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お茶室日記-1(和菓子を楽しむ会)

小さな着物屋の奥に作ったお茶室で、茶道体験ワークショップをスタートさせ、月に1〜2回、開催しています。
そこから、もう少しお稽古したいという方が数人いらして、お稽古日を月に1〜2回ほど設けて、私の師匠の娘さんや、高校時代の同級生に講師をお願いしています。

そうしたことが、1年続いて安定してきたのと、私がお茶室の準備に慣れてきたこともあり、お抹茶と和菓子を楽しむ会を開催することにしました。

私は、若い時からお酒が好きだったので、30代後半でお茶を始めるまで、それほど甘いものが好きではなかったのですが、お茶を始めてから和菓子の魅力にハマリました。

でも、和菓子を楽しむという言い方は、本来は邪道なのでしょうねー。
和菓子を楽しむための抹茶ではなくて、抹茶を味わうための和菓子であるからです。でも、やはり、和菓子は美味しい。印象的な和菓子は味が繊細で複雑です。西洋のお菓子も美味しいですが、味も、見た目も、あの繊細さは和菓子にしかないものではないかと思っています。

ワークショップや、お稽古の時の和菓子を選ぶようになって、いろいろと調べるようになり、伊勢丹や、高島屋に立ち寄れる時は、必ず和菓子を買って試食をし、ぶっちゃけ、それが、茶室準備の中で、一番の楽しみになってきていました。

そこで、ちょっと邪道だと思いながらも、ぜひ、私がお勧めしたい和菓子を、お客様に召し上がっていただこうということで、「お茶室でお抹茶と和菓子を楽しむ会」というようなものを先月からスタートしてみました。

1回目は、7月23日に赤坂塩野の「川開き」を。

練り切りに、こし餡です。塩野さんらしいこの可愛らしい見た目。
名前も、川開きにつきものの花火大会から、浴衣、うちわと連想させてのネーミングでしょうか。塩野さんは、お茶の師匠の稽古場で、「花衣」をいただいたのが、最初で、食べた時は感動でした。お店のお茶室でも4月は「花衣」をお出ししています。

そして、2回目、8月の今月が、行松旭松堂の「立秋のコバコ」。

行松旭松堂さんは、石川県小松市にある老舗の和菓子屋さんです。
素材にこだわった上品で、繊細な和菓子を作られています。
うつろいゆく季節を表現されているとのことで、写真からもそれが伝わってきます。お取り寄せです。

やはり、生菓子は抹茶で召し上がっていただくのが、一番、合いますし、美味しさが引き立つと思います。作り手も、それを意識して作られておられるでしょうし、お菓子を食べてから、抹茶をいただくという茶道の順番も、抹茶を味わうためもありますが、和菓子を味わうためでもあると思います。

最初は、和菓子を食べるときに飲み物がないのが不思議な気もしますが、そこも考えて作られてますよね。滑らかなものが多いので喉に詰まることもありませんし。飲み物が欲しくなるほど甘くもない。

お茶室という空間で、少しだけ背筋を伸ばして、あとは楽しく、和菓子を楽しみ
お抹茶をいただいて、その時間と空間を楽しんでいただけたらと思います。あとは、その和菓子の美味しさを引き立たせるように、私が、精一杯、お抹茶を点てさせていただきます。

8月12日の10時〜/11時〜/15時〜の3回です。
お洋服でも、浴衣でも、お着物でも、気軽なお出かけ場所として、ぜひ、どうぞ!

Tea Ceremony〜抹茶と和菓子を楽しむ〜
https://unuki.com/reservation/event/


茶道や狂言のお稽古で必要なものに使わせていただきます。ぜひ、サポートいただければ幸いです。