小山田翔子

GMOペパボ デザインリサーチ専攻 UI/UXデザイナー

さみしいUX

インターネットはさみしさで出来ている。

仕事終わり、部屋に帰り、あかりを灯し、服を着替え、LINEを送り、Youtubeを見て笑うとき。音楽を選ぶとき。いま、このnoteを読んでいる、あなたはどんな場所にいても、きっと1人でインターフェースと対峙していることだろう。

どんな地位のある人でも、絶世の美人でも、画面に向かうとき、おおよそ1人で向き合っている。そこから誰かと繋がろうとする行為には多少

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古びるUX

光にさらされて

物質は古くなる。何もかもすべて、どんなに柔らかく丁重に扱っても、空気、振動、光にさらされて。外的要因あるいは、自分自身に反響して。古くなることが自然界では常識であり、人間はその常識に適応し、生き抜き、寄り添い、歴史を築いてきた。

インターネットの世界での「古さ」

ジオシティーズやmixiにあなたの古い日記があるように、インターネットの世界では、自然界から見るとずっと不自然な形

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消えるUX

議事録に書かれた幸福な落書き

社内の会議で、ひとりがGoogleDocumentで議事録をとり、リアルタイムでみんながそれを手元で読みながら話し合うことが良くある。

会議が煮詰まってくると、誰からともなく議事録の末尾にくだらないことを書く。お腹が空いたとか、意味のない絵文字とか。それでくすくす笑い、温かい空気を作り、話し合いの本題へ戻る。

会議が終わる頃にはそんな落書きも消して、真面目に話し

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見えない時間を見せるデザイン その2

前回の記事では「期限」および「記憶」の時間の見せ方について述べた。
今回は「所要時間」について考えてみようと思う。

例えば、GoogleMap

GoogleMapでは、出発(到着)時刻or終電を設定すると、距離・運賃・時間を合わせて、ルートをいくつか提案される。

人はなぜ所要時間を知りたいのだろうか

それは以下を知りたいためだ。

- 自分が何時に家を出ればいいか
- そのためには、あと何

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見えない時間を見せるデザイン

アプリケーションにおける時間の表現はさまざまであり、人間の欲求と、置かれている状況を常に意識してデザインすることが求められる。

DBに入っているからと言って日付をそのままYYYY/MM/DDで出すということは、冷蔵庫に入っているトマトを洗わずに食卓にのせるようなものだ。

時間は目に見えない

時間というのは、人間が勝手に決めた決まりごとである。人類が平和に暮らすために明示的にした、ただの共通認

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