見出し画像

【Dropbox】②全6プランをざっくり比較・解説!

はじめに

ソフトウェアの契約を検討する時に、複数あるプランの違いを比較するのが思ったより大変だな……と思った経験はありませんか?

弊社では最近Dropboxの導入を検討する機会があったのですが、「もっとざっくりした比較があれば助かるのにな〜」と社内で話題になりました!

そこで今回は社内の備忘録もかねて、Dropbox全6プランのざっくりとした比較・解説をしていきます!(*1)

ITに疎い人による、もっとITに疎い人向けの解説なので、公式ページを見てあまり内容が入ってこなかった方に役立てていただければ幸いです!

(*1)2023.3.13時点の情報です

現在はプランが6つある

Dropboxは、過去にプランの数や商品パッケージの名前を変更しているので、今はどう言う形態になっているのか気になる方も多いと思います。

公式サイトによれば、現在は無料のプランに加えて、機能が充実した6つの有料プラン(Plus, Family, Professional, Standard, Advanced, Enterprise) があるようです。

1契約あたりのユーザー数が違う!

これら6つのプランはそれぞれ、1回契約すると何人がアカウントを使えるようになるかという点が異なります。

まず、Plus, Professionalは個人向けで、1つのアカウントのみで1人が使用するプランです。

一方Familyはその名の通り家族で使用することを念頭に置いたプランで、世帯主などの個人が1回契約すれば1人から6人が各々のアカウントを使用できます。

そして、Standard, Advanced, Enterpriseは3人以上のユーザーが使用する、チーム向けのプランになっています。

これら3つのプランは以前Dropbox Businessという名前で提供されていて、企業や非営利組織などのチームが仕事に使うことを想定して作られているようです。


ここからはそれぞれのプランの比較に入っていきます!

概して言えば、個人向けのプランとして最もシンプルなのがPlusで、FamilyとProfessionalはその上位版と捉えることができると思います。

Plusプランの機能

有料プランの中で最も基本的なPlusは、年間払いの場合1月あたり1,200円(*2)の価格で代表的な以下の機能が使えます。

・暗号化された2000GB(2TB)のストレージ
・30日間のファイル復元
・バージョン履歴閲覧機能
・フルHDで120分データが保存可能な画面録画, 共有機能
・非使用者にも1回あたり最大2GBファイルを送信可能
・デバイスの遠隔削除機能
・Dropbox上でファイルに電子署名することが可能

参考:Dropbox の全プランを比較

個人で使うならこれだけでも十分という方も多いのではないかと思えるくらい充実した内容になっています。

特に、ストレージの暗号化や、盗難の被害を受けた時にも助かる遠隔削除機能などが、最も基本的なプランで使用できるのは嬉しいポイントだと思います!

(*2)月間払いの場合は1月あたり1,500円

PlusとFamilyの違い

Familyプランは、機能的にはPlusとほとんど同じ仕様になっています。実際、個人が使えるストレージの大きさや履歴の管理・復元機能に差異はありません。

しかし、Familyプランのアカウントにはメンバー全員が閲覧できるフォルダがデフォルトで実装されています。この機能によって、家族の中でクラウドストレージを使ったファイルの共有に慣れていない人がいても使いやすいという特徴があります。

出典:ASCII.jp:Dropbox、家族向け新プラン「Dropbox Family」の提供を開始(記事はこちら

加えて、一度の契約で複数アカウントが使用可能になるため、会計も一度にまとめて済ませることができることができることも、利用する方の条件によってはメリットと言えるでしょう。

料金を見ても、年間払いの場合月2,000円(*3)なので、2人で使用することを想定すると1人あたり月1,000円しかかからない計算になります。つまり、Plusを各個人が契約するよりお得であることも特徴的です。

(*3)月間払いの場合は月2,500円

PlusとProfessionalの違い

機能についてはほとんど変わらなかったPlus, Family間の比較とは対照的に、ProfessionalプランはPlusに追加して使える機能がたくさんあることに特徴があります。

・3000GB(3TB)のストレージ
・180日間のファイル復元
・4Kでデータが無制限に保存可能な画面録画機能
・Dropboxアカウントがない人にも1回あたり100GB分ファイルを送信可能
・リンク共有の制限やパスワードの設定
・透かし文字
・閲覧履歴の確認
・ブランデッド共有(共有ファイルに任意の企業ロゴなどが入れられる)
・Dropbox上でファイルに電子署名することが可能

参考:Dropbox の全プランを比較

まず、Plusでも使える機能がアップグレードされている例として代表的なのは、ストレージ容量です。Plusではユーザーが使えるストレージ容量が2000GB(2TB)だったのに対し、Professionalでは上限が3000GB(3TB)に増えます。

次に、ファイルの変更履歴の確認と復元が可能な期間も変わります。Plusでは30日だった期間が、Professionalでは180日と大幅に期間が伸びます。

さらに、画面録画の共有の際の録画時間は無制限になり、画質も4Kで保存できるようになります。

加えて、Dropboxアカウントがない人にファイルを送ることが可能な容量も1度に100GBまでになり、50倍に増えます。

そして、Plusでは全く使えなかった機能も一部アンロックされます。例えば、リンクの共有期限が設定できたり、共有したファイルを開くためのパスワードを設定することも可能になるようです。

また、コピー・拡散防止のために画像や書類に透かし文字が入れられたり、ファイルの閲覧履歴がわかったりするようにもなり、セキュリティ面での追加機能が充実していると言えます。

ブランデッド共有機能を使えば、資料共有の際企業名やロゴを入れることができるので、個人で事業を営んでいる方にも使いやすいプランだと言えるでしょう。

価格については、年間払いの場合月額2,000円となっています。(月間払いの場合は月額2,400円)

ここまで、個人向けプランに分類されるPlus, Family, Professionalの3プランを比較してきました。ここからは、チーム向けと称されるStandard, Advanced, Enterpriseについて比較していきます!



