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2024年2月9日。気づいてしまった

先日、写真家の幡野広志さんの本を読んで
写真には取り扱い説明書みたいな文字を入れてはじめて
伝わる写真になるんだ、ってことを学んだんだけどね
その時はそこだけを「やってみよう」って思ったのね

構図なんて気にしなくていいし
平行が取れてなくてもいいし
ぶれも気にしなくていいし
なんならカメラのノウハウも知らなくてもいい
(そんなことは書かれていないが歪曲して理解)
っていうことだから
今まで通り「好きなものを好きなように撮る」私でいようと
改めて思ったのよね

そして、本に書いてあったことを反芻していて
気づいてしまった。
『私のスタイル』『私の写真』『私の視点』
みたいなものに。
私が好きなもの。私が撮りたいもの。

元日の山で初日の出を見た。今年最初に出会った野鳥はホオジロだった

私は野鳥が大好きで、野鳥の写真を撮りたくて
2本目のレンズは単焦点の望遠にした
本当は超望遠のズームレンズが欲しかったけど
『撮れたらいいなあ』くらいの動機で買えるほど安くはない

野鳥の写真ってトリミングされて
まさに日の丸構図でドンって可愛さ全開のが多いよね
できることなら私だってぶれたりぼけたりさせずに
大きくきれいに撮ってみたいなって思ってたの

でもね、気づいてしまったんだ
野鳥を観たり撮ったりするのは好きだけど
野鳥図鑑を作りたいわけじゃないってことに。
ファインダーの向こうの鳥たちの
小さくて強い命を見られるだけで
幸せを感じている自分がいることに。

藪の中から聞こえてくる鶯のささなき。ひょいと飛び出してきてくれた。

ふわふわの羽毛の質感とか
小枝につかまってる小さくて細いアシとか
自然が作り出す羽の美しい色とか
もう、見ているだけでため息がでるくらい可愛い姿は
機材があって技術がある人たちの写真を
見ればいいんじゃないのってね

冬枯れの木にとまってさえずるホオジロ
藪の中にいる鶯
ギイと鳴きながら木をつつくコゲラ
高枝であたりを見渡している百舌鳥
にーにーと親しげなヤマガラ
ああ。もうそこにいるだけでいいのでは。

私は歩く先々で
「風景の中の野鳥たち」に出会う。
そして撮らせてもらいたい。
小さくて強い命のいる場所を。

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