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社長のチャリ通が許される国と許されない国[The culture map④]

新社会人あるある。

学生時代の友人らとの飲み会で、
やたら『社畜』というワードが流行り、
各自自慢の社畜エピソードを披露する。
(あるあるー)


そんないつぞやの飲み会で

部長の好きな食べ物、嫌いな食べ物を常に部下たち全員社章の裏に挟んで首から下げている

という私的に当時ドン引きの社畜エピソードを披露した友人がいた。

次の日はそれはもう会社で会った同期全員に
内資系じゃなくてよかったわ!
と大騒ぎしてそのエピソードを披露しまくった記憶がある。

そのウン年後の現在、

同じ外資の会社内で日本人だけでなく色々な国籍の上司と働く機会をいただけるようになり、

日本の中の内資系/外資系という枠組みだけで分けていた私はやはり何も知らない井の中のケロケロけろっぴーだったなぁと思っている。
(今でも未熟者ではあるが...)

そんな今日はお待ちかね!(誰が)

以前から私がオススメしたおしている本
「異文化理解力(The culture map)」紹介シリーズ第4章。

国別のボスとは何かについて書いていきたいと思う。

理想のボス像とは

さて、ここでタイトルに戻るが、
この章で筆者Erinが言いたいことをスーパー噛み砕くと要するに、

あなたの国では社長がチャリ通していることが許容されていて、一般的ですか?

っていう。そんな話。

注:ほんとはもっと違う言葉が書いてありますが、分かりやすいように簡略化してます。

ざっくりついでに紹介されていた図もざっくりと↓

チャリ通あり派: 社長だとしても部下と同じようにチャリ通し、ボスは部下と同じ目線で接する。コミュニケーションも階層とばしてok。

チャリ通なし派: 社長とはおベンツに乗って最上階に生息する生き物。最終決定はボスに従い、ある意味部下はボスに仕える形。階層を飛ばすコミュニケーションは言語道断。

Erin曰く、どの国の人に聞いても
「上司がフランクで近い距離感の方が良いに決まってる!」
と答えるそうだが、

実は上司の振る舞いだけでなく、意外と部下側が上司に期待していることもこの違いを生んでいるという。

【東アジア(East Asia)チーム】:日中韓

日本も所属するこのカテゴリーは、一番右端の社長のチャリ通なし派。

孔子の儒教に影響を受けているため、一言では上下関係がきっちり。上に立つ者はそれなりのステータスと考えられている。

部下たちも上司に対して教えてくれ、育ててくれ、最終決定もくだすことを期待しているし、上司は部下の父親的な存在で守る責任がある、というのも儒教の考えだそうだ。

【元バイキングチーム】:
デンマーク、オランダetc


真逆の社長チャリ通しちゃう国たち。

バイキングがいた時代からの流れで上司と部下は非常にフラットな関係
(バイキングたちは民主主義の走りだったそう)
『上司が何でも知っていて決定してくれる』という期待はない

【元ローマ帝国】:
イタリア、スペイン、フランスetc

ヨーロッパで括れない理由はここにあり。

ローマ帝国の影響があった国は上下きっちり文化が根付いているそう。

自分の過去の上司たちを分析してみる

今までの社会人生活でマネージしてもらった上司は、日本人・イギリス人・ベルギー人なのだが、The culture mapの記載とあっているか検討してみた。

○『上司は部下を教えるもの』

日本人>ベルギー人>イギリス人

これはErinの説明と一貫。
やはり、外資系企業とはいえ、日本人上司に対して部下は答えを求めるし、上司も教え、教育する姿勢。

イギリス人は概念的な部分の相談にはのってくれるが、聞いても実務の細かい所まで分かってなさそうなので、途中からこっちから聞くのをやめた。

ベルギー人の今の上司は自分が分からなかったら分かりそうな人に回してくれたり、意外と細かく見てくるのでイギリス人との差に驚いている。

○『上司が意思決定や部下のやっていること関与する』

日本人>ベルギー人>>イギリス人

ベルギー人とイギリス人の間に壁がある。

イギリス人は放置。ただ、それを良いことに勝手にガシガシ進めると後で意外とひっくり返される様なコメントが降ってくるので要注意。

日本人は良いとして、欧米人と括っていたが、ここでもまた意外にもベルギー人が細かく部下の仕事を見たり、きっちりした指示メールが飛んでくるので驚きパート2。


○『上司が階層飛ばしたコミュニケーションをして怒るか』

どの上司も怒りはしない気がする。

これに関しては今までの上司は日本人でもこれをやっても怒りはしないと思う。社風か?個人差か?

ただ、
唯一、気にするだろうなと心当たりがあるのは
内資系から転職してきた人+
(聞く話から察するに)ゴリゴリ内資の旦那の会社の人たち

これらを総合的に見ると日本っぽい企業ではかなりのタブーなのだろうと感じる。

とはいえ、部下のマナーとして日本人だけでなく、グローバル本社の同僚も案外あえて上司をすっとばす人はいないかなぁという印象。

結局重要なのは...?

ここまで書いておきながら、Erinの本の中で今のところ100%の共感が出来てないのがこの章だったりする。

一定の傾向は共感出来るものの、
結局は国というよりも人や社風よる気がするし、上司と部下の信頼関係によるものが大きいと思う。

例えば、
私には心から信頼している日本人上司がいるのだが、

その人が社長になってチャリ通してても全然違和感ないし、どんな意見も投げかけられるし、私は顔色を伺ったことはない(←いいのか)

それは、

私のしょうもない疑問や意見でも否定せずにいつもとことん聞いてくれて、尊重してくれ、
フラットな関係で接してくれてたから。

なので、
チャリ通しようが、おベンツに乗ってようが、
部下が安心して発言出来るような、
そんな人が私的理想のボス像である。


ちなみに、

その私の信頼する日本人上司は、
入社時はノンマネだったのだが、マネージャーになり、今となっては部長になったので、

私の目はきっと正しかったんだなと嬉しく思っている今日この頃٩( ᐛ )و

以上、4章でした。ご参考までに。

第1章↓

第2章↓

第3章↓

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