【読書】ムーミン谷の冬
今年の冬至は、12月22日です。もうすぐですね。
冬至は、二十四節気(にじゅうしせっき)の内のひとつ。
春分・夏至・秋分・冬至は、暦の中でも大切な日。
冬至は、一年の内でもっとも夜が長くなりますが、この日を境に日がのびていきます。
冬至を過ぎれば、小寒、大寒と寒さが一段と厳しくなります。寒くはなりますが、日ごとに日がのびると考えるだけで、冬の寒さもちょっとはマシになるかもしれませんね。
2ヵ月ほど前から、1冊ずつムーミン童話シリーズを借りて読んでいます。1巻から順々に読んでいますが、この前、読んだ巻が『ムーミン谷の冬』でした。
ムーミン谷に住むムーミントロールたちは、冬の間は家の中で冬眠をしています。家の中にこもるのではなく、文字通り寝ているので春まで誰も起きません。
誰も起きないはずなのに、ムーミンだけはぱっちり目が覚めてしまいました。布団の中にいてもちっとも眠くならなりません。仕方がないのでベッドから起き出しました。
ムーミンママ、ムーミンパパ、スノークのおじょうさん、誰も目をさましません。雪に埋もれたムーミン谷、空に広がるオーロラ、凍りついた川や湖、太陽の出ない毎日。
何もかもがムーミンの知っているムーミン谷とは違っています。
そんな冬のムーミン谷でも、元気に暮らす生き物たちがいました。最初は、おっかなびっくり、冬を暮らしていたムーミンですが、友人と共に暮らすことで冬を克服していきます。
フィンランドの冬の美しさ、厳しさが、ヤンソンさんの筆から伝わってきます。冬は太陽が昇る時間が短く、ムーミンはやきもきしながら水平線を眺めます。
太陽が昇るようになり、冬が終わりを告げ、春の兆しが見え始めた喜びは、冬を過ごす日本人であれば共感するのではないでしょうか。
以前よりは、あたたかくなったと言いますが、寒い冬です。雪が降り、氷が張り、足先も指先も冷たくなります。
ムーミントロールのように、冬を乗り越えて生きたいものですね。
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