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現代演劇と出会い関わるまで

シアター(劇場)の語源は、ギリシャ語でテアトロン(観客席)であるという。

劇場とは、未知なる物語を見た観客たちが対話するための「触媒」であった。「観客席」から対話を生むことが演劇の機能だった。

かつて演劇がもっていた機能は、書物になり、ラジオが現れ、テレビに代わり、現代ではインターネットに代わっている。では、現代の「劇場の観客席」はどうなっているだろうか。面白い対話ができる場になっているだろうか。

これらの問いを抱えながら、パフォーミングアーツの制作チームprecogと共に、演劇の「客席」をつくるプロジェクトを作っている。

ぼくの仕事は、おもに3つある。

❶親子の観劇コミュニティをつくること
❷演劇の感想を語る場をつくること
❸演劇の新たな「客席」をつくること

この3つの取り組みを、地道に立ち上げようとしている。

今日は、こうした演劇の活動にかかわろうと思った個人的な背景について書く。演劇にどのようにして出会い、演劇をとらえなおし、演劇に取り組んでいるかを概観する。

(有料部分では、ちょっと毒を吐いたり、普段は書けないことを書いたりする)

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2,471字
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