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11月の読了

Kindle Unlimitedの所有冊数が10冊から20冊に増えましたね。しれっと。
10冊では正直足りていなかったので万々歳。ありがとうAmazon。
今月は3冊ご紹介します。


感情的にならない気持ちの整理術 ハンディ版(和田 秀樹)


感情が顔や声のトーンに出やすいことは自覚している。自覚しているからこそ「あっ今自分機嫌悪い」とわかった時、周囲に負の印象を与えたのでは、もう時既に遅しなのでは、と自己嫌悪になることが多い。そんな私にぴったりだった一冊。

”感情的にならない”とは、感情をコントロールすることであり、感情を持たないということではない。プラスの感情は積極的に表現していいですと書いてあったことにとても救われた。
負の感情を表に出さないようにするには、喜怒哀楽まるごと全てを落ち着かせて、常時フラットなトーンで生きるという訓練をしなければいけないと思っていたから。

加えてマイナスな感情も「持つ」ことは決して悪いことではないし、むしろ努力や改善行動の原動力となるもの。大事なのは感情を問題行動(不機嫌な表情や態度、他害行動)へとつなげないこと。
なぜなら嫉妬や悪口も、言葉にしなければ外には出ないし言葉にした結果、結局損をするのは自分だから。

自分が嫉妬や恨みの感情を持ったときには、いったん立ち止まり、それをそのまま口に出したらどうなるかを想像する時間を作ってみてください。あなたは、人が恨みや嫉妬にかられた発言をしているのを見て、どのような気持ちになるでしょうか?きっと「醜いな」「ああはなりたくないものだ」と思うはずです。

感情的にならない気持ちの整理術 ハンディ版 p104


湧き上がった負の感情を、自分を高める(悔しいから努力の原動力にする、絶対こうならないようにしようと反面教師にする)ために使うのか、その場限りのすっきり感を求めて自分を下げるために使うのか。
この考えが出来るようになり、行動が変えられつつある。

kindle Unlimited対象書籍。(大感謝)


人生の土台となる読書(pha)

帯裏に書かれていた、

身の回りにいる人たちよりも、会ったこともない人が書いた本のほうが、自分のことを理解してくれている、ということがよくある。
本がいつだって、孤独な人間の味方なのだ。

という文章に惚れて即購入を決めた一冊。
様々な切り口から著者が実際に読んだ本を紹介してくれているのだけど、その切り口が個人的にとても好きだった。

自分の好みのジャンル、装丁、作者ばかり選ぶ読書では絶対に出会わなかった本の紹介が詰まっていて、世界がぶわーーーーっと広がった感じ。

一番刺さったのは、「社会に疲れたら宇宙の本を読んでみる」という章で、これは本当に私の処世術でありメンタルコントロール術そのものなので同意と納得で半泣き(?)で読んだ。

宇宙は、138億年前にビックバンが起きて以降、ずっと膨張し続けているらしい。そもそも138億年前という時間がすごい。1万年でも想像がつかないのに、138億年前というのは1万年の1万倍のさらに138倍だ。まったく意味がわからない。

人生の土台となる読書 -ダメな人間でも、なんとか生き延びるための「本の効用」ベスト30-
p137

宇宙の話を読んでいると、時間軸が崩壊してくる。
そもそも、この時間というものさしを定義したのも人間で、自分達が過ごすのに丁度良い&都合良い基準で考えるからこんなヤバい歴史になる。

極端に考えれば、「蝉が地上に出てからの一生は短い」と考えるのも人間が勝手に定義した7日間(実際はもっと生きるらしい)というものさしであり、”蝉が体感する時間軸”が十分ならばそれは蝉にとって短くもなんともない。

暗黒星雲から原始星が生まれるまでが約100万年。
人間の「1万年」という長さを、宇宙のどこかの誰かにとっての1とするならば、人間が生きる100年なんて0.01年≒約4日弱という長さになってしまうし、
太陽の寿命が約100億年で、「1億年」という長さを1とするならば人間はもう、0を数えたくもないくらい一瞬で終わってしまう。

宇宙の広さを想像すると、自分の生活や仕事や社会のことなんてチリみたいなものだ。(中略)人間のやることなんてすべて、宇宙のなかのほんの一瞬のゆらぎに過ぎない。自分が人生の中で何をしようが、宇宙は変わりなく続いていく。

p138

落ち込んだときや自己肯定感が下がったとき、「もっと頑張る」のもいいけどたまにはこんなことを考えると楽になれるのでおすすめ。宇宙はいい。


ミステリと言う勿れ 10巻(田村由美)

基本漫画は疎い私だけどこれはめちゃめちゃハマっていて、全巻持っている。小説を読んでいるかのような内容の濃さと伏線で、何度読んでも面白いし、日常のあらゆることを考えたり疑うヒントをくれる。

主人公の久能整(くのうととのう)くんは、あらゆる知識が完全に自分の血肉であり、日常のふとした場面からそれを自由自在に引き出しから出して自分の言葉で話している。これが本当にかっこいい。こうなりたい。

「僕は常々思っているんですが」から始まる、整くんの言葉。刺さるものは沢山あるけど、特にこの辺りが好き。

どうしていじめられてる方が逃げなきゃならないんでしょう。
欧米の一部ではいじめてる方を病んでると判断するそうです。いじめなきゃいられないほど病んでる。だから隔離してカウンセリングを受けさせて、癒すべきと考える。
日本は逆です。いじめられてる子をなんとかケアしよう、カウンセリングを受けさせよう、逃げる場を与えよう。でも逃げるのってリスクが大きい。学校にも行けなくなって損ばかりする。DVもそうだけどどうしてなんだろう。どうして被害者側に逃げさせるんだろう。病んでたり、迷惑だったり、恥ずかしくて問題があるのはいじめてる方なのに。

ミステリという勿れ 2巻

もし家にいて家事と子育てをすることが本当に簡単で楽なことだったら、もっと男性がやりたがると思う。でも実際はそうじゃない。ということは男性にとってしたくない、できないことなんです。
なのになんで女性にとって楽なことだと思うんだろう。

“女の幸せ”とかにもだまされちゃダメです、それを言い出したのは多分おじさんだと思うから。女の人から出た言葉じゃきっとない、だから真に受けちゃダメです。女性をある型にはめるために編み出された呪文です。

ミステリという勿れ 3巻

10巻は青砥さん編が完結。
事件の進み方は結構難解だったけど、青砥さんの優しさと人間臭さが見えてよかった。



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