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短歌で獲った初めての賞

noteを始めて3年あまり。
初めは小説やら雑文やらを書いて載せていたが、去年から短歌を載せるようになった。
それまでも歌集を読むことはあったが、自分で短歌を詠むことはほとんどなく、SNSに載せたのもほぼ初めてだった。

短歌との出会いはたしか大学生の頃で、ご多分にもれず俵万智の『サラダ記念日』にハマった。
俵さんは早大卒で、彼女の師である佐佐木幸綱は、俺が早大政経学部に在籍した当時、政経学部教授だった。
にもかかわらず、俺は佐佐木先生の授業を取らなかった。
今にして思えば痛恨の極みである。

たぶん俺は、当時は短歌というより、俵さんの作品が好きだったのだろう。
俵さんの歌集はもちろん、エッセイや評論なども読みあさったけれど、自分で短歌を詠んでみようとは思わなかった。
谷崎潤一郎や筒井康隆を読んで小説家に憧れていた俺にとって、歌人というものはそれほど魅力的には思えなかったのだ。

そんな俺が去年、何気なくKindle版の『サラダ記念日』を購入したとたん、俺の中で俵万智が再ブレイクした。
しかも、彼女は俺の脳内で短歌を詠むよう熱心に説得してきた。

えええ、俺、俵さんの歌は大好きですけど、自分で詠むとかはその、ちょっと考えられなくて……。
え、ほんとですか?
才能ありますかね、俺?
自分には小説の才能ないなって思って、落ち込んでたんですよね。
じゃあ心機一転、短歌の世界でがんばってみようかな!

そんなわけで短歌を詠み始めたわけだが、ありがたいことに、昨年末に応募した「角川全国短歌大賞」で、審査員賞に選んでもらえた。

納豆を混ぜて混ぜて混ぜて混ぜて
あああんなことしなきゃよかった

しかも!
この賞の審査員のひとりに佐佐木先生もいらっしゃって、俺の歌を佳作に採ってくださったのである。
佐佐木先生、早稲田ではせっかく教えを乞うチャンスを棒に振ってしまいましたが、こうして賞をいただけて本当に光栄です。

さらにうれしいことに、もうひとりの審査員の馬場あき子先生には特選に採ってもらい、ありがたい選評までいただいた。

すごい! なんか俺の歌すごい歌みたい!

いつか(脳内)師匠の俵万智先生にも、俺の歌を褒めてもらえるようにがんばろ〜っと!

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