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一目惚れってこういうことなのかな。

昨日、来年4月から就職する会社の内定式があり、そちらに出席していた。
遠方組ということで、前日に飛行機で現地入りし、フライングのお食事会を済ませ、会社が用意してくださったホテルで就寝し、迎えた内定式。

内定式自体は順調に進んだ。内定所授与、自己紹介、意気込み、とんとん拍子に楽しく進み、あっという間に日も暮れ、舞台はクライマックスである懇親会へ。

…ここで事件は起きた。

そつなく懇親会会場に足を踏み入れ、仲良くなった同期達と談笑し、美味しい料理を頬張る。そこまではテンプレートだろう。

会場には、会社に役員の方々の他にも、今年から入社し、働かれている先輩方の姿もあった。

そこで、一人の女性に視線が釘付けになる。

一言で単刀直入かつ安直に言うと、「ドタイプ」な方だった。
しかし単に見た目が好き、タイプだなんて街を歩けば五万といる。
ただ、なんだろうか、ビビットきたというか、雷鳴が身体中を駆け巡ったとでも言えばいいのか。

無性に惹かれるものがあったとでも形容しようか。
瞬く間に私の脳内はその女性で埋め尽くされてしまったのであった。

一目惚れとはこういうことを言うんだろう。

見た目ももちろんなのだけれど、言葉遣い、表情、所作、オーラ、そういう印象を構築する要素のそのどれもが揃って見えて初めて人は惚れるんだろうな。

最初はただ遠くで眺めているだけだったが、不意にチャンスが巡ってくるもので、なんと私もその女性とお話する機会を与えられたのである。

そりゃもう内心BPM180を刻むヘヴィメタルぐらい心躍っていたわけで。

勿論その方に会社のことで聞きたいこともあったので、時間的には短かったけれど、しっかりとマンツーマンで、目を見て話すことができた。

もう、「あの場で話せただけで幸せ」と片付けられたらどれだけ楽だろうか。
片づけられないから、今こうして記事を書くに至っている訳だが。

私が働く会社は全国に多数店舗を展開している会社なので、その女性と偶然同じ店舗に配属、またはどこかの店舗で偶然の再開…などというそんなあからさまなフィクション展開など起こるはずもないであろう。

自分の配属先はまだわからないし、転勤もざらにある。

相手は自分の名前を覚えてるよ!と言ってくれたけれど、きっとすぐに忘れて、遠い記憶の片隅へと追いやられていくんだろう。

もう二度と会うことはないのかもしれない。というか、会わないだろう。

そんなことは分かっている。ただ、行き場のないこの気持ちを書き記すことにより、気持ちの整理をつけたかっただけだ。

何年後かに、この記事を見返して「あぁそんなこともあったなぁ」と、笑いながら思い返せられたらいいな。

おしまい。

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