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採用と学歴について②

読解力の違い

ここでの読解力とは文章から情報を読み取る精度です。
会社が少しづつ大きくなってくると指揮命令系統が形成され、個別の対応から一対多数の対応へ変化していきます。

同時に、口頭での情報伝達から文書での情報伝達へ組織が変わっていきます。
これを公式化といいます。

公式化の過程の中で文章を読める人読めない人が判明します。
公式化のメリットとして一対多数を前提とするためスピードが上がります。
また指示を文書で残すことができる、情報をより精度高く伝えられるという利点があります。

しかし、読解力の無い従業員はメリットをデメリットに変えてしまいます。

例えば、
書かれている意味を全く逆に理解する。
数字を読み間違える。
活字への拒絶のためそもそも指示が伝わらない。

等の弊害が出ます。

読解力と学歴

読解力と学歴とは明らかな相関があります。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jasme/21/2/21_73/_pdf

私の会社でも大卒者と高卒者で明らかな読解力の違いを見て取れます。

大卒者は公式化により裁量が増し数字を上げていき時間管理の自由度も上がりました。

一方、高卒者は公式化により指示が理解できず従来通りの定型業務(ルーティン)にだけ取り組みます。
もちろん数字は上がらないため、上司または読解力のある従業員が文書を口頭で伝えるというコストが発生しています。
そもそも高卒者は文章を読むことに慣れておらず心理的ハードルも高いため公式化への適応に困難を生じさせています。

読解力のない従業員への対応

どの従業員が読解力がないのか、それは他の従業員と会社は暗黙知で認知しています。
先述の通り、その従業員に対しては主に上司が口頭で翻訳作業をしています。
注意すべき点として、理解していなくても理解している返事をする傾向にあるので、弊社ではガイドラインを本人からアウトプットさせて上司に理解度を探らせます。
その際に100点の理解度ではなく60点の理解度で業務へのスタートに従事させることにしています。

また、以前は読解力を養うため読書を勧めたり、上司と共に指示の文書を読み理解させる作業を取り組みとしてしていましたが、効果が極めて薄く取り組みも中止しました。

このようにスピードの低下と人的コストがかかります。
特に人的コストと理解度を天秤にかけ、福祉にならず営利を求めることを見極め対応していくことが組織として必要です。

採用について

前回の記事でも触れた通り、私の会社では現在の募集は大卒のみとしています。
やはり読解力と学歴との相関を痛感しており、コストに見合うリターンも見込めないため数年前から募集給与も上げて大卒者を積極採用することにしました。
以降は売り上げも伸び、離職率も低下し取り組みとしては成功したと思います。

そして、現在も読解力のない従業員への対応に苦労しており二度とその苦労をしないために、採用の際は独自の筆記テストを作成し実施しています。
これは続く抽象力のテストも兼ねています。
後日、別の記事で紹介できたらと思います。

次回は、学歴と抽象力についてお話していきます。

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