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思い出しただけで手首の痛みがよみがえってきた

日曜日、総選挙がおこなわれた。

このところ「総選挙」といえばずっとアイドルグループのイベントを指すようになっていたが、そういえば最近ほとんど見かけなくなった。
ようやく国会がお株を取り戻した格好だ。

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総選挙といえば思い出すものがある。

小学生の頃、兄の影響を受け、僕は一つの架空の町を運営していた。
ジャポニカ学習帳の「じゆうちょう」の中に空想を膨らませ、町の組織図、架空の鉄道会社の規則、野球チームの活動などを書き込んだ。
そして、小2の頃からだろうか、総選挙をおこなうようになった。
架空の町の架空の議会だ。

総選挙は気が向いた日曜日に、サイコロで。
細かなルールをすっ飛ばして単純にいえば、サイコロを100回振るだけ。
出た目によって候補者に票が入り、100回振り終えたときの上位2名が当選。
有権者が100名いるイメージだ。

小4ともなると、いつも100回振るだけでは飽き足りず、同じ政党からの当選が続くと人口が増えるルールも設け、100回が101回、102回と増えた。

候補者一覧と総選挙の結果を「じゆうちょう」に発見した。

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今でもこれらの顔と名前を見ると当時のことをありありと思い出す。
まるで「この顔にピンときたら」のポスターだ。

ひたすらサイコロを振り続けたあの日。
この「じゆうちょう」には、他にもサイコロを振り続ける架空の野球大会などの記録も残っている。
思い出しただけで手首の痛みがよみがえってきた。

当選者が決まったからといって、何がどうなるわけでもない。
あくまで架空の町の架空の議会。
それでもそんな総選挙が楽しかった。

(2021/11/2記)


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