アサシンクリードは歴史観光ゲームとして最高
皆さま、ご機嫌よう。
今回は、アサシンクリードについてお話していきます。
自分は、このアサシンクリードという作品を愛しています。
アサクリの主要作品は全作プレイしているので、
このシリーズについて忖度なしで本気レビューしていこうと思います。
アサシンクリードとは
まずアサシンクリードについて、ゲームを普段やる方は知っている人も多いかもしれませんが、一応ご紹介します。
このゲームは、フランスに本社を構えるUBISOFTが制作した長寿ゲームシリーズです。
アサシンを主人公とし、現代人が過去の様々な時代にダイブして、その知識を得て悪から世界を守ろうとする。
ざっくり言えばそんなようなストーリーラインがあります。
まあ今となっては、このストーリーもおまけ程度に捉えていいです。
このゲームの肝は、歴史観光ゲームである所。
歴史的史実に基づいた世界観の作り込みは、常軌を逸しています。
歴史好きにはたまらない、そんなゲームなのです。
万人におすすめできるゲームではない
いきなりぶっちゃけますがこのゲーム、万人におすすめできるゲームではないんですよね。
それをわざわざ言うのは、変にゲーム内容に期待しない方がこの作品を楽しめると思うからです。
このゲームは、あくまで歴史観光ゲーム。
そう捉えると、人によっては面白さが一気に跳ね上がります。
だから、歴史に全く興味がない方には手放しでおすすめできないゲームであることに違いはないです。
歴史観光ゲームとしての側面については別項で詳しく語ることにして、最初にイマイチな部分をあえて取り上げていこうと思います。
別にストーリーは面白くない
この作品、ストーリーはそこまで面白くないです。
このゲームより面白いストーリーのゲームは、ザラにあります。
このゲームの特色として、原始より存在する種族というのがいます。
いわゆる神などといったものを、本当に存在する者として物語に出しているのですね。
誤解のないように言えば、昔はこの設定によって物語が面白くなりそうな気配はありました。
神が超文明人とか宇宙人とかの説って魅力的じゃないですか。
こうしたぶっ飛んだ設定によって、今後の物語に期待できるという側面もあったのですね。
しかし今は、その設定がシリーズの足を引っ張ってるようにも感じます。
無駄に複雑ですし、普通にゲームを楽しんでいたら謎の現代パートに連れ出されたりします。
特に最近は、この現代パートをプレイする意味がほぼないものが多いんですね。
地味に前作と繋がっていたりするので、全作プレイしていない人はモヤモヤする要素かなと思います
まあ最近の作品はすぐにゲームに戻ることが出来るようになっていますので、
興味がない場合はさっさとゲームに戻るのがいいでしょう。
あともう一個。
最近は神などの昔からある設定を、物語としてもう一つの軸にしようとしている傾向がありますが、
それにしても正直薄っぺらいです。
アサシンクリードヴァルハラはバイキングが主役なので、北欧神話のキャラが出てきたりします。
しかし同じく北欧神話を舞台にしているゴッドオブウォーとどうしても比べてしまうので、その粗削りさが妙に際立っている気がします。
こういった神話ストーリーはDLCとして別売りで販売されていますが、
正直このクオリティで別売りされてもなぁ・・・という印象。
それなりには面白いですが、劇的かと言われればそこまででもない。
そんな感じの何とも言えないストーリーです。
UBIにはこの別売りもうやめて欲しいですね。
大量に新作ゲームが毎月出るのに、世界的に売れてるんでしょうかこれ。
なのでまあ、ストーリーはおまけ程度と捉えるのが正解です。
操作性でイライラする作品もある
これも不満点ですね。
同じアサシンクリードのシリーズなのに、操作性が統一されていません。
もっさり動く挙動のものもあれば、割とサクサク動く挙動のものもあったりして、正直困惑します。
プレイ時間が長くなればなるほど徐々にストレスたまっていくんですよね。
プレイしてから、よっしゃ操作性は当たりだとプレイヤーに思わせるようなことは、信用されなくなるのでやめた方がいいと思いますね。
最近のゲームは、この操作性について軽快でプレイヤーのストレスにならない設定にしているものが多い印象です。
