許さない、今後の人生の糧に、頑張りきるときに頑張らないといけないんだよっていう学びにするべきなのか、多分先生もすごく悩んだでしょうし。
今思うとそのとき、なんだろうな、また結束できるようなチームが作れてたんかなとか。自分も高校生だったので、自分のことでいっぱいいっぱいだったり。みんなが自分、その他の部員たちも、自分のことでいっぱいいっぱいというか、なんかもうみんな結構ギリギリのところで頑張ってたから。
その先生に戻してもらえなかったことが正解とか不正解とかはないとは思うので。そうなってしまったからには、自分がそれこそ糧にするしかないと今は思ってますし。でも、結構その何て言うか、人生の中で一番大きな挫折というか、割と。自分の性格にまで影響するような出来事ではありました。

🐳くじら:
そういう経験自体はあって良かったなと思います?

ひろか:
良かったなとは言えないかもしれないですね。なんだろう。原因を作ったのは自分ですし、でも、もし自分が指導者の立場になったら、何とかして引き戻してあげられるようなことを言うかなとは思います。でも今なんか、あれでよかったとか、いやあの先生の判断は間違ってたとか、そういうことを考えることはないですね。
なんかもうそれから得たものっていうか、その経験をして初めてわかる立場というか、初めて立てるようになった、その気持ちになれるようになったとか。弱い、弱いものじゃないですけどなんか、本当にいろんなことを考えるきっかけにはなったので。
あんなことがあってよかったなっていうふうな気持ちではないんですけど、そこから得たものを、これから生かすか、これからどう自分のこれからに繋げるかっていう考え方にはなってますね。

🐳くじら:
うん、わかりました。では何かずっと新体操をやられていて、もう大学卒業してカナダへということでしたけど、なんか新体操のない生活というか、外国でっていうところで、何か結構すごいいろんな変化があったような気がするんですけど。

ひろか:
そうですね。

🐳くじら:
どんな感じでしたか?最初の方とか。

ひろか:
本当に最初は何か、本当生活の中心にあったものがなくなったので、なんか本当に迷子っていうか。どういう、何を軸に生活したらいいんだろうっていう感じでしたけど。でもやっぱり海外、行ったことがない国で、日本語も通じないとこに行くので最初普通に家探したりとか、いろいろ手続きしたりとか、友達作ったりとか、そういうことに追われていくうちに。やらなきゃいけないことを、まずはやっていって、その期間はあんまり考える暇もなかったというか。ですけど、ある程度生活の基盤が整ってからの方が、なんていうか、ぼんやりとした悩みみたいなのはずっとあったような気がしますね。

でもなんか、新体操以外の何かを見つけなきゃっていうふうな気持ちで、海外に出たんですけど、なんかやっぱり自分の帰れる場所みたいな、原点じゃないですけど、今、自分が所属してたクラブチームでちょっとお手伝いしたりしてるので。ずっと自分を見てくれてた先生とか、自分が戻ってこれる場所があるっていうのは、なんかものすごく幸せなことなんだなっていうのはすごい。その新体操以外ってすごい考えてましたけど、そうやって無理に探す必要はないし。
なんか、見つけよう見つけようと焦ってると見つからないものなので、これからいろんな、カナダにいる間も含めてですけど、いろんなことを経験していく中で少しずつまた自分の生活ができていくものなんだろうなと思いますし。
あとまだ私、社会人になってもないので、これからなので。会社で働くことでまた新しい考えとか、新しい人たちにも出会うと思いますし、そうやっていろんなことを経験しながらいけたらいいんじゃないかなとは思いますね、今は。

未来:新体操以外のものを見つけるためにカナダに行ったんですけど、やっぱり自分の好きなものには変わりないなと思ったので、何かしらの形で新体操にも関わって、細くでもいいから。細く長くでもいいから、関わり続けていたいなと思いますし。

🐳くじら:
では、未来の質問に入っていこうと思います。
5年後10年後、あるいは死ぬときまでを想像していただいて、未来についてどういったイメージをお持ちですか?

ひろか:
そうですねー。なんか割と、今質問していただいて近い未来のことしか考えてないなと思ったんですけど、自分は。

🐳くじら:
おぉー、はい。

ひろか:
まずは社会人、仕事が始まって、その仕事の中でも副業でもいいから何かの形で英語は使いたいというか。とは思ってますし、新体操にもずっと、新体操以外のものを見つけるためにカナダに行ったんですけど、やっぱり自分の好きなものには変わりないなと思ったので、何かしらの形で新体操にも関わって、細くでもいいから。細く長くでもいいから、関わり続けていたいなと思いますし。
あとは何かこれを言うとちょっと、なんだろうな。母とかには、そうやって考えたらちょっと、そうできなかったときに苦しいよとは言われたんですけど、家庭を持ちたいっていうのはありますね。将来。

🐳くじら:
家庭を持ちたいっていう気持ちは、いつ頃から出てきたんですか?

