お店を始めるときには、固定費から逆算して考えてみるといい。
ボルダリングのオブザベーションのように、なにかを始めるときには逆算して考えてみるといい。
最近ボルダリングにはまっています。ボルダリングはとても原始的な遊びだと思います。
木登りとか、子供の頃近所の庭にあった大きな庭石を登る感じ。
こんにちは、いろんなところに登って遊んでよく怒られた鵜沼です。
ボルダリングはルールも簡単で、スタートのホールド（手を掛けたり足場になる突起）に両手をかけ、決まったホールドを使い、ゴールのホールドに両手をかける。たったこれだけ。
この一連のコースごとにレベルがあって、難易度も設定されています。
コースに挑戦する前にはコースを確認します。
「スタートからまず右上のホールドを掴んで、左足を…」とどうやって登っていくか頭の中でリハーサルをします。
これをオブザベーション（観察）というんですが、これがとても大切です。
ボルダリングの大会などでは、このオブザベをするときにホールドに触ってはいけないみたいです。
ボクは遊びと体づくりのためにやっているので、そんなことは関係なしにやっているんですが
ただ、登れなかったら悔しいんです。ものすごく。笑
ひとつのコースには１箇所や２箇所、「ヨイショ」と頑張らなければならないところがあります。
手があとちょっと届かなかったりする。昨日挑戦したコースにもありました。
最後のゴールが遠かった。。。
それでね、ボク考えたんです。
ゴールに手をかけた時に足場はどこで、どういう体制になるのが楽なのかを実際に「ゴールに到達したときの格好をしてみよう」と。
そこからゴール１歩手前のときにどういう体制に持っていけばいいのかを逆算して考えてみました。
そしたら何回も苦労してトライしても届かなかったホールドに、「ウソ…」っていうぐらい簡単に手が届いた。
あ、これ今日お客さまと打ち合わせしたことと同じじゃんと思いました。
これから新規の飲食店のお手伝いをします。
まずは箱（店舗）選びからなんですが、お客さまははじめての飲食店オープンなので、いろいろなことを逆算して考えるといいですよとお伝えしました。
売上はお客さまあってのことだし、周囲の影響で常に変化しますが、固定費＝いつもかかる費用というものは変化することはなく、勉強や努力でどうにかなるものではないということはみなさんご存知のことだと思います。
いつもかかる費用の中で大きな割合を占めるのは、なによりも家賃です。
飲食の業界では「家賃は３日分の売上が理想」「月の売上の10％まで」などと言われたりもします。
お店を不慮の理由（事故や病気や災害など）で休まなければならないときにも家賃は同じだけかかります。
資金を体力や筋力だとしたときに、「ヨイショ」と頑張らなければならないときにとっておきたい。
だから楽なところでは楽をしなければ、ゴールまでに力が吸われてしまってたどりつけません。
自分はなにをしたいのか。
お客さまにどういう気持ちになってほしいのか。
そこで働く人がどうだったら楽しく働けるのだろうか。
その「想い」というゴールにたどり着くためにはどうしたらいいんでしょうか？
「ヨイショ」と頑張るときのために、平常時に力を使わない＝家賃は安いに越したことはない、ボクはそう思います。
力を使わない楽な体制にもっていくにはどうしたらいいか？
やりたいこととのバランスをどうとるか？
人件費や光熱費、材料費などはどう考えたらいいか？
そんなことを一度逆算して考えてみる必要があると思うんです。とそんな話をお客さまと話しました。
想いだけでは生き残れない。策だけでは生き残る資格はない。
「想い」と「体制」。そのバランスの見極めが大切だとボクは思います。
逆算して考えるって壁から落ちないため、ゴールにたどり着くために必要なことだと思います。
壁を登る。シンプルだからこそ深くて面白いなと思います。
キングダムで味方の多大なる犠牲と引き換えに取った丘を「簡単に渡す」かよと10人対1,000人の戦いをすると言い放った信（主人公）に
「勇猛と無謀は違う。そこを履き違えると、なにも残さず早く死ぬ。」と言葉を残した縛虎申（ばくこしん）千人将。
ボルダリングは遊びだから何度もチャレンジできます。
目の前の壁に一見無理そうだけど挑戦してみることでわかることがあったりもします。
それでも、お店をはじめる前のオブザベーションは大切にするといいと思います。
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