書きたい場所を探すのだ

先週の金曜日、「理系ライター女子会」をした。
書いてる場所は違えどみな理系出身で、文章を仕事にしている。
割と稀有な人たちがあれよあれよと4人集まった。
発起人には感謝しかない。

終わった直後は
「楽しかったなぁ」
「変なとこ似てたのうけるw」
「いろんな仕事知れてめちゃくちゃ勉強になったな」
なんてニコニコしてたのだが

終わってから数日経って、ボディブローのように効いてきた。
なんていうか今、いてもたってもいられなくなっている。

私、なんか、ぜんぜんだめかも。

そんな気持ち。

書きたいものは何か、という話になったとき
正直、一瞬、つまった。
たまたまその前に応募してた案件について、濁して話したが
みんなの答えはなんていうかもっとこう先を見据えたものだった。

書きたいもの。

私はかつて長いこと小説家を目指していた。
大学時代に2冊の本に出会い、その夢をあきらめた。
私の「書きたいもの」がそのまま
私よりずっと私の書きたい形でその本の中にあったからだ。

思えば私はあのときから「書きたい」を封印していた気がする。

ライターになってからは「書けそう」でずっと仕事してきた。
「書けそう」なものに応募したり
スカウトされた「書けそう」なものを引き受けたり
スキルがついたら「今の自分なら書けそう」なものにステップアップしたり

「書けそう」なら実績があれば書ける。
実績を積み上げたら次の「書けそう」に行けばいい。
「調べて書く」がそもそも好きで、
「文章でお金をもらえる」だけでありがたかったので
書くのは割とどんなものでも苦じゃなく楽しかった。

住めば都、というタイプである。
しかしどこでも住めば都なので、安住の地が見つからない。

ライターを始めて、もうすぐ5年。
周りのライターさんたちの多くは「営業」で仕事をとる。
しかし私は「営業したい先」がピンとこない。
書きたいところが見つからない。

たぶん、私は「読むこと」から遠ざかりすぎている。
産後本が読めなくなった話を前に書いたが
実はまだ、調子がいいときしか本が読めない。
たっぷり余暇があって、その先もあまりやることがなく
人と話す必要もない。そんなときにしか本が読めない。

雑誌もWebメディアも然りである。
文章まで読んでいない。情報だけ拾っている。
文章まできちんと読めるのは、ツイートくらいの長さまでだ。
だからずるずるXを見る。長文ツイートは読めない。
ほとんどフォロワーやその近しい人たち、つまり
好きだと知ってる人たちの文章に生ぬるくまみれて生きている。

多分そろそろ抜け出さなくてはいけない。

本を読もう。
雑誌も、メディアも、おもしろそうだと思ったら全部文章を追おう。
理想の文章を探そう。私が書きたいものを。
私が書きたい場所、理想の文章がたくさんある場所を探して
ちゃんとそこを目指して書こう。

子育てと仕事で時間がない、なんてフリはもうやめる。
仕事量ぬるいじゃん。時間あるじゃん。ポケスリやってんじゃん。

やるぞ。
書きたい場所を探すのだ。

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