第1回 依頼されてないのに勝手に書籍化シリーズ 「『褒める』はつくりだす」 「3、「褒める」の段階」
3、「褒める」の段階
突然ですが、みなさんは最近どんなことで褒められましたか。
すぐに思い出せる人もいれば、なかなか思い出せない人もいらっしゃるかと思います。
ちなみに、ウパ丸は絵がとても苦手なのですが、夏休みの自由研究企画
「絵が下手な人が夏休み毎日絵を描くとどれくらい上手になるのか」という企画を私とクラスのある男の子とやっているのですが、その絵をみんなに見てもらい褒めてもらえました。(笑)
では、もう一つ質問です。今までの人生の中で、一番記憶に残っている「褒められた経験」を思い出してください。
これはどうでしょうか。先ほどよりも思い出しやすかったのではないでしょうか。
ちなみにそのときに褒めてくれた人ってみなさんにとってどんな人でしょうか。きっと関係の深い人だったと思います。(突然出会った人に褒められたことが記憶に残っている人はそのエピソードを教えてもらいたいです!)
今回、私がお伝えするのは、「褒める」の段階についてです。相手との関係で褒め方も変えなければいけません。ただ、抽象と具体を使い分けることで、相手との関係に応じた「褒める」を実行することができます。
まだそんなに関係ができていない人に対して
必殺技①「きっと〜なんですね!」
あまり関係のない人や親しくない人に対しては具体的に褒めるよりも抽象的に褒める方がいいです。
私は、学級の子供たちに対してこんな使い方をしています。
例①「すごいなぁ。ロッカーが汚いのを整えてくれたんだ!ありがとう!きっと、Aさんって周りをよく見て自分にできることをどんどんしてくれる人なんだね!」
例②「チャイム着席がしっかりとできていてすごいなぁ。このクラスの人たちは、きっと時間を見て行動できる人たちがたくさんいそうですね!」
これは、子供たちと出会った4月当初の褒め方です。
褒める内容は具体的に伝えますが、「きっと〜なんですね!」というこちら側の推測を入れることがポイントです。「時間を守れる人だね!」と言われるよりも「きっと、時間を守れる人なんだね!」と言われる方が子供たちは頑張ります。なぜなら、その通りになろうと頑張るからです。
そして、その通りになろうと頑張っている子に様子を見て、2週間くらい経ってからいいます。「◯◯さんは、時間を守れる人だね!」と。
自分の頑張っていること、こだわっていることを褒められることがやはり嬉しいものです。自分にとってどうでもいいことを褒められるのは、新たな発見があるかもしれませんが、そこまで素直に喜べないことも多いはずです。
「きっと〜なんですね!」というのは意図的にそのことについて頑張るように仕向けていて、そのことについて具体的に褒めることで、関係づくりができていきます(あくまで一つの方法です。)。
「◯◯の素質があると思うんだよね。どう、少しやってみない?」という言葉がけも慣れてきたらします。やはり、人には承認欲求というものがありますから、誰かに認められたり、褒められたりするのは嬉しいことです。
小さいことでも褒めることをきっかけに、影響力の大きい「褒める」を作り出していく・・・・この繰り返しで「褒める」はいくらでも作り出すことができます。
次回、もう一つの必殺技「◯◯のおかげで〜できたよ!ありがとう!」を紹介します。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?