人気のエルデンリングなどは、操作性でのストレスを無くして、敵の強さでゲーム難易度を上げることで、うまくバランス調整をしています。
装備を全て外せば軽快な動きで当たらなければどうということもないプレイもできますので、プレイヤーに委ねている感があってとても好きです。
アサシンクリードは作品によって、
操作性の悪さ、いわゆるもっさり挙動を採用していたりもしますので、没入感を大きく下げてしまっているんですよね。
RDR2というのもありますが、あれは例外です。
ここ最近のシリーズでは、
アサシンクリードオデッセイの操作性が一番ストレスなく馴染んだかなと感じています。
もっさり動きにすることで、重厚感を持たせようという狙いがあったのかもしれませんが、それがプレイ上のストレスになっていると感じます。
これからのアサクリシリーズは、
操作性を流行りに習って軽めにして、コントローラーの振動などで重厚感を演出していくようになっていけばいいなと思います。
歴史観光ゲームとして超一流
さて。
ここまで苦言を呈してきましたが、やっと一番語りたいことまで来ました。
このゲームは、歴史をプレイする観光ゲームなんです。
ストーリーや操作性、そんなものはおまけです。
このゲームの肝は、好きな歴史上の時代にタイムスリップできること。
それが、このゲームが唯一無二と長く愛される一番の魅力です。
パルクールが超楽しい
観光に一役も二役も買ってくれるのが、このパルクールです。
縦横無尽に建物や崖などをよじ登れるのは、いくら操作性が悪いと感じていても続けてやってしまう中毒性があります。
一番最初にアサシンクリード1をやった時は衝撃でしかなかったですね。
このパルクールに慣れすぎて、他のゲームでパルクールが出来ないのを不便に感じるようになってしまった程の革命でした。
パルクールが縦横無尽にできることが、観光ゲームとしてこのゲームを面白くしている大事な要素です。
操作性に難ありとは言いましたが、それはスティックを入力してからキャラに反映されるまでがもっさり挙動ということで、マップの移動に関しての不便さはあまり感じません。
観光ゲームとしての大切な移動に不便さはなく、街を好き勝手に駆けずり回りながら観光することができます。
ここが、アサクリの上手いところですね。
歴史学者監修の世界の作り込み
アサシンクリードというゲームは、基本的にオープンワールドです。
どこにでも行くことが出来るからこそ、その世界観は納得できるものでなければならないということを制作陣が強く理解しています。
その作り込みは、はっきり言って半端ないです。
・十字軍の頃のエルサレム
・ルネサンス期のフィレンツェ
・ペロポネソス戦争頃のギリシャ
などなど、
人類の歴史にとって重要な出来事のある時代の世界を、歴史学者監修の元に作り上げています。
更に面白くなるように景観を崩さない無理のない範囲でオリジナルを加えたりもしているので、ゲームとしても楽しめます。
街ごと、時には国ごと解像度の高いオープンワールドとして作り上げてしまおうという姿勢は、もはや化け物とすら言えますね。
世界のあらゆる時代の至る所に、その時代に沿った文化が点在しています。
街を歩いているとギリシャでは円形劇場が設計されていたり、エジプトではミイラを作っている住民を見かけたりします。
大航海時代では海賊として美しいカリブ海でマヤ遺跡を見つけることができたり。
フランス革命ではノートルダム大聖堂前で革命に沸き立つ群衆を目にすることだってできます。
世界を歩くだけで、
この世界が圧倒的リサーチの元に作りこまれた世界であることを肌で感じることが出来るのです。
歴史の勉強にもってこい
アサシンクリードの歴史作品としての片鱗、伝わりましたでしょうか。
一般的な歴史というと、書物を読んだり授業を聞いたりしてその時代への想像を膨らませるというのが殆どでしょう。
それが歴史学者監修の上で作り上げた辻褄の合った世界として目の前に存在して、しかもその中を自由に歩き回れるのですから、
こんなにとっつきやすい歴史文献はないです。
当然ですが、たとえ現実でフランスに行ったとしても、当時のフランス革命の時代に行けるわけではありませんよね。
アサシンクリードの世界なら行きたい場所というだけでなく、転換点となった時代にまでピンポイントで行くことが出来ます。
