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12月26日の手紙 週休3日制を求む

拝啓


だましだまし、残りの仕事やっています。
考えてはいけません。
やるべきことをやるのみです。
大して詳しくないエヴァンゲリオンのシンジくんが言う、
「センターに入れてスィッチ」「センターに入れてスィッチ」
方式でしか
やりぬけない時期が働く大人にはあります。
エヴァのシンジくんは中学生ですが
巨大組織の所属者であり、そこで働くものであるということで
目をつぶってください。
考えない考えない、
とにかくやるべきことをリストアップして
リマインダーに入れ、
やるべき時一時間前には通知が来るように設定する、
そして通知が来たら、取り組む、それだけです。
深く考えてはいけません。

しかし、そんな日々を繰り返していると
この労働状況を変えるべきなのではないかという
非常に根本的な疑問が頭を離れなくなります。
労働システムこそがおかしいのではないでしょうか。
こんなに働いて何になるのでしょう。
これでも、一般の人より年間の労働時間は短いと思うのですが
人は人です。
今でいっぱいいっぱいであるなら、やはりそれは労働時間が長すぎるということでしょう。

先日、平日に休みがあり、やや体調がすぐれないこともあって
何もせず、どこへも行かず、
1日を過ごしたのですが、
「何もしない」は絶対に必要であるという
矛盾の塊のような真理に到達してしまいました。

家事も、持ち帰りの仕事も、社交も、趣味も、買い物もしない
そういう1日は
実は最高の贅沢だということにも気づいてしまったのです。
有史以来、何もせずに安全に食べ物を食べてゴロゴロできるなんてことは
そうない贅沢であるわけで
おそらく、歴代の皇帝や王たちでもめったにできなかったことを一市民が楽しめるのです。
その日は、時々スマホを眺め、
昼寝をして、
家にあるお菓子やアイスクリームを食べ、好きな飲み物を楽しんでいたのですが、
世界史的に見ると、一市民が一歩も家から出ずに、家で寝ころんだまま、世界中のことを知り、
ほとんど労働もせずに、温かい飲み物と甘味、アイスクリーム!!を好きなだけ食べられるなんてことは
これまで実現されてこなかった夢でしょう。

我々はもっとこの贅沢をかみしめるべきではないでしょうか。
ご先祖様、乳脂肪分など口にしたことがなかった水飲み百姓が、子孫である我々の様子を見たら、感動のあまり嗚咽しそうです。
ボロボロの着物をまとった先祖が「あんたまぁ、お殿様みたいな生活して」とつぶやいてもおかしくないわけです。
そう考えると、
こうして、ゆっくり過ごせることを素直に喜びこそすれ、
必要以上に自罰的にとらえる必要ないのかもしれません。

人間は、こういう日のために、進歩、発展してきたはずです。
もっと、こういう「何もしない日」を沢山、味わうべきなのではないのか、と真剣に考えてしまいました。

人類の夢みたいな生活ができる日がある喜びをかみしめたついでに、
週休2日制の思い込みも失くしてしまったほうが
よい気がします。
週休2日で足りていますか?という話です。
人間が労働に必要以上に縛られず生きていくためには、週休2日では足りない気がします。
せめて、あと1日は必要だと思うのです。
1日はたまった家事、1日は趣味や娯楽をすると、
週休2日は消えてしまいます。
休息、何もしない日がもう1日あるべきです。

中世までに比べると、肉体的な労働量は減ったとは言え、処理する情報量は莫大だと言います。
雑多な情報に苛まれる分の脳の休憩がきっと必要です。
本当はスマホも見ないで本当にぼんやりする日を作った方が良いのでしょう。

もし週休3日制にするとしたら、土日以外の何曜日を休みにするのが良いでしょうか?
土日月や金土日のように、三連休にしますか?
それとも火曜日や木曜日を休みにしますか?
週の真ん中、水曜日を休みにするのが良いでしょうか。
個人的には三連休明けはますます、
休みたくなるので、三連休にするのは無しと考えています。
連休が終わる日はもっと休みたくて、いつも物悲しい気分になりますし、3日も休みがまとまってあると、何か意味のあることをしようとするのが人間です。
もう少し、気軽に休んで、気軽に何もしないためには、3日目の休みは、続いてない方が良いように思います。

週の真ん中の、水曜日が休みだと気が楽になると思うのですがどうでしょう?
2日行けば休み、また2日行けば休みです。
水泳の息継ぎのようで、ちょうど良いと思うのです。
頭の中で1週間の予定を考える時、25メートルプールをほとんど息継ぎなしで、泳いでいるイメージです。1日が25メートル、終わると壁にタッチをして少し息を吸って反転しまた泳ぎだします。
休みが来るまでは、とにかく泳ぎ続けなくては行けないのです。
そう考えると、
週5日、週6日働くとか、
休み無しで連続出勤をしているなどと聞くと、
息継ぎなしで泳ぎ続けているように聞こえて恐ろしくなります。
もっとこまめに、息継ぎ、もとい休みがあってもいいのではないでしょうか。

あと10年程したら、週休3日制が広がって、半分くらいの人はその働き方を選んでいるのではないか、と予想しています。
その前に、週休3日制を、初めてみた方が良いかもなぁと思っています。
ずいぶん気持ちも体も楽になるのではないでしょうか。






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