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中学校教師 #31 つらいけど立ち向かう


4月から中学校で勤務しています。
いずれは小学校に戻ることを考え、この経験を記録に残そうと思います。
異動の経緯や考えは下記参照

秋から冬にかけていろいろ考えることがあるのです。
行事が終わり、改めて学級の中を振り返ると、生徒の成長・気持ちの変化・人間関係の変化が見えてきます。
これまで指導してきたことが成長として見える一方で、指導できていなかったことも明らかになってきます。
この状態をしんどいと感じたままだと学校生活がつらくなってしまいます。だからこそ、日々何を考えて、何を受け止めて次につないでいくかが大事になっています。

担当している研修については、1年間のまとめをイメージしつつ、次年度の構想も立てはじめる必要がでてきます。
学校全体のことを考えて何が重要か。これは本当に難しい課題です。
私が個人的に考えることについても、定まっていないのに…。

担任は若手が多い。フレッシュな気持ちで仕事に臨む一方で大変さも感じているはず。この若手の先生方が何を考え、身に付ける研修になるべきか。また、生徒の実態や地域の実態を把握した上で長所をさらに伸ばす研修、短所を少しでも改善する研修、生徒理解や生徒指導という土台を見つめた研修、そもそも働き方改革について本腰を入れたいという願望。

気持ちや考えが揺れ動いています。

秋だから。
冬になるから。

焦らず行こうと、改めて自戒の念。


「対話はあって、学びなし」と言われた授業

先日、相談員が来校しました。
以前の記事でも紹介したかもしれませんが、臨床心理士の資格を持った元教員という方です。

経験年数が浅く、小学校に勤務していたころからお世話になっている方です。
現在も、相談員という立場で様々なアドバイスをしてくださいます。
優しくもあり、厳しくもある方です。

自分の学級で数学の授業をしていました。
授業の概要は以下を参照


【授業の概要】
・中2「合同な図形」 様々な問題を解くことで、証明する力を高めることがねらい。
・ワークシート2枚、計8問。3時間の設定で、生徒が自分で選択した課題を解くことができる。この授業は3時間目。
・正答例をタブレットで配付。ヒントを得る、答え合わせをすることができる。
・分からない場合は離席OK。


【授業の実際】
・ほとんどの生徒は、自分で計画を立てて選択した課題に取り組んだ。
・ヒントを見たり、正答と比較しながら確かめたりした。
・一部、学習に臨むことが難しい生徒がいた。教師とマンツーマンに近い形で少しずつ証明を書いたり、席を離れて証明の仕方を教わったりしていた。


授業終了後、空コマとなった私は、すぐに相談員のもとに向かいました。
たくさん話を聞いた中で、「対話はあって、学びなし」という言葉が印象に残ります。
かなり厳しい一言ですが、消化できるようにいろいろ考えています。

成長のタネはまだある

その他、印象に残る言葉を記録として残します。
・自由度が高すぎて見取りができない。
・一部の生徒に時間を掛けすぎ。他の生徒はどう思っている?
・ある程度、一斉指導のような形で、部分的に思考させ、対話を促すことで学びのポイントを全体としておさえたい。
・挙手指名だとしても、デリケートに。人権への配慮。
・心理的安心がないとチャレンジできない。

ここから、授業改善を考えます。
私がやろうとしていた実践は、ある種生徒に学びの主体性を促していましたが、足りない部分があったと思います。
今後の改善策
★毎時間、一斉・全体の時間を設け、ポイントを絞って思考する問題に臨む
→ICTの活用、生徒の情動に影響を与える課題の提示の工夫
 ポイントを絞って対話、ルールの再確認、人間関係作り→安心感

★生徒に学びの方法を委ねる時間も確保
→これまで方向性はすべて悪いわけではない。(自分から学びに向かう生徒も多い。)
 ここに適切な支援を加える。ヒントカード、タブレットの活用


やはり大切なのは学級経営

授業の話の後、学級経営についても話をしました。
同じように、印象に残った部分を記録します。

・担任が大事。小学校はサッカー(個人技・担任の個性でなんとかなる)、中学校はラグビー(スクラムを組むイメージ、みんなでなんとかする)
・集団としての規範意識が低いと、学級としては厳しい。
→「ちゃんとやろう。」と伝えるだけでは能がない。
 そういいたい生徒の脇からアプローチしたい。
・リーダーを育てたい。班編成・班活動を有効に生かす。

すぐに動きます。
学級委員長に声を掛け、班長会をやろうと提案。昼休みに召集を掛けました。(学級委員4名と班長2名の計6名)
すると、私が到着するころには「○班はどう?話し合いはできている?」と、班長会がスタートしています。
なんだか嬉しくなり、近くで見守る私。

その後、班長として2つの宿題を課しました。
①学級目標に対する思い
やはり、学級の柱はここ。
②自分の班の現状
うまくいかない部分はある?

②については、その班長だけが抱える課題ではなく、全体として共有してもよいはず。
班長を中心に集団としての規範意識を高めるアプローチに入ろうと思います。中学校は、学級担任が学級にいる時間がかなり少ないです。だからこそ、班長をリーダーとしてきちんと育てることが需要となってきます。
班長会をどのように活用するかについては、また報告したいと思います。


うたういぬ先生は何年目?
10年経験すると、なかなか言ってくれる人も少なくなってくるよね。

こんな一言も添えながら、優しく語りつつ厳しい内容を伝えてくださいました。きっと、私だから伝えてくださったのだと思っています。
この話を、次の挑戦、成長につなげることが大切。



【「えがお」を大切に  焦らず、誠実に、前向きに】


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