パルクールでどこでもよじ登れるので、
歴史を感じるという意味では現実の観光よりも全然濃い体験ができます。
ドラえもんのタイムマシンを手に入れた感覚に近いかもしれませんね。
寧ろ歴史が好きじゃない人にこそおすすめしたいゲームでもあります。
歴史が嫌いな人が多い理由は、
学生の頃に眠くなる声の先生に延々と教科書を読まされたからというのが大きいと思います。
テストは紙で暗記勝負ですからね。
そりゃあ面白くないでしょう。
しかし、歴史は人間が今までどう歩んできたかをストーリー込みでまとめている学問なのですから、本来面白くないわけがないのです。
ゲームならば、実際に世界観に入り込んでプレイすることが出来ます。
作り込まれた世界を自分の興味のままに歩いて得られる情報は思っている以上に膨大で、いつの間にか歴史博士になっているかもしれません。
是非一度、アサシンクリードで歴史を追体験してみて欲しいと思います。
これまでのシリーズ振り返り
ここまで、アサシンクリードとは何たるかについて語ってきました。
ここからは、具体的にどんな時代に行くことができるかを振り返っていこうと思います。
長寿シリーズなのでこれをやると必然的に記事が長くなりますが、大好きなシリーズなのでこれもまとめておきたい。
量が多いので、そこまで大切ではない作品は一部省きます。
2D作品もありますが、3D作品を紹介したいので割愛します。
どうか参考にしてください。
アサシンクリード1
映えある第一作目。
12世紀の第3回十字軍遠征時代のゲームです。
出てくる歴史上の人物は、英雄サラディン、獅子王リチャード1世など。
この時代、イスラム勢力とキリスト勢力で、聖地エルサレムを奪い合っていました。
イスラム教もキリスト教も元を辿ると起源は同じなので、聖地となる場所も同じなのですね。
ちなみにエルサレム問題は、様々な理由で今も尚争われています。
なかなかに責めた第一作目です。
アサシンクリード2 エツィオシリーズ
アサシンクリード2は、エツィオという新主人公を軸にした物語です。
このシリーズは三部作で、
・アサシンクリード2
・アサシンクリードブラザーフッド
・アサシンクリードリベレーション
と続きます。
エツィオという一人の男の人生を体験できるストーリーになっているのが特徴ですね。
一番アサクリのストーリーが盛り上がった作品とも言えます。
エツィオシリーズの舞台は15~16世紀。
イタリアがルネサンスに湧いた時代です。
プレイマップとして代表的なのは、
イタリアのフィレンツェやベネチアですが、
エツィオの人生はイタリアだけでは終わらないので、コンスタンティノープルという都市も出てきます。
今のトルコのイスタンブールに当たる都市ですね。
壮大なエツィオサーガを体験できるので、少し古さはありますが初めてプレイする人は2からというのもおすすめです。
エツィオコレクションとして、リマスターした全部セットが出ていますので、楽しめると思います。
レオナルドダヴィンチなど、見知った歴史上人物も出てきますよ。
アサシンクリード3
アサシンクリード3の舞台は、18世紀のアメリカ独立戦争時代です。
イギリスからアメリカが独立するに当たり、重要な節目となった時代を舞台にしています。
ネイティブアメリカンとの領地の問題や、独立戦争時代のイギリスとアメリカの確執などを体験することが出来ます。
プレイマップは開拓時代のニューヨーク、ボストン、フィラデルフィアなどです。
これまでの既に発展しているエルサレムやベネチアなどと違い、
開拓時代のアメリカが味わえる雰囲気も魅力です。
ただ建物が少ないからパルクールが面白くないかというとそんなこともなく、
大自然の中をパルクールしながら移動する爽快さを実現させています。
今後のシリーズに、多くの要素を引き継ぐことになった意欲作です。
ジョージ・ワシントンやベンジャミン・フランクリンなどの超有名人も出てくるので、アメリカのルーツを体験してみたいという方におすすめです。
アサシンクリード4
アサシンクリード4の時代は、皆大好きカリブの海賊です。
18世紀の海賊黄金時代末期が舞台で、海賊として自分の船を持ち、海戦で船から略奪しながらカリブの島々を冒険することが出来ます。
