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This is UX Design.

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UXデザインについての記事や、「これはUXデザインだ!」という記事をまとめたものです。
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#サービスデザイン

noteのマガジンとSpotifyのプレイリストにある共通点

お仕事で音楽系のプロダクトに関わっているのですが、その傍らnoteにブログを書いていて、感じたことがあります。 それはnoteの「マガジン」とSpotifyの「プレイリスト」には、効果とユーザー体験に共通点があるということでした。 マガジンおよびプレイリストには「フォロワー」「クリエイター」「マガジン・プレイリストの運営者」の3者が関係しています。 本エントリーでは順番に、それぞれの視点からお話していきます。 マガジン(note) フォロワー視点 noteでは、マ

マニュアルのUXはどうあるべきか?

あなたはいま、フリマアプリを開いている。家の不用品を売るためだ。 出品したリュックが売れて、購入者に送付しようとしたが、その配送方法を変更したくなった。画面を探しても説明が書いていない。 できるのか、できないのか。マニュアルがどこにあるのか、お問い合わせが必要なのか。よくわからない。 購入者からは「明日には配送してほしい」とメッセージが来ている。あなたは焦ってしまう。出品額たかが1,000円のために、頭を抱えてしまう。 はて、一体どうしたものか... UIデザイナー

ユーザーに優しいマニュアルを作る5つのヒント

この記事は、「マニュアルのUXはどうあるべきか?」の後編です。 前編はこちら >> 例えばこんなことはないだろうか。 あなたは、カレンダーアプリを開いている。家族とイベント情報を共有したくなったが、どう操作すれば分からない。 膨大なマニュアルの中を探し、たくさんのページを開いたら、詳細なシステム仕様の中にほんの少しだけ「どうすればいいか」が書いてあった。 やれやれ、10分も使ってしまった。これなら家族にはLINEで伝えたほうが早かったよ。 マニュアルは資産であるマニ

漁業とサービスデザイン

Service Design Advent Calendarへのエントリということで初めてnoteを書きます。 ここ1年半ほど平日は東京の企業でサービスデザインの仕事をしながら、週末をつかって月に1-2回ほど鹿児島の甑島(こしきしま)という離島に通ういわゆる二拠点生活を続けてきました。私が甑島に深く関わりを持つようになったきっかけは『KOSHIKI FISHERMANS Fest』という、甑島の漁師に会いに行くフェスの立ち上げプロジェクトに携わったこと。フェスのイメージは動

デザインレビューシステム〜正しいデザインを正しく作ったか〜

こんにちは。デザイナーのたかはし(@tmtgtk)です。かれこれ社会人8年目のデザイナーとなりました。広告制作会社からスタートし、事業会社、スタートアップを数社渡り歩いた僕が、何らかの知見をシェアできないかなと思い立ち、初めてnoteを書いてみようと思います。 いきなりですが、デザイナーのみなさん、「デザインレビュー」って普段どうしてますか? ・上司に見てもらいフィードバックしてもらう・デザインチームの複数人で集まってスクリーン見ながら・エンジニアさんやディレクタ

みんなではじめるデザインレビュー

こんばんは、@transitkixです。「デザインレビュー」の取り組みについて、社内向けに言語化したものを公開します。(元記事は所属している会社の社内ブログ) - - - - - - - - デザインレビューとは? 全デザイナーが立場や役職関係なくそれぞれの成果物についてGitHubのIssue機能を利用してレビューしあうしくみ。目的は「プロダクトデザインの品質を向上させ、訪れるすべてのユーザーに期待以上の価値を届ける」ため。 - - - - - - - -

UX改善による本質的グロースハックのプロセス

グロースハック(※)が必要なのは分かっているが、実際にどうやれば良いか分からないという相談を頻繁に受ける。 というよりは相談の99%がそれだ。 多くのスタートアップがサービス成長の指針を描けていないという状況は日本のスタートアップ環境全体として憂うべき状況なので、グロースハックを具体的にどういったプロセスで行っていけば良いかを本記事でまとめて公開することにした。 タイトルの釣りっぽい「継続率4倍の効果!」だが、私が実際にインドのあるスタートアップをこのプロセスを使ってハ

忘れていいUX

突然だが、「Evernote」の価値とは何だろう。 こう聞くと「何もかも記憶すること」と答えが返ってきたりする。 いいえ。Evernoteの最大の価値とは 「そこに書けば何もかも忘れていい」ということだ。 Elephants never forget - 象は忘れない人間の脳はそこまで多くのことをずっと覚えておけない。Evernoteを生活のデータベースとして使うことで、人間は「覚えておく」というプレッシャーから解放され、いま目の前にある生活にさらに集中することができる。

ユーザーインタビューの極意

ユーザーインタビューは、仮説検証の手段として今や一般的な存在になりました。 しかし、誰もがユーザーインタビューの経験が豊富なわけではありません。 中には、質が良いとは言えないインタビューを行い、誤って実際には存在しない空想上のインサイトを捉えてしまうチームも存在します。 そういった誤りに陥らず、良い仮説検証、良いインサイト発見を行うためにはどうすればよいのでしょうか? 最も重要な「人間」に対しての認識まず、ユーザーインタビューではヒアリング相手の言葉を信じてはいけませ

見えない時間を見せるデザイン

アプリケーションにおける時間の表現はさまざまであり、人間の欲求と、置かれている状況を常に意識してデザインすることが求められる。 DBに入っているからと言って日付をそのままYYYY/MM/DDで出すということは、冷蔵庫に入っているトマトを洗わずに食卓にのせるようなものだ。 時間は目に見えない時間というのは、人間が勝手に決めた決まりごとである。人類が平和に暮らすために明示的にした、ただの共通認識だ。 「期限」の見せ方「期限」を知りたい時、時刻は重要でなく、自分がいま何をする