はじめに
一通り、GPTを利用した創作を試して、王国作成からその世界の中でのロールプレイをしてみて感触を掴んできたわけですが、GPTで他に何が出来るか?みたいな事を色々と試していました。
質問したところ、こんな返しがあって、早速ゲームを試してみました。推理ゲームが出来るというのでやってみましたが、探偵の助手になって、失踪した探偵を手掛かりから探すというものでした。最初は面白いかもと思いましたが、解決にいたるまでの道筋や展開で疑問が湧き、解決後に最初から答えがあるのか、即興で作っているのか聞いたところ、即興で作るので答えが予め定まっていないらしく、推理”風”であって、推理ではないということが分かってしまいました。何となく真実っぽいものが文脈で出てきたらそれが正解になってしまいます。真実が決まっていてそれに対して掘っていくものではないので、推理や謎解きとしては、正直興ざめですよね。
恋愛シミュレーションゲーム制作記事を目にする
そんな折、こんな記事が目に留まりました。へー、面白そうと思って自分のオリジナリティを加えて創ってみようかなと思いました。GPTsも、実はこの時知りました。が、まだどういうシステム構造になっているかといった事も知らず、調べずの状態です。思い立ったらやってしまう性格なのもあって、とりあえず試作してみようと着手しました。このモデルとなっているゲームを遊んで試すこともせずにです。
心の声を聴くというオリジナル要素
オリジナリティ要素としては、心の声を聴けると面白くなるのではなないかと思いました。プレイヤーが、制限回数を設けて心の声を聴くという能力を持ち、ヒロインの態度と気持ちのギャップや、ヒロインへの攻略のヒントを得られるともっと面白くなるのではないかという発想です。
この機能は後に、あえて実装しなくても、GPTの標準機能であることが発覚しますが(笑)、当時は素晴らしい思いつきだ!と思っていました。
ゲームはGPTとの対話で相談作っていきました。
まずは舞台設定ですが、いくつか候補を挙げてもらいましたが、まずはやっぱり学園物にすることにしました。で、その舞台となる「地方都市の高校」の設定を作ってもらいます。一発でそれっぽいこんな詳細な提案があります。
つづいてキャラクターの設定項目です。
これもGPTと相談して作っていきます。ここで作ったキャラクターの設定項目は、「王国魔法大学へようこそ!」にも生きています。
そんなこんなで設定項目を決めて最初に作ったキャラクターがこちら
キャラクターの増産
ここからがGPTの真価が発揮されます。このキャラクターの設定項目を参照に10人のキャラクターを作ってとお願いすると、さくっと創ってくれます。
その10人に外国人の留学生、保健の先生、都会からの転校生を追加した上で、個性的な8名を選ばせて絞らせヒロイン役を決定ました。
ゲームシステムを制作
ここからゲームシステムを創っていきます。好感度の段階に応じてキャラクターの接し方が変わるように設計しました。この時創った好感度システムはブラッシュアップされて、「王立魔法大学へようこそ!」のゲームシステムとして生きています。
キャラクターの画像を出力したりもしたのですが、制服がバラバラになるので、制服の設定等も決めます。
で、ゲームの肝となるロールプレイのテストを行っていきます。転校生キャラの藤宮れいかを最初のテストプレイ役にします。
初めてのロールプレイになるので、設定した好感度システムがちゃんと機能するか、ちょっとドキドキしながら始めました。
と好感度が低い、塩対応に成功しています。徐々に好感度段階を上げて挙動をテストしていきます。
重要な秘密はそのキャラクターのキー情報として設定し、関係を深めないと答えないようにするつもりだったので、修正をかけます。
後に判明するいくつかの理由から、ややぬか喜びになるのですが、好感度によるGPTのロールプレイの変化や心の声機能にかなり手ごたえを感じました。
で、好感度段階での挙動などをテストを繰り返しながら、システムをブラッシュアップしていきます。また、テストの結果気づいたことやアイディアを盛り込んでシステムルールも作ったり、改善していきます。
嫉妬の要素を取り入れて実験
また、プレイヤーとキャラクターの縦の関係だけではなく、キャラクター同士の横の関係性もロールプレイに盛り込みたいので、嫉妬等の要素も入れてゲームが動くように考えました。
こんな感じでGPTと会話しながら追加で色々ルールを創ったりしてテストしていきました。この当時は気づいていなかったのですが、実はこのような局地的なテストは、ゲーム全体をプレイする中ではきちんと機能するかどうかの検証にはなりえないです。文脈等から、テスターの意図を汲んでテスターの望ましい方向にアウトプットを出していこうとする傾向がGPTにはあるため、前後に文脈の無いルールは、プロンプトに入れても無視したり忘れたりして効果的に機能しないことが多いです。後に色々と工夫して対策立てることになりますが、未だに道半ば、正直苦闘してます(笑)
ルール作成したとおりに挙動し、プレイヤーをかなりエモい気持ちにさせてくれる心の声システムの発明に私この時、恥ずかしながらすっかり舞い上がってました(笑)後に、心の声システムが発明ではなかった(発見ではあったと思います)事が発覚するまでこの舞い上がりは続きます。
GPTの好感度の判断
また、プレイヤーのアクションをどういう風にGPTが評価しているのか気になったので好感度が上がったのかとその理由を質問してみます。
と、適切に複合的に判断して好感度について測定しているようです。
おわりに
さて、恋愛シミュレーションゲームを制作するという新たな目的地への旅が始まりましたが、いかがでしたでしょうか?改めて記事にするため、過去のログ等を見て、分かってない事がたくさんあったんだなと恥ずかしくも微笑ましい気持ちになりました。この恋愛シミュレーションゲームを創るという取り組みは個人的には、めちゃくちゃ良い方向転換で、おかげでGPTのロールプレイ能力を大きく深堀することが出来ました。結局この学園を舞台にしたGPTsゲームは理由があって世に出さずに「王立魔法大学へようこそ!」になっていくのですが、しばらくはそれに至る経緯の記事になる予定です。
おまけ GPTでの2次創作の著作権について
前回の記事がボリューム多かったため、割愛したのですが、漫画やアニメなど著作権で守られているキャラクターを利用したロールプレイについてGPTに聞いてみました。他の創作物と同様、自分で楽しむ分にはOK、公表するなら気をつけろ、ということになります。事情もあって、もうちょっと深堀りして聞いてはいるのですが、いずれ書こうと思います。
GPTの見解だけでは少し乱暴なので、著作権関連で丁寧にまとめられている記事を紹介します。また、noteが著作権をどう考えているか分かる対談記事も合わせて紹介しておきますね。