なんだかんだ自分が一番記憶に残ってるのはこの4かもしれませんね。
カリブの海賊が大好きなので、特に目的もなくひたすらブラブラと散歩していたのを覚えてます。
出てくる大きな街はハバナ。
色鮮やかなハバナの街とカリブの透き通るような海を眺めながら、ずっとパルクールしていたくなる魅力があります。
島々を巡って海賊らしく宝箱を回収したり、大自然の中でマヤ文明の跡地に触れたりと、ロケーションにも事欠きません。
黒ひげエドワード・ティーチやバーソロミュー・ロバーツなど、悪名高い海賊たちも出てきます。
カリブの海賊の世界観が好きなら、是非プレイしてほしい一作です。
アサシンクリードユニティ
アサシンクリードユニティは、18世紀フランス革命が舞台です。
プレイマップはパリで、かなり精巧に街並みが作られています。
UBIは本社がパリですから、そのこだわりは半端じゃないです。
この頃からある意味グラフィック革命が起こった印象ですね。
グラフィックの解像度が一段階上がり、街行く人の数も圧倒的に増えて、まるで本物のフランス革命の時代にタイムスリップしたような錯覚に陥ります。
ただ建物が精巧な分、
群衆のグラフィックがそれに追いつかなかったという欠点も見えてきた頃の作品でもあります。
今も尚続く課題ではありますが、
コンシューマーも次世代機になったので、今後出る作品はこの問題を解決して欲しいと願うばかりです。
フランスの国歌はかなり激しいことで有名ですが、その理由を、この時代の街を歩くと感じることが出来ます。
明らかに貧富の差が激しい。
貴族側はベルサイユ宮殿などきらびやかな一方、平民は小汚い環境で暮らしていたことが分かります。
革命に至る経緯が、映像から説得力を以て伝わってくるんですね。
有名人としてはロべス・ピエールやナポレオンが出ててきたり、
ルイ16世の処刑に立ち会ったりもします。
ゲームのグラフィックが進化することで、そういうある種見たくないところまで詳細に描けるようになったのは、喜ばしい進化だと自分は思います。
アサシンクリードシンジケート
アサシンクリードシンジケートの舞台は、19世紀産業革命時代のイギリス。
プレイマップはロンドンで、近代化の息吹を感じることが出来ます。
馬車が主な移動手段となったため、道は整備され直して、建物同士の間隔が広くなっています。
しかしパルクールの爽快さは損なわないように工夫されていて、
建物が離れていてもフックアクションでストレスなく移動できるようになっています。
産業革命のロンドンの街には至る所に工場があり、身体に悪そうな黒い煙がごうごうと立ち込めてもいます。
ある意味、この時代のロンドンを象徴する光景とも言えるでしょうね。
そういうとこもちゃんと再現するの流石です。
主人公はギャングのボスなので、
ロンドン中のギャングを仲間にしながら成り上がっていく人生を体験することができます。
格闘クラブなんて言うのもありますので、ヴィクトリア朝時代の古き良きロンドンを体感できますよ。
出てくる有名人としては、チャールズ・ダーウィン、カール・マルクス、フローレンス・ナイチンゲールなどなど。
近代が好きな人にはたまらない著名人たちが沢山出てきます。
シャーロックホームズの時代が好きな方にもおすすめしたい一作です。
散歩するだけでホームズ作品に対する解像度が上がったのは、思わぬ嬉しい学びでした。
アサシンクリードオリジンズ
だんだんと近代に近づいていたシリーズですが、このシリーズから舞台が一気に紀元前まで遡ります。
アサシンクリードオリジンズの舞台は、紀元前50年頃の古代エジプト。
紀元前になると、数字が増えるほど昔になります。
ローマとエジプトが争っていた時代であり、
カエサルとクレオパトラが生きていた時代です。
シリーズのゲーム性としても、この作品が大きな節目となりました。
それまでのゲーム性とは大きく変わり、この作品からより広大なオープンワールドのアクションRPGとして生まれ変わりました。
エジプトの砂漠すらマップとなり、これまでのシリーズよりも重厚なアクションを重要視するようになりました。
自分はこのアクションRPG感、全然好きです。
生まれ変わって、ゲームとして良かったなとさえ思ってます。
そしてこの頃より活発になったのが、神話です。