ひろか:
出てきたというよりは、ずっと自然とそう思ってる感じですね。っていうのもまぁ自分自身の家族も、割と父とも母とも、妹とも仲がいいので。
なんか逆に、持たなくていいかなっていう考えが生まれることがなかったというか。私その高校の挫折とかホームシックとかを経験して、すごく寂しがり屋になったので。ずっと1人でいるには人生長いなというか。ですし、なんかやっぱり自分の母を見ていて、お母さんってすごいなって思うこともたくさんあったので。自分もそうやってお母さんになりたいなと思いますね。

🐳くじら:
今までそういったお付き合いっていうか、パートナーっていう方はいらっしゃったことあるんですか?

ひろか:
あります。

🐳くじら:
なんかどうでしたか?

ひろか:
そんなに多いってわけじゃないんですけど。今はいないんですけど。みんないい人でしたね。何ていうか、そうですね…別れるときはつらいですけど、一緒にいるときにすごく嫌な経験をしたことはないですし。まぁそうやって将来のこと、将来一緒にいれるだろうなって人としか付き合ったことはないと思います。

🐳くじら:
なるほど。

ひろか:
なんかでも、子供が欲しい…子供が欲しいから結婚したいっていうか、結婚するなら子供が欲しいっていう話を、前に母にしたら、なんか今までは自分の願望を自分で叶えられることばっかりだったと思うけど、結婚とか子供とかこれからのライフステージでは、自分で完結しないっていうか。相手があってこそだし、なんだろう、運って言ったらあれですけど、なんかいろんなタイミングとか、いろんな自分以外の要素が関わって来ることがたくさんあるから。これこうしたいって思って、それ以外は幸せじゃないって思っちゃったら、すごく苦しいから、そうじゃなくてその場その場で別にベストを尽くしていればいいと思うけど、みたいなこと言われて。

🐳くじら:
うん。

ひろか:
なので何か、絶対に結婚して絶対に子供が欲しいっていうふうな、がんじがらめではいないようにしようとは思ってますね。

🐳くじら:
うんうん。ありがとうございます。
なんかその未来の、具体的なものっていうのは何かあります?その自分のスタンスとか、漠然とした未来に対して、何かどんな感覚がありますか?

ひろか:
今話してて思ったのは、本当に新体操やってる間は、自分で決めた目標とか自分で決めたものに向かっていく毎日を過ごしてたけど、引退してからカナダの生活とかいろいろ経て、目標ベースというよりは経験ベースで本当にいろんなことを経験したいし、いろんな人と出会いたいし。
でもどこかで自分の好きなこととか好きなものを、何か形にならなくてもいいから続けていきたいなっていうスタンスはあります。私が細々と書いてるnoteもそうですし。
自分の好きなものを何か続けていくというか。本を読むことも映画見ることも、新体操をちょっと教えることもそうですし、何か生活の中に自分の好きなものが散りばめられているようにはしたいなとは思いますね。

🐳くじら:
なんかすいません、個人的に、私noteって、結構何回もやっては挫折をしてるんですけど。

ひろか:
あー(笑)、でも私も、なんかちょっとなんだろう、よく芸能人とかのインタビューとかあるじゃないですか。そういうの読んでて、なんか芸能人のインタビューもすごく面白いしよく読むけど、みんなの人生が面白いものだと思うし、本当それこそ私もなんかいろんな人にインタビューしてnote書いてみるのも面白いだろうなって思ったことがあるんですよ。だからすごくなんか、まさにそういう企画をやってくださってる方がいて、びっくりっていうか。なんかすごく嬉しくなって、勢いで応募したんですけど。

🐳くじら:
そうなんですね。

ひろか:
はい。なんか私もnoteを書き始めたのは、全然私はそんないっぱいフォローされてるわけでもないですけど、そのトロントにいたときに、すごく仲の良かった友達が急遽帰国しちゃって、寂しくて始めたんですよね。寂しさを紛らわすためと言ったらあれですけど。

🐳くじら:
はい。

ひろか:
でもなんか、私も何か書かなきゃとか、なんか週1回アップしようとか、そういうふうに決めたこともあるんですけど、そういうふうにすると何も浮かばないもので。そこを乗り越えられる人が書くことを仕事にできるのかもしれないですけど。でも継続はしたいなと思ったので、本を読んだらその本を読んで思ったことは書くようにしてますね。映画見たときにも。

🐳くじら:
ああ、なるほど。なんかモチベーションっていうのは何か、どこにあるというか。

ひろか:
モチベーション?

