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ストライクゾーン、直球ど真ん中

キャリア支援に関わるようになって20年。
キャリアコンサルタントの有資格者となってまもなく1年。

キャリア支援といっても実に幅広い。
人口減少のこの国で急務とされているのは、高齢者、主婦、障碍者、療養者、外国人など、従来は働こうと思っても働きにくかった、あるいは働こうとも思わなかった層が働ける社会を作ること。
そうした人たちが生き生きと働けるようになれば、たとえ総人口が減っても労働人口は増えることになるからだ。

それは確かにそうだろう。
でも僕がもっとも重要視しているのは、中学生、高校生、専門学生、大学生といった若年層だ。
若年層には従来、良し悪しは別として「みんないっしょに就職活動をしてそれぞれ会社に入っていく」という流れが厳然としてあった。
が、年功序列や終身雇用が破綻した今、別に就職しなくてもいいしと不労を決め込んでしまう状況をも生んでいる。
多様な働き方が目の前に広がったと捉えてくれればいいのだけど、必ずしもそうはなっていないのだ。

僕は、若年層がキャリアについて明確な自覚を持たないことには、国が推進しようとする高齢者や主婦、障碍者等が働ける社会になっていかないと考えている。
だって、高齢者も主婦も療養者も元をただせば全員若年層だったのだから。

若年層が自らのキャリアビジョンを持つための支援をしたい。
それが僕のキャリア支援の主軸だ。

僕のイチオシ激推し、高校生シンガーソングライター・ao。
高校生ならではのみずみずしい感性で書き上げた詞、旋律を、独特のクリアハスキーボイス?でしっとり歌い上げる歌姫だ。

そんなaoさんが、昨日新曲『問.1』を発表した。

高校生の目の前におぼろげに見え始めた「将来」への不安、希望、葛藤を赤裸々に綴った楽曲だ。
これって僕が支援したいストライクゾーン、直球ど真ん中ではないか。

少し長いが、aoさんのコメントを紹介したい。

この曲はリクルートさんの「高校生Ring」という企画を基に作った曲になります。
「高校生Ring」は高校生が考える、未来に繋いでいくアイディアを実際にプランニングして発信するという機会です。
初めて聞いた時、そんな面白いイベントがあるのか!とワクワクしました!!
Z世代と呼ばれる私たち高校生は、これからの社会に対して色々な考えを成していかなければいけません。
きっとこの「高校生Ring」は私たち高校生が人生で初めてそんな領域に踏み入れた一歩目。
ということで「問.1」とタイトルをつけました。
歌詞は、高校生が将来に迷う気持ちをそのまま書きました。
どこの大学に進学するのか、何を学べば良いのだろうか、将来何になりたいか、そもそも自分は何が得意なんだろうか……色んな方向に見える矢印をいつかは選んで行かなければならないことも知っています。
そんな重要なこと、今は簡単にできやしないしそんな理想の大人になれるのかな…。
色んな不安や気持ちを抱えながら、高校生のみんなは未来に踏み出していっています。
そんなみんなやそうだったみんなに沢山聴いて欲しいな、と思います。

(ao公式インスタ〈ao_official2006〉より/改行へんいち)

うぅ…aoさん…

歌詞の一部を少しだけ引用してみる。

もったいぶって悩んでいた
いっぱい抱えて止まった
何方向の矢印が見えるだろうか
沈黙を破って尖った
ペン先で思いを綴って
1回だって何回だって
私のために踏み出すんだ

(『問.1』より)

あぁ泣いちゃう。

(2024/2/15記)

サポートなどいただけるとは思っていませんが、万一したくてたまらなくなった場合は遠慮なさらずぜひどうぞ!