時代を超絶遡ったことにより、歴史と神話の存在がより密接に関わる世界観になっていきました。
そのこと自体はゲームが面白くなる要素として、ファンとして称賛したい。
しかし前述しましたが、
その神話の扱い方が色々と中途半端なのはどうしても否めません。
アクションRPGとなったオリジンズ、オデッセイ、ヴァルハラの3作品すべてに言えることです。
どうせやるならもっと重厚で、説得力のある神話をプレイしたい。
それが現段階での新生アサクリになってからの自分の正直な感想です。
アサシンクリードオデッセイ
アサシンクリードオデッセイの舞台はオリジンズからさらに遡り、紀元前430年の古代ギリシャです。
スパルタで有名な時代であり、アテナイとスパルタという二大ポリスがギリシャの覇権を巡り争っていた時代です。
出てくる有名人としては、レオニダスやソクラテス、ヒポクラテス、ヘロドトスなどですね。
これも古代ギリシャ好きにはたまらない。
オデッセイは、古代ギリシャのほぼ全域をマップにしています。
丘陵の多いギリシャの特徴を良く再現しており、
このような地形だから、都市国家ポリスがいくつも生まれたんだなと実際に歩いてみると感じることが出来ます。
オデッセイは、操作性がとにかく快適です。
入力してキャラがすぐ動いてくれるため、割とストレスなく遊べます。
ストーリーも会話を自分で選んでいくマルチエンディングシステムを採用しているので、ウィッチャー3のような没入感でプレイすることが出来ます。
不満があるとすれば、レベル上げくらいですね。
適正レベルがあるので、行きたいところに行くのはレベル上げが必要だったりはします。
ただ自分はそこまで苦にはならなかったので、これは一度プレイしてみるといいと思います。
もしめんどくさい人は、
経験値ブーストパックなんてものもストアで売ってるので、買ってサクサクプレイするのも手です。
スキンとかを売るなら分かりますが、経験値ブーストなども別売り販売する商売の仕方は自分はあまり好きではないですが。
まあそれで時短できるなら、人によっては有用なアイテムかなと思います。
アサシンクリードオデッセイは、古代ギリシャの観光にこれ以上のゲームはないと言えるほどのゲームですね。
ちなみに神話DLCで一番評価が高いのは、このオデッセイのDLCであるアトランティスの運命です。
アサシンクリードヴァルハラ
アサシンクリードヴァルハラの舞台は、9世紀のイングランドです。
北のノルウェーからヴァイキング達がイングランドに侵攻した時代をモチーフにしていて、ヴァイキングらしい豪快な戦闘が楽しめます。
ただ、正直このヴァルハラについては物申したいことが結構あります。
まずは操作性。
いわゆるもっさり挙動です。
前作のオデッセイがさくさく挙動だったので、ちょっと抵抗を感じます。
前述したもっさり挙動にすることで重厚感を出そうとしているのが、結果的にプレイヤーへのストレスになってしまっているのですね。
これ感じてるの自分だけでしょうか。
この挙動は、今後の作品では改善してほしいなと自分は思っています。
続いてクエスト。
ヴァイキングとしてイングランドを武力や交渉で制圧していくことが目的なのですが、
残念ながらこの要素がゲームのテンポを大きく削いでしまっています。
各地を制圧するために、各地ごとのメインクエストがあるのですが、メインなのかサブなのか正直何とも言えない内容です。
どうしても、ちょっと内容のあるサブクエの寄せ集めをプレイしてる感があります。
制圧クエストは任意に選んで、プレイできるサブクエにすれば良かったのに。
サブクエとしては割と満足できる出来でした。
プレイヤーの好きに飛ばせれば問題はなかったのですが、
プレイしないとレベルが推奨まで達さずにメインのストーリーラインを追えない作りなので、妙にストレスが溜まります。
そして自分がなんでなのか本当に理解できないのが、サブクエのログを無くしたこと。
アクションRPG系のゲームは、ウィッチャー然りサブクエを受けると、クリアした後もログが残り続けるのが主流です。
しかしヴァルハラにはサブクエ進行中であっても、オデッセイのようにログが残りません。
その場で完結する系が多いのは確かですが、
ログがないのでサブクエによっては依頼者がどこにいるか分からなくなるなんてことも結構あります。
