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手軽に知った気になりたいあなたに~市民講座のススメ~

新しいことを学びたい…

でも授業みたいに生真面目にはやりたくない…

専門書とか本を読むよりまずは簡単な入口が欲しい…

というあなた

市民講座を受けてみませんか??

なぜこんなことを言い始めたのかというと、ちょっと気になってこんなアンケートを取ってみたんです。

15票と少ないですが三分の二の人が行かないことがわかりました。

わたしはそんな人にこそ市民講座を受けてほしい!そう思いこの記事を書きました。

市民講座とは

そもそも市民講座とは、一般の人を対象に科学の専門家や偉業をなした人がお話ししてくれる講演会などのことです。主催は大学や博物館、市町村や学会などがあり、それぞれ特徴があります。(後述)

まずは、市民講座を受けるメリットデメリットを整理してみましょう。



メリット
・新しいことを知れるきっかけになる
・専門家の話を聞ける
・予備知識をそこまで必要としない (場合が多い)


デメリット
・いつでもやっているわけではない
・難易度がいろいろある (選べない)
・タイトル詐欺 (専門家の専門の話になる)

メリットは読んでその通りで、知りたいことのアンテナさえ張れば (方法はのちほど!)、知らない分野でも新しい知識を専門家から教授されることができます!

デメリットについて説明しますと、定期的に行われる講座もありますが自分が聞きたいと思ったときにその分野の講座が開かれるかどうかはわかりません。
また、シンポジウムなどは一般の人も参加できるものでも予備知識がいるような発表や講演が行われることが多いです。
また、博物館での企画展に合わせた市民講座や、定期的な講座では、タイトルでイメージされるものとは異なるような専門家の専門に偏った内容となっていることがあります。
温かい目で見つめ、情熱的に話を聴きましょう。


印象に残った、面白かった講演

わたし、市民講座大好きなんですよ!最近は少なくて月に2回行くか行かないかなんですが、多いときは週に2回くらい行ってて、ちょっと正確な回数覚えてないんですが年間40件くらい聞きに行ったんじゃないかな?
本当に面白いんですよね、色んな形態あるし。

ここで、わたしがいままで受けてきた市民講座のなかで、一番印象に残っている講演についてお話ししたいと思います。

中村哲医師講演会
6年前にみなさんご存じのいまは亡くなられている中村哲医師を講師として招いた、その活動に関しての講演を聴きに行ったことがあります。
共済ホールとかで前の方座ってたんですけど、手元の手帳にたくさん聞き漏らすまいとしてました。当時わたしはJICAとか海外の技術支援活動に興味があったので、彼の話を聴いたときは、技術支援の前に生活基盤を建て直さなきゃ行けない、と土木工事やら水道工事やらから開始した話等、何てすごい人なんだ、と感動しました。この講演を聞いたきっかけは、このころ大学内のビラを集めまくってまして、面白そうなビラがあるなあと、中村哲医師のことを知らずに講演を聞きに行ったアホちゃんでした。あとからこの人有名な人じゃん!と、この出会い方は心に残り、いまでもよく思い出します。

市民講座にはどんな種類がある?

独断と偏見で、市民講座を主催者で分類してみました。



大学の公開講座
大学が主催。大学の先生が分野の概略や自分の研究について比較的易しく説明してくれる。世に出していない研究途上に明らかになったことや所蔵写真を見せてくれることがあるのでお得。なにか業績を残した先生の母校だったりすると記念講演会が開かれたりして偉い人の学生時代の話が聴けちゃったりする。


博物館の市民講座
博物館主催、企画展に合わせて行われたりする。博物館が定期的に行っている講演もありますが、企画展に合わせて深掘りしたトピックスや研究報告のような形で学芸員のディープな研究内容の講演を聴くことができます。タイトルがキャッチーなものはもしかしたら予想と違う内容かもしれないので、ドキドキです。


その他市民講座
市町村が主催している市民講座。毎週異なる大学等の講師を呼んで行われたりする。高校レベルの内容でも噛み砕いて説明されたりするので、先端的な内容を知りたい人には向かないかもしれない。業績を残した人が市町村にゆかりのある人物の場合、ホールなどで講演会が行われたりする。


シンポジウム
研究者や技術者、起業した人など、そのシンポジウムのテーマに合わせたさまざまな人物が呼ばれて座談会やパネルディスカッションが行われたりする。形態は一番多様である。少し内容が難しかったりする場合があるため、その専門分野の勉強を多少しておくとついていきやすい。

市民講座を受けたいときに情報を探すべき場所はどこか?

