【悲報】どうやら俺は「リベラル」だった模様

※この文章は、「リベラルとは~」「保守とは~」「男とは~」「女とは~」という、「細かい個人差」を無視した「クソデカ主語」を多用しております。その旨ご承知の上お読みください。

※また、他の作者のnote記事を参照しておりますが、俺の拙い文章力・理解力で引用・要約したものであり、作者の意図を100%伝えきれていないものであることもご承知ください。作者の意図をもっと深く知りたいと思った場合、ぜひ課金して読んでみてください。


俺は、これまでずっと、自分は政治的には「保守」的な考え方をする人間だと思っていた。
例えば

  • 憲法9条は改正して、自衛隊は合憲だと明記すべきである。

  • 中国の脅威に備えるため、沖縄の普天間基地は辺野古へ移設すべきである。

  • 防衛費を増やし、F35やオスプレイやトマホークなどをたくさん保有すべきである。

  • 安倍元総理は偉大な人物であり、統一教会関係者とちょっと会ったくらいのことで暗殺されるのは間違っている。

  • 原発は津波や地震に対する備えをしたうえで再稼働させるべきである。

  • 福島第一原発の処理水に、健康被害につながるような汚染物質は含まれておらず、海洋放出すべきである。

のような感じである。


さてここで話は変わるが、俺がnoteの言論界で尊敬する人物、具体的に言えば「月1000円払っても書いた文章を読みたい」と思わせてくれる人物が二人いる。
一人は、白饅頭こと御田寺圭先生。政治的に「ただしくない」内容、つまり建前や世間体やモラルなどのキレイゴトを捨てて、物事の本質を遠慮なくズバズバと指摘してくれる、痛快でありながら人によっては耳に激痛が走る記事を書いてくれる人である。毎日更新してくれるという更新頻度の高さも魅力である。
もう一人は、ニワカちゃんこと丹羽薫先生。更新頻度は白饅頭先生に及ばないものの、白饅頭先生よりさらに一段深く物事を分析、説明した記事を書いてくれる人である。

例えば、これらのnoteである。
「宇崎ちゃんは遊びたい」「月曜日のたわわ」「戸定梨香」など、「魅力的な二次元美少女」が広告として使われ、それに「フェミ」と呼ばれる人種が反発するという出来事は枚挙にいとまがない。
白饅頭先生は、フェミが反発する理由について、「魅力的な二次元美少女が多数の人の目に付く場所に掲載されることは、フェミにとって、彼女たちが視界にも入れたくないと思う不快な存在、つまり『現実の女に相手にされないキモいオタク』の存在が連想されてしまうからである」と看破している。

そしてさらに丹羽薫先生は、「なぜオタクはキモいと思われるのか」というところまで分析し、「不気味の谷」と呼ばれる現象から、ユダヤ人差別、同性愛者差別に話を広げ、「男なら、三次元女性にモテるために努力するはずなのに、三次元女性に見向きもせず二次元美少女に夢中になっているオタク」を、「既存の『男』のカテゴリーに収まらない、『男』のように見えて『男』ではない分類不能な不気味な存在」と定義することで「キモいと思われること」の見事な解説をしている。


さてさて、この深く鋭い分析をしてくれる丹羽薫先生が、先日新たなnote記事を執筆なされた。

  • ロシアが北方領土のみならず北海道に侵略してくるかもしれない

  • 北朝鮮が核ミサイルを撃ってくるかもしれない

  • 中国が台湾・尖閣諸島・沖縄に侵略してくるかもしれない

だから憲法9条を改正し、防衛費を増やすべきだという議論を、リベラルな人々は、「不安につけこみ恐怖を植え付け民衆を支配し扇動する!ファシズムだ」みたいな話をよく繰り返していた。
しかし、

  • 憲法9条を改正したら日本が侵略国家になる!

  • 防衛費を増やしたら中国を刺激して攻めて来られる!

  • 紙の保険証を廃止したら個人情報が丸裸になる!

  • 福島第一原発の汚染水(処理水)を海洋放出したら健康被害が出る!

などなど、「不安につけこみ恐怖を植え付け民衆を支配し扇動する」行為をしているのはむしろリベラルの側ではないのか? という話から、
「現代のリベラルの根本にあるのは、『今を変えたくない』という人間の強い性質が元になっており、『今は幸せだ、今のままでいい』と考え、不安だから変えないのではなく、変えないために不安をつくりだし、不安をあおり、『将来が夢溢れている』と考えるより『将来は緩やかに衰退する』ということにしたいという心理である。[LGBT差別禁止法]とか[同性婚]に熱心になるのも、『子供を産み育てる生殖可能性』を否定し、緩やかに衰退してほしいからである」
と解説なさっておられる。

ああ、丹羽薫先生の観察眼の何と鋭いことか! 何と深い分析であろうか!