そもそもサブクエだからと言って、簡単に終わる系しか用意しない前提なのも自分はどうなのかなと思います。
世界を何となく歩いていて、
考えさせられるような重厚なサブクエを見つけたときは嬉しいし、そういうものがあってこそ世界を冒険したいと思えるものです。
事あるごとに名前を出しますが、ウィッチャー3は本当にそのバランス調整が上手かった。
メインを忘れるほどに、のめり込んでしまう濃厚なサブクエ。
この神ゲーをやると、そんなものを求めてしまうようになります。
ヴァルハラをやっているとサブクエをこなすのがなんか作業に思えてくるので、そういうとこも個人的に悲しかったですね。
クリアしたサブクエのログを眺めて、冒険の思い出に浸ることも出来なくなってしまった。
そんな楽しみ方をしてるの自分くらいなんでしょうか。
自分は日記みたいにこのサブクエのログを楽しんでもいたので、これを無くす意味が本当に理解できないです。
厳しいことを言うようですが。
もっさり挙動だったり、
サブクエのログがなかったり、
物語全体のテンポが悪かったりで、
本当に入念なテストプレイを重ねたのかこのヴァルハラに関しては疑問に思うというのが正直なところです。
舞台が平野が多いイングランドだから絵面的に緩急がないのも、これらのストレスを大きく感じる要因になっていると思います。
正直この時代はヴァイキングがいるだけで、
まだまともな大都市もできていないしロケーション的につまらないんですよね。
だから平坦なマップをただ駆けずり回るだけで、
気持ちの高揚があまり起こらないというのも間延びして感じる原因の一つだと思います。
誰かがイギリスの土地は何の面白味もない地形だと言っていた意味が何となく分かりましたよ。
アサクリは、時代や場所選びも大事という良い例になりました。
割と詳細に不満点ばかり書いてしまいましたが、
今挙げたことを念頭に置いて、ヴァイキング体験として遊ぶなら十分楽しめるゲームではあります。
このゲームを遊ぶ時は、早めに馬で川を渡れるようにしておくことをおすすめします。
大ボリュームですし、そうしたところは評価したいですね。
アサシンクリードミラージュ
アサシンクリードミラージュの舞台は、同じく9世紀のイスラム黄金期を迎えたバグダッドです。
主人公バシムはヴァルハラにも出てきますので、時代続きとも言えますね。
ロケーションとしては第一作目のアサシンクリード1に近く、作品のコンセプトとしても原点回帰を謳った作品です。
ある意味一作目のロケーションリメイク作品とも取れますから、素晴らしいグラフィックで蘇った中東世界に感動することが出来ます。
ゲームプレイとしては、アサシンをやっていた頃のプレイ感覚に戻っています。
アクションRPG路線とは打って変わり、ド派手に正面切って敵を複数倒したりはできない難易度調整になっています。
囲まれたら普通にキツいですし。
ステルスで隠れながら、アサシンとして静かに敵を倒していくゲーム性ですね。
自分はアクションRPGなアサクリでも、気分によってステルスプレイしたりもしていたので、このステルス重視のヒリヒリ感は結構好きだったりします。
ただまあ、
ゲームプレイ自体に新しさはなく、良くも悪くも初代アサクリに戻ったという印象。
手がかり調査して、証拠見つけて暗殺みたいな。
現代のゲームとしてはちょっと味気なさを感じるというのは正直なところです。
操作性もヴァルハラよりも軽くなってはいるとは言え、キャラが動くまで時間がかかるのはやっぱり好きじゃないですね。
直感的にパルクールができるのが売りのゲームなのに、操作してから反映されるのに少し時間がかかるのはもどかしいです。
この操作感、本当に改善してほしい。
とは言っても、
中東の街が色鮮やかに蘇ったのは賞賛したいところ。
細かい街の装飾や通行人の衣服なども、イスラム系できちんとこだわられて作られています。
何気に中東世界をこのグラフィックレベルで見たのはほぼ初めてだったので感動しましたね。
ゲームプレイとしてもう少しボリュームが欲しかったのは正直なところですが、バグダッドのお散歩ゲームとして今も楽しんでいます。
アサクリ1を遊んだ方、サクッと最新作を遊びたい方などにおすすめです。
日本が舞台のアサクリも登場予定
