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なぜか

なぜか好きだなぁということがある。同様に、なぜか気持ち悪いなぁ、なぜかやる気にならない、なぜかやってしまうとかもある。それは、自覚されていない心の動きに対して、理性が「なぜだろう」と思っているからだ。

「こういうものを好きにならないと思っていたのに、なぜかこれだけは好きだな。」「これはずっとやりたくて仕方のないことだったはずなのに、なぜか出来るようになった今、やる気にならないんだよな。」と思ったことが、僕にはある。

この「なぜか」というところに、その人らしさが隠れている。人間とは、男とは、日本人とは、〇〇世代とはなどの大枠では括れない、その人特有の感じ方と考え方が。歩んできた歴史が生み出している、心の反応があるのだ。

だから、「なぜか…だなぁ」と言うことに気が付いたら、「そうか、……だから自分は」となるところまで理由を探してみるといい。

自分がそれを好きな理由。
自分がこれを嫌いな理由。
心が、そのように動いている理由を。

理由を見つけて尚好きになるものもあれば、「なんだ、こんな理由で好きだったのか」と判明したことで好きではなくなることもある。心の動きの仕組みを把握すると、それが明るみに出されたことによって、心の動きそのものが消滅することがあるのだ。役割を終えたかのように。

心が「こんなふうに感情が動く理由を、ちゃんと認めてくれ!」と、訴えているのかもしれない。自分に。そして認められたと感じたら、おとなしく眠りにつくのだ。

自分で、自分の心の動きを気にかけてやるというのは練習が必要なのだ。
そのためには、信頼できる人に話を聞いてもらうことが有効な場合もある。

ともかく、自分を知ることは、自由を手に入れることにつながる。

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