また、神保町はカレーの街でもあります。毎年夏は、カレーグランプリが開催されカレーを愛する人たちが、年末まで半年くらいかけてスタンプラリー形式で出展しているお店を巡り自分のお気に入りのカレーを発掘します。

参加者は、コースをコンプリートすると、カレーマイスターの認定書がもらえます。コースは4つあり、1つ回るとマイスター、2つ回るとシルバーマイスター、3つ回るとゴールドマスター、4つ回るとグランドマイスターとランクアップするそうで、カレーマイスターを目指す人たちの心をうまく掴み大人気のイベントとなっています。

昨年もたくさんのカレーマイスターの方が食べに来てくれました。帰りがけに『またいらしてください！』とお声がけしたら、『全部回らなきゃいけないから次回来るのは半年後かな！』とおっしゃっていました。

うちのお店もオープン当時はカレーを提供していましたが、カレー目当てのお客様は有名店や気に入っているお店目的で神保町に訪れるのであって、そもそも存在が知られていないお店でのカレーのニーズは全くなく大失敗に終わったこともあります。

昔からファンを獲得しているお店、新興だからこそ、しのぎを削り人生かけてやっているお店。カレーというジャンルだけでも競合がものすごくいるんです。その他にラーメン、中華、洋食、となると計り知れないくらいのお店達と肩を並べないといけない事はおわかりでしょうか。

要するに、提供する料理だけで勝負するというのは、素人が挑戦するにはギャンブルと言っても過言でないくらい危ない勝負だと思います。

つづく