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こういう温かい賑わいって、ちょっといいな

愛媛の村おこしに携わっているが、訳あって住まいは神戸に移したので、出勤は月2回ほど、出張として。

その時によく利用するバスは1日わずか2往復、最寄りのJR駅から山を越えて職場までのんびり55分で結ぶ超ローカル路線。
そういえば「秘境路線バスをゆく」(イカロス出版)でも、なんと殿堂入り的な〈ザ・キング・オブ・秘境バス〉として紹介されている。

そのバス、乗客はほとんどいつも自分1人だけ、たとえ乗ったとしても自分以外に1人、多くて2人だ。
それが、先日職場の観光施設でイベントを開いた日は、なんと8人も!
このバスには5年以上乗っているが、最多記録更新となった。

乗客は皆口々にイベントの話。
おしゃべりはお互い面識のない人同士でもピーチクパーチク飛び交い、旧式バスの野太いエンジン音も相まって、それはそれは賑やかに。
こういう温かい賑わいって、ちょっといいな。

子どもの頃は街のスマートなスタイルがかっこよかったが、年を重ねると、淋しさからだろうか、心地よいのは純朴な温もり。
満員なのに会話の聞こえてこない街のバスではほぼ味わえない。

ん? いつもの、乗客が自分だけの秘境バスだともっと味わえないか。

(2019/6/6記)

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