気付いたら香港行きの航空券を買っていた

競技を知ったのはたった半年前。プレー経験も数えるほど。何か強烈なエピソードがあるわけでもない。そしてベンチャースポーツを軸に事業を進めるV−SPORTS PROJECTに所属しているが、そもそもベンチャースポーツに特別な思い入れはなかった。
なぜ、今「ビーチコーフボール」日本代表を応援し、コーフボールに関わっているのか。香港で行われる大会の前に文章にまとめた。


コーフボールとの出会い。特にこれと言って面白い話もない。初めてVスポのメンバーに会ったときに知っただけだ。その後、日本代表を目指せる競技かどうかと、日本のチームを調べた程度。初めてプレーしたときの記憶も曖昧だ。バスケのように手でボールを扱うスポーツは苦手で、全然入らなかった記憶だけ残っている。

初めてこの競技について本気で考えたのは、昨年12月に大阪で大会を主催したときだろう。V-SPORTS PROJECTとして初の一大イベント。Vスポは未熟で準備は計画通りに進まなかった。当日も成功したとは言い難い。正直この程度なら誰でもできるイベントだ。自分の力不足と、前途多難なVスポの将来も見えた。

しかし、大会に参加した選手は違った。わざわざ関東から試合に参加した選手も多くいた。初めて真剣にプレーする姿を見た。不甲斐ない運営と本気の選手たち。


イベント後も何度かコーフボールとの接点があった。名前や顔を覚えたのは、選手だけでなく、競技を支える方々も増えていった。

男女が同じコートに立ち、手を抜くことなく本気でプレーできる競技。ヨーロッパを中心にアジアでもプレーされ、約70カ国で親しまれている。日本でも各地で活動するチームが存在する。

それでも、チームで人数を揃えられない。全国的にチーム数が少ない。場所を確保できない。定期的な試合も行えない。いわゆるマイナー競技の直面する課題は傍から見てもわかる。

この競技を本気で愛する人、どうにかしたいと語り、動く人を見た。人が集まり、チームを運営でき、試合ができる。コーフボールの普及と強化。全国のコーフボールプレイヤーが協力することで、目指せる世界。働き、練習し、競技の普及に努めるこの世界で、自分にできることはないのか。もどかしさが残った。



3月にビーチコーフボールの大会があることを知った私は、今できることを探した。これまで実績もなければ、まだまだ力もないが、このチームに関われることになった。

まずは迎え入れてくれたことに大変感謝しているし、実施しているクラウドファンディングも忙しい中協力してとても助けられている。貴重なご支援をいただき、想定していたよりも早いペースで資金が集まった。実際に関わったことでコーフボールが応援されていることを実感した。

しかし、この単発で終わってしまっては何も意味がない。まだ何も成し遂げていない。僕の想いは、プレー環境が整えられ、チーム運営が安定し、全国に普及する。リーグ戦ができて、強化に力を入れて、世界で勝てるチームを見たい。

そして何より今コーフボールに関わる人にもっと楽しんで欲しい。



ここまで読んで貰えればなぜコーフボールに関わっているのか、もう少し視点を変えれば、なぜマイナースポーツを選んだのか感じ取ってもらえたはずだ。

僕のようにその競技をプレーしていなくても、競技支援はできるし、プレーする人も一人ひとりが協力すれば大きな力になる。

その価値と、その力を最大限に引き出す。コーフボールを応援し続けたいし、今後も多くの競技に関わりたい。

「人々の想いを形にする」この理念に恥じない価値を創り出す。

マイナースポーツの普及活動、アスリート活動に使わせてもらいます!