🐳くじら:
すごいなんか好きだなって思うものって何ですか?

ひろか:
なんか何だろう、言語化するのがそもそも好きなのもあるし。文章書いたりするのも。なんかそれはずっと小学生のときの読書感想文とか作文とか、そういうときから好きなんですけど。あ、私、自分のインスタに自分のnoteのURLをこっそり貼ってて。プロフィールに。誰か見るかなーと思いつつ貼ってたんですけど。
貼ってからしばらく経ったとき、トロントにいるときに、日本にいる友達が電話くれて。すごい他愛のない話をした後に、note読んだわーみたいなこと言ってくれて。あ、読んでくれたんだと思って。それまで誰かに読んだよって言われたことはなかったので、なんか割とそれはすごく嬉しくて。
どこかで誰かに届けばいいなっていうのはぼんやりありますね、ずっと。でもまぁ、基本自己満ですね。

🐳くじら:
そうですか。

ひろか:
ふふふ。はい、基本的には自己満足ですね、なんか。考えをまとめて、バーって自分で読み返して、シンプルにすっきりするし。なんか言語化して自分に落とし込むことで、自分の頭も整理されるし。後で読み返すと、なんか結構いいこと言ってるなって思ったりもしたり。本当に自己満足ベースで、でももちろん人が読んでくれたら嬉しいかなっていう感じですね。

🐳くじら:
ありがとうございます。

ひろか:
はい。

🐳くじら:
じゃあ次にですね、もしも未来質問というのをさせていただいてるんですけど。
もし紘佳さんが、新体操のない人生だったらどうなっていたと思いますか?

ひろか:
えー、想像つかないですけど…。でも何かしら自分を表現することはやっていたかなと思います。新体操は身体を使って表現するスポーツですけど。それこそ書くことだったり、音楽とか。何かすごい自己主張が激しかったので、昔から。自分を、何か出せる、何かをやっていたような気はしますね。

🐳くじら:
ご自分を表現するっていうことが好きっていうことですかね?

ひろか:
そうですね、そうだと思います。

🐳くじら:
なんか小さいときから主張が強かったっていうのは、何かご自身の中で何か理由というか、なんでそうなのかっていうのあります?

ひろか:
なんか私は覚えてないですけど、すごい近所の人とか知らないおじさんとかにも、覚えたりしたことをすぐ喋ったりとか。何か残ってる動画とかも、見て見てって感じのビデオがいっぱいありますし。
小学生とかのときは、何か代表委員とか、何かそういう代表の何かを率先してやるタイプでしたし。そんな感じですね。

🐳くじら:
なんか最初おっしゃっていた、目立ちたがりやだったっていう部分と合わさって、そういう行動だったっていう感じですかね?

ひろか:
そうですね。

🐳くじら:
はい、わかりました。最後の質問になるんですが、最後に言い残したこととして、読者さんに向けてとか、ご自身に対してとか、インタビューの感想とか何でもいいんですけど、何か出てくる言葉みたいなのがあれば、ぜひお聞きしたいんですが。

ひろか:
なんだろう、難しいですね。インタビュー自体が私は楽しい時間でしたし、自分も誰かにインタビューしてみたいなとか思いましたし。割と自分の人生を振り返るというインタビューでしたけど、やっぱりすごく周りの人に恵まれてっていうか、いつも助けてくれる人がいて、だなっていうのを改めて実感したし。
私のその、私のインタビューを読んでくれる人がいたら、そこから何か優しい気持ちになってもらえたら嬉しいですね。あとはみんな、自己満足ベースでいいんだよーって。割とその自分、その高校の時、親元離れて高校に行くこととか、海外に行くこととか。大きな選択をする場面が何回かあったんですけど、選択する、選ぶっていうことはいつも何か得るものが必ずあるし、でも失うものもあるけど。本当に自分に正直に選ぶことが、選択することってすごく大事だなって思ったので、なんか全ての人がそうやって生きていられたらいいなと思います。

🐳くじら:
はい、ありがとうございます。

あとがき

ひとつのことにずっと幼少期から大人になるまで打ち込んでいたら、それが無くなった時に切り替えるのってとても難しい作業じゃないのかなと思います。それこそ深い穴に落ちるように自分を見失う可能性もある、大きな事件ですよね。
そんな時に海外に行ったり自分を見つめ直す時間をしっかり取ることで、次のステップを納得のいく形で踏んでいけるように思いました。
もしそこで周りに流されるままに就活して何となく働いて、だと後から来るダメージの方が大変なんじゃないかなと思いました。
これから日本で、自分の好きなものを基盤にして新たな生活を歩まれるのを応援しています。今回は無名人インタビューを受けていただき、ありがとうございました。

【インタビュー・あとがき:くじら】

【編集:mii】

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