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じわリスト〜その一言が秀逸すぎる〜(3)

こんにちは!安江水無です。
前回からだいぶ間が空いてしまいましたが、まだまだネタはたくさんありますので、少しずつ記事にしてきたいと思います!

※「じわリスト〜その一言が秀逸すぎる」の正しい読み方
最後のほうに「一言」が絵で書かれています。直前の文章まで読んでからスクロールして絵を見てみてください。2倍楽しめます♫

むかしむかし、バイトをしていた頃の話である。
そのバイトは行政から委託されている仕事だったため、ときどき区役所の担当者「 Aさん」が来ていたのだが、来るといっても決して監視するというような堅苦しい雰囲気ではなく、「みんな元気ですか〜?」という程度であった。「Aさん」自身もとてもやさしくておっとりした感じの若い男性だったため、女子ばかりの職場でも浮くことなく、みんなになじんでいた。

あるとき、「Aさん」を囲みながらお昼休憩を取っていたときのこと。ふいに「Aさんって、なんで役所に就職したんですか?」とか「彼女はいるんですか?」という「Aさん」のプレイベートに切り込む質問をみんなでぶつけていたところ、「Aさん」は照れながら「それはね…」と言っていろいろ話してくれた。

その話の流れで、「僕はね、実は学生時代はピアニストを目指していたんですよ」と言うので、みんなびっくり!「Aさん」の意外な一面を垣間見て、「なんか、おしゃれだねー」とか「人に歴史ありだねー」などと言っていた。

そのときである。バイト仲間の中でもひときわ異彩を放っていた「Bさん」が、「Aさん」がちょっと席を外した瞬間に一言、こう言った。

すごいとか、ステキとか、ピアノがうまいってうらやましいとか、そういうテンションが一変し、微妙な空気が流れたことは言うまでもない。。。

しかし、よく考えると彼女の言っていることは正しいと私は思った。その通りである。目指すだけなら誰でもできるのだ。かくいう私も4歳から18歳までクラシックのピアノを習っていたので、ピアニストを目指していたといえばそうなのだが、目指しただけ。ピアノとは結婚せず、編集者という職業と結婚したのだ。私はそれ以来、「目指しただけにすぎないこと」を人に大きい声で言うのを止めた。ピアノとは結婚できなかったけど、永遠の恋人だから、別れることもないけどね。

今回の学び「何ごとも目指すのは自由。答えを出せるようにがんばろう」

文/安江水無
#エッセイ #小説 #創作 #編集者 #笑い #じわる #ピアニスト#目指す


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