テレビ局の闇

2024年 1月30日(火)

今日の景色…

こちらも霜…
そして日が指し始め…
肉眼では霜がキラキラ輝いていました…

〈気になる記事・後半…〉

「なぜ、今、それを言うのか」…『セクシー田中さん』原作者の死去に伴う日テレのコメントに“違和感”

(記事本文抜粋…)

日本テレビ系で2023年10月期に放送された連続ドラマ『セクシー田中さん』の原作者・芦原妃名子(本名・松本律子)さんが29日、亡くなった。50歳だった。日本テレビは番組の公式サイトで弔意を示すコメントを発表。だが、テレビ朝日元法務部長の西脇亨輔弁護士は「今なぜ、そのコメントなのか」との見解を示した。

元テレ朝法務部長・西脇亨輔弁護士

人の生命が失われた。それなのに日本テレビのコメントは、その叫びに向き合っていないのではないか。と、私は思う。

この作品のドラマ化にあたって実際に何があったのか…。私はそれを知らない。芦原さんが亡くなられた原因について断定することもできない。ただ、この訃報を受けた日本テレビのコメントには、強い違和感を覚えた。「なぜ、今、それを言うのか」と。

日本テレビが芦原さんへの弔意を伝えたのは、自社公式サイトのトップや、社としての公式コメントを伝える「プレスリリース」のページではなく、『セクシー田中さん』の番組サイトの中だった。そして、そこには以下のコメントが掲載された。

「芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。2023年10月期の日曜ドラマ『セクシー田中さん』につきまして日本テレビは映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております」

弔意を示すだけでなく、盛り込まれていた「主張」

このコメントは弔意を示すだけでなく、その中に日本テレビの主張を盛り込んでいる。その内容は大まかに言うと、

(1)映像化に際して原作者の芦原さんから意見をもらい、脚本の話し合いもした。

(2)決定原稿には芦原さんの許諾ももらった。

(3)芦原さんの許諾をもらうなどの作業は「原作代理人である小学館」を通じて行ったもので、日本テレビだけで遂行したものではない。というものだ。

だが、今、その主張をする必要があったのだろうか。

このコメントがどのような経緯で作成されたものかは知り得ないが、昨年11月までテレビ局の法務部長だった経験から、私は「弁護士が急にアドバイスを求められて、中途半端に参加した文章なのではないか」と思わざるを得なかった。今回の事態について、自社には落ち度がないこと自社以外に他社も関与していたことを説明するコメントは、訴訟を抱えた会社がその対策として発表した文章のように感じられた。

しかしながら、このコメントは訴状でも契約書でもない。クリエイターが自身の全てを注ぎ込んだ作品について、思いを訴えていた最中に起きた悲劇であり、ドラマ化した当事者が発言をする場だ。

各々のクリエイターが生身の人間として声を上げる場面もあるかもしれない。でも、そうした時に全てを調整して作品を無事に制作し、完成に導く責任は、テレビ局が負っている。テレビドラマの最後に「制作」としてクレジットされているのは、テレビ局なのだ。作品についての議論は決して他人事ではないはずだ。

芦原さんが発信したXへの投稿で、作品の制作過程について議論が過熱していたのなら、クリエイター1人を丸腰で議論の矢面に放り出すのではなく、その時点で、制作者が議論を鎮静化させる説明やメッセージを発し、クリエイター個人を守るべきだったのではないか。そして、作品に尽くした人が生命を落としたことへのコメントは、血の通ったものであるべきだったのではないか。

私には、芦原さんの心中を察する資格などない。しかし、燃え広がる議論に押しつぶされそうになりながら、芦原さんがこうした悲劇が繰り返されないことを強く願われていたとしたら、その願いに応えることができるのは、「法的責任」への予防線のようなコメントではないと感じる。 翻案に関する芦原さんの指摘を真摯に受け止める姿勢を示すこと。更なる過熱を防ぐため、今後の冷静な議論を呼びかけること。作者の体と心からくみだされ、創られている作品を守り、一人ひとりのクリエイターを守ること。今、制作者が語るべきなのは、そうした決意だと思う

👉わたしがこの制作者であるテレビ局が発したコメントに感じたこと…。

①原作であるマンガの映像化を提案されて映像化してあげた…

②最終的に許諾してもらった脚本で放送しているので問題ない…

③あくまでも映像化した本作品はテレビ局側のものであり、原作であるマンガとは別物で、そのウチの作品であるドラマに協力してくれたことには感謝する…

そのように聴こえてきます…。

そして…
いちばんの双方の食い違いと…
いちばんの問題点というのが…
テレビ局側が、その原作である作品を“我がもの顔”で貪り、それを当たり前のように“儲けのネタ”にして来ている事にあるのではないでしょうか…。

恐らく…
その他大勢の原作者の方々も、そのテレビ局側のそのような姿勢を知っていて、でも、それに抗うことが出来ずに、渋々そのやり方に“泣き寝入り”して来ている状況なのではないでしょうか…。
そして今回も…
それが当たり前かのように芦原さんの「セクシー田中さん」を我がものにするかのようなやり方で事を進めて来ていたのではないでしょうか…。
それが今までの暗黙の了解で当たり前なのだと言わんばかりに…

でも…
今回の芦原さんは…
そのテレビ局サイドからのドラマ化の申し入れに…
そこを警戒して、最初から原作にこだわった映像化の条件を基にその制作側からのお願いを承諾し受け入れた経緯があったようですが、その約束もやはり無視され無碍にされていたようです…。
最終的にご自身が手直しを何度もされたようですし、その過程においても、かなりその制作現場サイドからの一方的で無理なやり方に疲弊感をつのらせたのではないでしょうか…。

「前もって何度も確認して約束して受け入れたのにも関わらず、やっぱり嘘だったと…」

そんなやるせない気持ちにさせた事が…
今回のいちばんの問題だったのではないでしょうか…。

恐らくこれが芦原さんだけでなく…
たくさんの原作者がテレビ局によって味わされている現状があるのでしょう…。
それがテレビ業界の“常識”であり“当たり前”と言わんばかりに…

そして今回この芦原さんは…
その自身の創り上げた「セクシー田中さん」という自分の作品に対する愛情から、その巨大なるテレビ局に対して“ものを申した”勇気ある方だったのでしょう…。
その「権力」に「忖度」することなく…。
少なくとも…
わたしはこの一件で、そのテレビ業界のもう一つの“闇”を知ることが出来ました…。
恐らく多くの一般市民の方々もそうでしょう…。

この芦原さんの勇気ある発言が…
この巨大なるテレビ局に蔓延る時代遅れな“膿”を完全に吐かせる大きなきっかけになることを願います…。

〈気になる記事・前半…〉はこちらから…


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