UBISOFTは、現在日本が舞台となるアサシンクリードを開発中です。
アサシンと言えば忍者。
シノビクリードはまだかとずっと言われ続けてきましたが、この度やっと発表されました。
コードネームはアサシンクリードRED。
日の出ずる国という意味のレッドでしょうか。
この時を今か今かと待ち焦がれましたよ。
舞台は、封建時代と言われています。
封建時代というと広いですが、いつ頃なのでしょうか。
日本人としてはどんな武将が出てくるかにも注目したいところですよね。
あとは、海外の人が思うズレた日本にならないかは少しだけ不安。
しっかり史実に基づいて変態的に再現しようとするUBIなので、そこまで大きく心配はしてないですが。
日本が舞台のゲームで、ゴーストオブツシマ、SEKIROなどは大成功をおさめましていますからね。
ゲームとして成功した前例があるので、
UBIならば、納得のいく素晴らしい日本を作り上げてくれると信じています。
日本には、時代ごとに大河ドラマというものがありますよね。
そうしたところから和風建築や武士の思想などを学んでくれたら、非常に精巧な日本を再現できるだろうなと感じます。
大柄なゲームの世界なので、狭い茶室のわびさびを表現するとかは難しいかなぁ。
やってくれたら大感謝ですね。
開発は、アサシンクリードオデッセイの開発チームが担当しているとのことなので、恐らく軽快な操作性にしてくれるだろうと思っています。
そもそも開発チームによって操作の感触さえも分けているというのは、シリーズとして問題ではありますよね。
操作の重さって、難易度のようにオプションから好きに選べる設定とかにはできないんでしょうか。
それについてはまあ置いておきましょう。
シノビクリード、本当に楽しみです。
封建時代の日本を、この手で動かして好き勝手に散歩できるのを本当に楽しみにしています。
最後に
色々言いたい放題言ってきましたが、アサシンクリードは神ゲーです。
歴史的な史実に基づいて妥協なく世界観をつくってくれるところ、
あらゆる時代をゲームとしてプレイできるようにしてくれるだけで、もう価値があります。
そこにゲームとしての面白さがプラスされれば尚よしということですね。
自分は、これからもアサシンクリードシリーズを応援し続けます。
またUBIにはカリブの海賊系のゲームを作って欲しいですね。
直近だとスカル&ボーンズがそれ系みたいですが、
度重なる延期には海戦以上に楽しめる要素を増やそうという意図があるからなのでしょうか。
期待してもいいんでしょうか・・・!?
まあ期待しすぎは厳禁ですね。
現代の美麗グラフィックでカリブ海を冒険できる、実質アサクリ4の後継みたいなゲームになってくれると、自分は泣いて喜びます。
他にも中国の三国時代、メキシコのアステカ帝国、スペインの黄金時代などなど、歴史的に面白い時代はまだまだ無数にあります。
今後アサクリには是非、近代にも挑戦してみて欲しいですね。
ビルをよじ登る変態アサシンは、それはそれで見てみたいです笑
アサシンクリードシリーズの、益々の進化と繁栄を願います。
それでは皆さま。
アサシン教団のこの名言で、この記事を締めたいと思います。
『真実はなく、許されぬことなどない』
人は、誰しもが自分の中の教義を信じて生きています。
この教義の尺度は時代によって変わり、同時に何を正解と捉えるかも個々によって変わってきます。
つまり、万人にとって絶対的な正解という『真実』などはなく、本質的にはこの世に許されない行動などないのです。
強いて言うなら、できるだけ損する人が少ないように、あらゆる人々の総意がまとめられたものが、
一番正解に近いと言えるでしょうか。
法律というものは、何千年と衝突しながら生きてきた人間が作り上げた、叡智の結晶なんですね。
しかし、それも絶対的な正解なわけではない。
人間がこれからも万人にとってより良い社会を目指す過程で、現代の我々には想像もつかない何かを生み出すかもしれません。
どんなものを生み出すのだとしても、その本質となる社会を尊ぶ想いは今も昔も変わらない。
歴史は、そうした人間の本懐を学ばせてくれる学問だと思うのです。
過去から学ぶって、面白いですよ。
ではまた。
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