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「母さん、

 もう夜勤やめていいかな?」

私が中学生の頃、

ある夜、

テレビを見ていた私に、

部屋に入ってきたおかんが、

突然言った言葉だ。

それと同時に、

私の背後から、

おかん(母)は私の背中を、

ぎゅっと抱きしめてきた。

そんなこと、

初めてだったし、

後にも先にも、

その一回しか、

記憶にない。


その当時、

おかんは体にヘルペスをつくっていた。

おかんは一言も漏らさなかったが、

今思えば、

職場の人間関係が悪化して、

つらい時期だったのだろうと思う。

おかんが家の電話で、

そんな内容のことを、

誰かと話していた記憶がある。

そんな大人の事情もよく分からずに、

当時の私は、

「友達が持ってる、

 ドラクエのカセットが

 どうしてもほしい」

など、

つまらんおねだりをしたりしていた。

そんな状況にも関わらず、

おかんは、

私の言うことを、

なんでも

叶えてくれようとした。


小学校2年生の頃から、

家に帰ると、

1人の時間が多かった。

おかんは夜遅くまで仕事。

兄は5歳離れていて、

友達との世界で、

寂しさを紛らわせていたのだと思う。

毎朝、

仏壇の前で、

兄なりの

お経をあげていた姿を思い出す。

私は夜9時くらいまで、

テレビを1人でみたりで、

寂しかったが、

捻くれたりしなかったのは、

おかんの愛情を、

どこかで感じていたからだと思う。


そんなおかんも、

80を過ぎ、

認知症の症状が進行した。

1人で寂しさを感じないように、

出来るだけ話しかけたり、

そっと手を繋いだり、

時には笑って

抱きしめたりしながら、

今度は私が、

愛情を返している。


<今月のつながり活動>

テーマは「家族」。

皆さんのご家族について、

note記事や、

スタエフで、

教えていただき、

つながりを深めたいと思っています。

ご協力よろしくお願いいたします。


昭和ロマン、

アークンが、

家族記事を書いてくださいました✨。


かっこいいアークンの一面が見られますが、

昭和テイストは抜けないようです笑。


<スタエフライブの告知です>


次回は1月22日(月)22時15分〜です!

お悩みのテーマは、

「物を捨てられないこと」

についてどうすればよいか?

解決策をレターでお待ちしております😊。

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