映画刀剣乱舞-黎明- を観てきた

まさかの母と一緒に。
ネタバレ感想です。






















母は数年前から中山咲月というモデルを推している。
推しが出ている映画を観たいという母を連れて、もう3日後には上映が終了しようというタイミングで映画館に駆け込んだ。

ゲームやアニメで世間が賑わっているのは知っていたけど、これまでずっと触れずに来た作品なので、どういうテンションで観たらよいかよくわからずにいた。事前情報で、実写映画化はこれが初めてと聞いていた。これだけ長い間キラーコンテンツだったにも関わらず、実写化されたのが今というのも意外な気がしていた。

小さいシアターではあったものの、客席は思ったよりも混んでいた。もう放映終了も間近だというのにこれだけの人が集まっているのか、いや、こうして集まっている人たちが選ばれしものなのかも、あ、持ち物からも愛が滲んでるし…みたいに、謎の威圧感を勝手に感じてた。母も僕も刀剣乱舞については一ミリも知らないで映画を観に来ていたが、入ってすぐに背後のお客さんが、「改札に引っかかる長谷部を見れただけで1900円の価値はあった」と早速満足していて、何の話かと思ったら、会場時に配られていたポストカードの写真の話だった。

なるほど、この人が長谷部か、そこまで言わせるってすごいな、とカードを眺めている間に映画がスタートした。

まず、「審神者」が聞き取れないので、何て?って思っている間に冒頭の説明が終わり、何も理解しないまま物語に投げ出された。そして、いきなり登場する柄本明の藤原道長にビビり、三日月宗近はじめ刀剣男子たちの剣劇が意外と本気でしっかりアクションしていることにもビビり、ちょい役だと思っていた中山咲月が冒頭でキーマンとして出てきたことにもビビり…とずっとビビっているうちに、「お兄ちゃん」のシーンで泣いて、刀剣男子が集結するラストシーンでは誰一人顔に見覚えがない刀剣男子たちに「来てくれたのか!やば!あつすぎ!」と出どころ不明の胸熱を感じ、見終えてすぐに刀剣乱舞のスマホ版をダウンロードした。

普通に楽しんでしまった。あと、2.5次元にもかなり興味が出た。改札に挟まった長谷部の尊さのほんのひとかけらのひとかけらを理解しただけで、若干ハマった。

個人的には、初心者と玄人のいずれを狙っているかわからない、どっちつかずな濃度の説明やストーリーで進行するところだけは気になったけれど、情報量が増える現代ほど歴史改変の余白が少なくなる(逆に情報が少ない時代ほど想像力を膨らませて酒呑童子のようなキャラを作り出せる)という世界観とか、発明だなと思った。他にも、坂本龍馬の刀(陸奥守吉行?)だと思うんだけど、銃撃ってて笑ったし、小烏丸の役者さん、ドラマで総理の息子役やってた人だよな、やべえ全然キャラ違ってかっけえ、と思ったり。そういう、小さい突っ込みも入りつつ、でも醒めた感情にもならず、面白く見られたと思う。

因みに、母は中山咲月がほぼ主役級の扱いだったことと、少年的な美しさを遺憾なく発揮していたことを大層喜んでいて、僕としても謎の親孝行を実現できて、その意味でもよい映画でした。





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