市民講座を受けてみたい!と思った方。
知りたいことのアンテナを張るために!
情報が手に入りやすいところをお教えします!
数えてみたら11種類ありました。ほかにもあれば教えてくださいね。

大学の張り紙
大学の掲示板、階段の近く、研究室の扉など、大学内には至るところに張り紙がされています。

大学内の掲示板は情報がたくさん詰まっているので、まめにチェックするといいですよ。

大学のHP
大学のHPを見ると、公開講座についてのページがあります。面白そうな講座がないか確認してみましょう。

北大の生涯学習のページから公開講座の一覧を見ることができます。

大学のメーリングリスト
学生のみなさんは大学事務や研究室のML見てますか?研究室のMLは研究室によるかもしれませんが、MLには講座や講演会の情報、学会の情報などたくさんあるのでメールはきちんと整理しましょう。

博物館のチラシ
博物館などの施設では、毎月館報だったり企画展のチラシだったりが発行されています。博物館等に行ったときは、関係施設のチラシなども置いてあるので、興味のある講演がないか探してみましょう。

博物館のHP
博物館の定期的な講演や、企画展に合わせて開かれる講座は、ほとんどがHPに載っています。
SNSなどでも紹介されたりします。

北大総合博物館の生涯学習支援のページには土曜市民セミナーの案内が載っています。

北海道博物館のイベントページには各種講座の案内が載っています。

市民向け雑誌の広告
市町村や区が出しているチラシや雑誌には、市民講座の広告だけでなく、各種料理教室やパソコン教室などのサークルも載っていたりします。

公民館や区民センター、生涯学習センター
ある程度人の集まる公民館などではさきほどの市民向け雑誌に載っている教室や講座が開かれています。ここにはたくさんのチラシコーナーがあったりしますので興味のあるイベントを見逃さないようにしましょう。

掲示板、チラシ置き場
町を歩いていると遭遇する掲示板、チラシ置き場。札幌の大通駅などにあります。公民館と同様たくさんのチラシをチェックするのにいい場所です。

チラシ置き場には近所で開催されるものだけではなく関連のある少し遠い場所で開催されるイベント情報などがこまめに置かれているので、機会があれば見に行きましょう。

新聞
新聞の広告にぽつんと講演会の情報が載っていることがあります。ただ滅多にないので新聞を眺めてたら見つかることもありますよ、ということをお伝えしておきます。

SNSなど
大学や博物館、興味のある分野の教授などをSNSで追いかけておくと、講演情報が流れてくることがあります。

道民カレッジは北海道教育委員会による学びたい人を支援するもので、道内で開かれる講座を総合的にお知らせしてくれます。

他の講演
ある講座を受けたときに、ほかの講座の宣伝があることがあります。新しい情報源は意外な発見があるかもしれませんよ。


注意すべきこと

公開講座は、無料なものが多いですが、定員がある場合は注意が必要です。有料無料定員有無、そして予約の有無も確認しましょう。

開催場所が博物館等の場合、開催時間によってはお昼を食べる場所があるかも確認しておくといいですよ。近所にランチをやっている店がないけど午前中は展示を見て午後は市民講座、というときは低血糖で倒れてしまいますよ。

そして聞くときはメモを取りましょう。授業と同じで、日付とタイトルと講演者、そして聞いた内容や面白いと思ったことをメモしておくと後から見直したときに大切なものになるはずですよ。


今回、大学の講義や学会の発表会などは一般の人には開かれていないので除きましたが、これもいろいろなことが知れて面白いですよね。とくにフレッシュマンの時期のとにかく大学のすべてが目新しくてキラキラ輝いてるときなんかは、教養の1年生向けの講義はとにかく他分野の概論が聞けて楽しいですよね。

私、就活関連のセミナーとかも受けるんですけど、やっぱりすぐに役に立つものって面白さが軽くて、悪いことではないんですがセミナーの気づきによる面白さより、市民講座のような知的好奇心をくすぐられるものが好きです。なによりいろんな人の講演や講座を聞きに行くと、その人の人生が見えてきたり、知的好奇心が満たされることで自分の人生の先行きの明るさなんかを思い当ったりするので、人の話を聞くことそのものを結構気に入っていますし、皆さんに経験してほしいなと思っています。

皆さんもぜひ市民講座など受けてみてくださいね!


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