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2021年5月に読んだ本

↑上からは前の月に1冊今月1冊。3冊読みかけです。

5月1日 ロジカル・シンキング

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5月5日 ストーリーとしての競争戦略

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5月28日 配色の設計 ―色の知覚と相互作用

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5月30日 色彩論

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5月31日 アイデアのつくり方

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GWを充実して過ごした後、プシュー!と空気が抜けたみたいになって本が読めませんでした。

ロジカルシンキングは面白いけど問題の解答がなくて、PDCAのC(答え合わせ)ができないのがもにょもにょした。
100万円もらったら何に使うか?の思考が好き。恥ずかしながら……って書いてあるのがさらにニヤニヤを誘う。
学生さんに「考察を書く」レポートを出しても「感想」を書いてくるケースが多くて、気づいたことの前後の「Why so?」「So what?」を考えるんだよと覚えたばかりの知識で話したりしてました。

ストーリーとしての競争戦略は、いろんな意味で面白かった。
ん?ちょっとまって。今振り返ってみたら「ハリセン」とか「バズワード」「ハワイが宮崎」しか思い出せない。
いやいや。そうそう。最後の事例がものすごく良いの。
私もこの辺りは割と気を付けてるし、他の本とかでも書かれているのだけど、ストーリーを描いて、そのストーリーにビジネスを乗せる感じというのかなぁ。ストーリーって書くと製品背景のストーリー性と間違われそうなんだけど、そうではなく、ビジネスモデルを作る、って感じです。
これがこうなればめっちゃ便利だし需要もあるだろうけど、今は技術的に無理だな。ってものが世の中には結構あって、それを機が熟した時にタイミングよく打ち出せるのも大事だなーと思ったりしました。

配色の設計は、名著だった……。
ネット上でお手軽に手に入る情報って、いろいろな中身をわかりやすく取り出してキャッチーにまとめて、読んだだけでわかった気になれるものが多い。断言したり、こうやればOKという法則じみたものがめちゃくちゃ好まれる。
個人的に一番残念なのは、ノンデザイナーズデザインブックで記されている4原則が、まるで古今東西デザインの基本として存在したかのように「デザインの4大原則!」みたいな記事になってweb上のあちこちに拡散されてること。

同様に、配色に関しても、色相環に正三角形書いて「トライアド配色!」とかやってるのが本当になんだかなーと思ってた。だって、トライアド配色!とかで色相環に三角書いて選んで、それがパーフェクトな配色ってことは稀じゃないかな。ギトギトした強烈な配色もかなり多い。(ついでに書くと、イッテンさんのは色相環:二次元、ではなく、白ー黒の入った色球体:三次元で考える)そもそも色相環自体がいろいろなパターンがあるし。懐疑的だった。

「配色の設計」は色彩論で有名なヨハネス・イッテンの教え子でもあったジョセフ・アルバースの本。バウハウスでイッテンに学んだのち、後を継いで教育もしてて、この本は授業を行っているかのような本。
色って、そもそも相対的に知覚するものだよね、というのをこれでもかこれでもかと配色作業によって叩き込まれる感じ。色周りの錯視ってよくあるけど、その錯視を考慮した上での配色じゃないと美しくなけないわけで。
あと、不協和音のない音楽なんて薄っぺらい的なことも書かれてた。調和しない色だからダメってことはない、と。
かなり良い本でした。読んでよかった。

ヨハネス・イッテンの色彩論は、読まないとなーと前から思ってたけど、書体が細くて(印刷用フィルムのせい?)読む気がしなかった。配色の設計を読んで、重い腰を上げた感じ。
この本でしつこく出てくるのは補色でグレーが作られるということ。原色が混ざったらグレーになるんだよというのをしつこくしつこく語る。
アルバースほどではないけど、錯視の話も出てくる。過去の絵画などをたくさん例に挙げて、いろんな作家がどうやって色と向き合ったかを書いている。ので、これ読みながら作品を見ると楽しそう。
昔、モネの展覧会に行ったとき、光と影の表現がすごくて感嘆したのだけど、モネが若い頃は光と影の表現を追ってたという記述が出てきてなるほどなるほど、と思い出してた。あと、印象派が影を無彩色グレーではなく、ブルーグレーで表現してた話とか。
グレーに気づく本だな、という感じ。

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