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製造業の生産調整や擦り合わせ

こんにちは

ベトナムアンカーです。

生産工場における仕事量は、工場の生産管理部の一存で調整できる訳もなく、営業部や製造部と生産調整や擦り合わせを必ず行います。

営業部は顧客の注文に最大限答えなければというスタンスで生産調整に対して要求しますし、

製造部は生産能力をオーバーしてしまった受注は納期を守れなくなるので、できるだけ生産キャパ内での生産調整を要求します。


経営者側としては顧客からの受注を最大限に受け入れる方針でいきたいでしょうし、実際そのように意思決定させる経営者もいます。

そうなると生産現場は生産キャパをオーバーした仕事量を、過大な時間外労働や品質移管手続きを無視した強引な外注化を推し進めるようになってしまいます。


ここまでいくと、組織間の軋轢が生まれ始め、製造部からすれば『営業部は何も考えず仕事だけ押し付けてくる』とか、『生産管理部は生産キャパを把握してないんじゃないか?』とか不信感が生まれてきます。

逆に営業部からすれば、『製造部はどれだけ苦労して顧客から仕事を貰っているか全然わかってない』とか、『ものだけつくってりゃ良いんだよ』などと心底では思ったりもします。


こういった組織間の軋轢って、結局経営者の意思決定の甘さに起因する事が多いです。

で、その意思決定の元になる、営業部や工場からの業務報告書や各部署の収支報告が実態を反映していない事が問題となります。


もちろん各部署の数字上の評価をできるだけ良くしようと、営業部は無理な受注をとったり、製造部は完成品在庫を積みましたり...。

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企業で働く以上は人事評価や部署評価を下さなければならないので、評価を受ける従業員側としてはできるだけ数字の見栄えを良くしたい訳です。

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こういった業務関連の報告書が実態を反映していない事への対策としては、やはり個別セクションの数字評価を止め、

数字での評価から真の人間への評価へと切り替え、働く全ての従業員に歪曲した数字の報告をさせない組織風土の土台作りが重要です。


実現できれば組織間・組織内の風通しも良くなり、議論や業務関連のホウレンソウも上司・部下間や組織間できっちり行われるようになります。

そうなると生産調整や擦り合わせもスムーズとなり、やがて営業部が製造部の生産キャパや業務負荷状況を逐次詳細に把握できるようになるので、

無駄な生産調整や擦り合わせをなくす事も可能となるでしょう。

#生産調整 #擦り合わせ #意思決定 #生産キャパ #軋轢 #工場運営 #生産管理

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