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11月の読了

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1分で話せ

2018年の刊行直後に読んだときは、期待とは裏腹に全く刺さらず。しかし5年経ちふと読み返すと、納得する部分が沢山ありびっくりした。
理由を考えると「上司に提案・意見を言う場面が増えた」のはもちろんだけど、自分が部下の話を聞く場面も増え、その聞きにくさが気になることで自分の反省になることが大きいのかなと思う。

裏を返せば5年前の自分は「自分の話し方がわかりにくい」ことすら認識していなかったと思う(恥ずかしい)。気づけてよかったよ本当・・・
話し方について苦手意識があったり、改善したいという明確な意思がある人にはとてもおすすめ。

報告するにせよ、提案するにせよ、私たちはつい「自分が頑張ったこと」を話し始めます。でも、それは、相手が聞きたいことでしょうか?

まず大事なのは、相手の問いが何なのかを意識することです。突然想定外の質問をされると、早く答えなければと思って焦るものですが、まずは落ち着いて相手の質問を聞いて、それに、
・Yes/noで答えればいいのか
・アイデアを聞かれているのか
・懸念点を答えればいいのか

といった答え方をとらえます。


ペテロの葬列

Audibleにて読了。
性別も年齢も境遇もさまざまな男女が出てくるのに、「これ誰だっけ?」と一度もなることなく全てを表情豊かに演じ切った声優さんが素晴らしかった。

主人公の杉村三郎が出くわしてしまったバスジャック。犯人は明らかにひ弱そうな老人。しかし何かがおかしい。
この老人は一体何者なのか。バス内に生まれる異様な空気の正体は?彼をバスジャックにまで駆り立てたのは何か?

バスジャックが一つの結末を迎えてからの展開のスケールの大きさがすごい。バスジャック終了時点で上巻の半分も進んでいなくて、ここから何が待ち受けているの?!となる。
みんな終始人間臭くて、綺麗な終わり方では全然なくて、後味悪いけど読み切った〜〜受け止めた〜〜〜という読後感。

「誰かのため」に生きすぎない

Kindle Unlimitedにて。
著者は藤野智哉先生という精神科医で、「世界一受けたい授業」での柔らかな物腰&サッパリした聡明な言葉に大好きになった方。
誰かの目を気にしたり、誰かの評価を最優先したり、誰かとの比較が世界の全てになったり。現代人に多いであろう悩みへの考え方を優しくもバシッと言い切ってくれる一冊。

よく、名言として紹介される言葉に、「あなたがムダに過ごした今日は誰かが死ぬほど生きたかった明日」というものがあります。「今日を一生懸命生きよう」という意味なのはわかりますが、でも「私がムダにした一日」と「誰かが強く望んだ一日」を比べなくていいのにな、とも思います。
あなたがムダに過ごした今日は、誰かが死ぬほど生きたかった明日ではありません。
あなた自身が生き延びた今日を、誰かに恥じる必要はないのです。

『特別な人間になれなくても自分には価値がある』
自己肯定感がしっかり確立できている人にとって至極当たり前のことかもしれないけど、私含めてそう考えられない人って実は結構いるのではないかな。

私は小中高と「成績優秀な子」というポジションを必死で守ってきたので、今でも周囲より頭ひとつ特別なことができていないと自分の価値がわからなくなる。(という自己認識ができたのもつい最近)
この本で、自己成長にはある程度の向上心が必要だけど「できなくても大丈夫」だということを改めて気づかせてくれた。自分に期待しない、ってネガティブなようで実は合理的な考えなのかなと。

自分に期待しすぎちゃダメです。そんな完璧じゃないし、たいしたことないし、失敗もするし、みっともない。でもそれでいいんです。
(中略)「たいしたものにならなきゃ」とか「誇れる自分でいなきゃ」なんて思わなくて大丈夫です。

Kindle UnlimitedとAudibleはそれぞれ無料体験があります。ご興味があれば下のリンクからどうぞ。


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