‥‥と、ここで終わっていたら、俺が今回のnoteを書く必要はなかった。
恐ろしいことに、俺はこのnoteを自分自身に、正確に言えば「恋愛」や「結婚」というものを切り捨てた今の自分の生活と照らし合わせてしまったのである。

  • 「現実の女性と恋愛したり結婚したりする将来」に希望をもてず、漫画アニメゲームラノベの二次元美少女に囲まれている生活を「今は幸せだ、今のままでいい」だと思っている

  • twitter(X)の婚活失敗談や、女の「弱者男性」に対する侮辱的な発言、子供を虐待したり殺したりする女のニュースを見て、三次元女に対する不安を感じる

  • 「日本の将来は夢溢れている」とは考えておらず、「少子高齢化で日本は緩やかに衰退する」と考えており、「だからこんな日本で子供を育てるなんて無理だよ」と考えている

あれれ?
これ思いっきり「リベラルな人々の自己紹介」どころか「俺の自己紹介」ではないのか?

俺は「保守」だと思っていたが、実は「リベラル」だったのかぁぁぁぁぁ!!!


だが、落ち着いて考えてみると、これも当然のことである。
そもそも、恋愛や結婚について「保守的」な考え方とは

  • 男も女も、20代のうちに結婚して子供を作るべきである

  • 結婚して子供を作って、初めて「一人前の大人」と見なされる

  • 結婚相手が見つからないなら、お見合いをして、あまり好きになれない相手でも妥協して結婚すべきである

  • 男は、結婚したら一家の大黒柱として、しっかり仕事をして金を稼ぎ、自分の趣味や娯楽は我慢して、金と時間は妻子のために使うべきである

  • 女は、結婚したら良妻賢母として、家事と育児に専念すべきである

というものであったはずである。

うん、まさに俺の考え方とは正反対である。
これでは俺は「リベラル」を名乗るしかないのも、不本意ながら納得である。
そして、恋愛や結婚について俺のようなリベラルな考え方をする人間ばかりになれば、子孫が残せなくなって人類は滅亡してしまう。
まあ、美術品にペンキをぶちまけるような過激な環境保護活動家なら、「人類なんて滅亡したほうが地球にとってはいい」と言うかもしれないが。

では、俺は「リベラル」な考え方を捨てて「保守的」になり、現実でセクハラや不同意性交罪で訴えられるリスクを抱えながら婚活を始められるのか? と問われたら「無理!」と断言するしかない。
「金や権力や世間体や、あるいは人類を滅亡させないためという理由で、好きでもない相手と付き合ったり結婚したりするのは悪いことだ」という信念は、一生変わることはないだろう。
(なおこの信念はあくまで俺個人のものであって、金や権力や世間体のために結婚せざるを得ない人のことを侮辱するつもりはない)

しかしながら、俺は、日本や人類が滅びればいいとまでは思っていない。俺に妻や子供はいないが、親戚の子供たちはいるし、その子たちは将来幸せになって欲しいと願っている。
「都合のいい、いいところだけをつまみ食いするような考え方」と批判されるのは承知の上で言わせてもらえば、俺は独身生活を望んでいるが、他の日本人は日本の将来のため結婚して子供を作ってもらいたいと思っている。

俺はそう思っているのだが、残念なことに、子供を産んで頑張って育てているお母さんに対して「体型崩れて顔はシミだらけ、労働階級の妻特有の湿気たネイルして水仕事で荒れた手で顔の様にくすんだエコバッグ持つ生活」などと悪口を言ったり、スープストックトーキョーが離乳食の無償提供をすることに「静かに過ごしたいのにガキの奇声なんか聞きたくない」と反発したりという、他人の家庭の結婚・育児にケチをつけるような人間も存在する。

自分が独身という選択をしただけならともかく、結婚・出産という、自分とは異なる選択をした人間を侮辱したり子育ての足を引っ張ったり、そういった「他人を堕とす行為」でしか自分の正しさや幸福を確認できない、そんな人間がいるのだ。
これこそまさに丹羽薫先生が「窓から投げ捨てよ!」と言っているような、不安を煽って日本を緩慢に滅びさせようというリベラルであろう。

ならば、せめて俺は、自分が子供を持てない分、他人の子育てを応援する人間になろう。
自分が「リベラル」だからと言って、他人に「リベラル思考」を押し付けるような人間にはならないようにしよう。
スープストックトーキョーや、ファミレスや、電車に、子連れでやってくる人がいても、赤ちゃんが大声で泣いていたりしても、暖かく見守ることができる人間になろう。

結論として、俺は、恋愛や結婚について「リベラル」であることは事実であり、もはや変えることはできないだろう。
だがせめて、「窓から投げ捨てられるような迷惑なリベラル」にはならないよう、わきまえを持って生きて行こうと思う。


最後に、俺の軽はずみなコメントによっていらぬ心配をおかけしてしまった丹羽薫先生にお詫びします。申し訳ありませんでした。


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