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初恋は百兆の彼女

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記事一覧

初恋は百兆の彼女 1話

初恋は百兆の彼女 1話

叶 : 今までありがとう...美空...泣

美 : 愛してるよ..."叶"...泣

叶 : 俺も...愛してる...泣

豪 : お前もここまでだな

叶 : ...

叶 : うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!

"俺は好きで大切な人を殺した"

千九八三年

福岡県

日本全国がバブルで賑わっている時代

路地裏

男 : ぐはっ!バタン

悲 : おら!おら!おら

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初恋は百兆の彼女 2話

初恋は百兆の彼女 2話

大通りの細い路地

綺麗とは言えない少しぼろいお家

夜の冷える静寂

美 : 寒い...

ガチャ

悲 : 買ってきたぞ

美 : ありがとうございます...

悲 : あったかいうちに食べーや

美 : はい...

美 : いただきます...

パクっ

美 : ...あったかい...

悲 : どやうまいか

美 : はい...美味しい...です...

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初恋は百兆の彼女 3話 

初恋は百兆の彼女 3話 

悲 : はぁはぁはぁ...

気がついた時には俺の脚は走り出していた

ガチャ

悲 : はぁはぁはぁ...

美 : 諸星さん!

悲 : お前ら...なにもんや

男 : 諸星悲さん。ですね?

悲 : お前らは誰なんか訊いとるねん

男 : そんなの言うわけないじゃないですか

悲 : ちっ

男 : とりあえずあなたを先にやるとしますか

悲 : 何

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初恋は百兆の彼女 4話

初恋は百兆の彼女 4話

祐 : ...んっ

朝早くに起きた祐希

重い脚でどぼどぼリビングに向かうと

祐 : えっ!

ソファで諸星に身を委ねて寝ている美空の姿が

祐 : ...よかった

笹 : よっ起きたのか

祐 : おはよう。もう起きてたんだ

笹 : うん。外に紺永会がいるか確認してきた

祐 : どうだったの?

笹 : 特にいなかった。まぁまだ朝だしな

悲 : .

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初恋は百兆の彼女 5話

初恋は百兆の彼女 5話

悲 : ...なぜ俺を狙うんや

叡 : まぁしいて言うなら昇進ですかね

笹 : ならこいつじゃなくて女の方がいいんじゃないのか

叡 : まぁ"兄弟"となる諸星さんの首を取っていった方が大きいのではと思いましてね

悲 : ...流石あいつの一番弟子やな

笹 : でもここに人を派遣しなかったのはなぜだ

叡 : そりゃそいつらに諸星さんを取られちゃ嫌なので

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初恋は百兆の彼女 6話

初恋は百兆の彼女 6話

すこし時を遡り

悲 : ふん、ふん

叡 : スッ、スッ

悲 : なかなかやるやんけ

叡 : 諸星さんは逆に衰えてるんじゃないですか?

悲 : お前に心配されるほど堕ちとらんわい

叡 : はは笑その余裕がいつまで続くか楽しみですね笑

悲 : お前こそ避けてばっかで全然攻めてないやないか

叡 : 私は攻めれてないんじゃないです。攻めてないんです

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初恋は百兆の彼女 7話

初恋は百兆の彼女 7話

美 : ...ん、んっ...

悲 : やっと起きたんかい

祐 : おっ美空ちゃんおはよう

美 : おはようございます...

笹 : ただいま〜

祐 : おかえり〜どうだった?

笹 : やっぱり前の人数ぐらいに戻ってる。まぁそこまで危険視するぐらいではないと思う

悲 : 今日は大人しくしとくんやな

祐 : 諸星くんもだよ

悲 : ふん。わかっ

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初恋は百兆の彼女 8話

初恋は百兆の彼女 8話

二週間後

また家でゆっくりしている

美 : あ〜お外いきたいな〜

悲 : だめって何回いえやわかるんや

笹 : まぁそんな強く言うなって

祐 : じゃあたまには外出てみる?

美 : いいんですか?!

悲 : だめに決まっとるやろが

笹 : この前の二の舞になるだけだぞ

祐 : でもさ〜可哀想じゃん

笹 : ...まぁわからんでもない

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初恋は百兆の彼女 9話

初恋は百兆の彼女 9話

美 : ...んぅ...んっ

気がつくと口を塞がれ腕をロープで縛られて車の椅子に座っていた

美 : んーんー

男1 : もう起きたのか

男2 : ちゃんと薬が効いてなかったんじゃないか

美 : んーんー!

男2 : 少し黙っとけ。ほら早く飛ばせ

男1 : あぁわかってる

美 : ...

私は無言のままどこかへ連れて行かれた

美 : (どこだろ

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