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ヴァイオリンの歴史分析

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ヴァイオリンは武器の弓から始まり、1枚の板を経て、中世フィドル、ヴィオラ・ダ・ガンバと発展して、現在のデザインにたどりつたと考えている。 その発展過程を、私から見た「問題と対策」… もっと読む
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記事一覧

歴史 騎士が心惹かれた弓の音色

 会社に勤めていた時、私はソフトウェア設計の仕事だったが、 大抵の場合、既存のソフトウェ…

歴史 ヴァイオリンが1枚の板だった頃

ヴァイオリンは、今のひょうたん型のデザインができた時、 ギターのような箱ではなく、1枚の板…

歴史 一枚板から「中世フィドル」へ

今回は、ヴァイオリンの歴史の話しを進める。 前回、ヴァイオリンには1枚の板だった頃があっ…

歴史 横板の薄さで「しなり」を作る

「中世フィドル」は、武弓から一枚板と経過しているので、 おそらく最初は、かなりサイズの大…

歴史 表板をアーチ状にした理由

「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は、横板を薄くして、大型化をすれば 魂柱だけで裏板中腹をしならせ…

歴史 表板に「バスバー」が登場

「ヴィオラ・ダ・ガンバ」で採用した表板アーチは、 弦の張力を内側に溜め込まずに、ふちまで…

歴史 裏板をアーチ状にする布石

「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は16世紀から18世紀と長く使われたようで、 その間の工夫を裏板に見ることができる。 「中世フィドル」からの流れで行けば、裏板は平坦だったはずだが 資料に残っているものは、ネック近辺に傾斜が付けられている。 これは最初、裏板中腹を魂柱だけで曲げようとしたがうまくいかず、 弦の張力でネックが持ち上げられる力を使う試みであることがわかる。 この傾斜が後世に残ったということは、 裏板中腹をしならせる効果はあったのだろうと思う。 そして、この傾斜こそが

歴史 「初期ヴァイオリン」の開発

さて、歴史の話しを進めていく。 「ヴィオラ・ダ・ガンバ」は、私の想像では、 最初はもっと…

歴史 「コーナー」で横板を押し曲げる

 前回の「横板を傾ける」話しの続き。 「初期ヴァイオリン」は、アウトラインが外に膨らんだ…

歴史 平坦な裏板をアーチ状に

「コーナー」で横板を押し曲げる、の話しを続けます。 表板の「コーナー」を外に押し出すこ…

歴史 「初期ヴァイオリン」の完成形

 ヴァイオリンボディの中腹断面は、円に近くなり、 駒はボディを「押し下げる」のではなく、…

歴史 オリジナルの背景を知ること

 先日、「視力維持のための朝食レシピ」を紹介した。 これは、私のオリジナル作品で私の生活…