個人向けとチーム向けのプランのざっくりとした違いは、以下のようなものになります。

・チーム管理機能の有無
・権限の細かい設定の可否
・高度なセキュリティ機能への対応

参考:Dropbox の全プランを比較

Standard, Advanced, Enterpriseに共通して、チーム管理機能がついてくるのが個人向けプランと異なる点です。

具体的には組織の管理者が、各部署向けに作成したフォルダや、メンバーに付与された閲覧権限、使用状況などの確認を行うことができ、専用のダッシュボードがあります。

管理者画面のイメージ。(Dropbox|New AdminX tools for management, security, and deploymentより。リンクはこちら

さらに、部署ごと、役職ごと、個人ごと、といった様々な粒度で権限の管理ができます。

これによって、退職や部署異動、プロジェクトの都合などによって、誰が何を閲覧することができるか設定することができ、企業での運用上役立ちます。

また、各デバイスの認証機能があるため、私用パソコンからのアクセスを防ぐなどのセキュリティ対策を容易に取ることができます。



Standardプランの機能

年額払いの場合、1ユーザーあたり月1,500円(*4)とチーム向けプランの中で最も価格が安いStandardプランの代表的な機能は以下のようになります。

・暗号化された5000GB(5TB)のストレージ
・180日間のファイル復元とバージョン履歴閲覧機能
・4Kで無制限にデータが保存可能な画面録画と共有機能
・Dropboxアカウントがない人にも1回あたり最大2GB分ファイルを送信可能
・デバイスの遠隔削除機能
・チーム管理機能
・Dropbox上でファイルに電子署名することが可能

参考:Dropbox の全プランを比較

また、個人プランでも実装されていた電子署名については、もちろんチームプランでも使用可能となっています!

個人向けではフリーランスの方に便利な機能でしたが、もちろん企業やNGOの方にも大きなメリットがあります。

例えば、出社せずとも法的拘束力のある署名が可能なので、テレワークや出張などによる承認待ちのような無駄を省くことができるのは助かりますよね!

(*4)月間払いの場合は月額1,800円

Standard, Advancedの違い

Advancedプランでは、Standardプランに比べて様々な機能がアップグレードされます。

・必要に応じて買い足せるストレージ
・1年間のファイル復元とバージョン履歴閲覧機能
・ファイルの閲覧履歴確認
・ランサムウェア対策
・サイバー攻撃と情報漏洩に対するアラート
・4Kで無制限にデータが保存可能な画面録画と共有機能
・Dropboxアカウントがない人にも1回あたり100GB分ファイルを送信可能
・デバイスの遠隔削除機能
・管理者権限の階層化
・ファイルごとの変更履歴確認
・Dropbox上でファイルに電子署名することが可能

参考:Dropbox の全プランを比較

例えば、ファイルの復元・バージョン閲覧可能な期間は1年間になります。さらに、Standardでは使えなかったファイルの閲覧履歴確認もできるようになります。そして、ランサムウェア対策や、攻撃・漏洩の危険性に対するアラートと言った機能もあるので、セキュリティはより盤石です。

加えて、チーム管理機能もより高度になります。例えば、管理者の権限を階層化できるようになるため、組織の実態に合わせて柔軟に閲覧権限を設定できます。

また、各メンバーがファイルにどのような変更を行ったかというところまで細かく確認することができるようになるとのことです。

年間払いの場合、価格は1ユーザーあたり月2,400円から(*5)と高額にはなりますが、その分細かい機能がついてくるというプランになっています。

さらに、他のプランではユーザー1人あたりが使えるストレージが予め決まっていますが、Advancedプランでは必要に応じて容量を買い足し拡張することができます。

そのため、社内で扱うデータが大量である場合にも安心できるプランであると言えます。

(*5)月間払いの場合は月額2,880円

AdvancedとEnterpriseの違い

Enterpriseプランは、大きな組織向けに用意されたプランで個々の状況に合わせてストレージ容量や機能をカスタマイズしていくものになっています。

機能がパッケージ化されていないため値段は不明ですが、機能の差についてはEnterprise個別のページに記載がありました。

このページによれば、AdvancedにはないEnterpriseプランの機能的な特徴として、以下の点が挙げられています。

・高度なデバイスの管理が可能
・自社で使用するページのドメイン所有権
・24 時間体制の電話サポート(英語)、チャット、メールによるサポートに加えて専任のカスタマー サポートマネージャーが付く
・Dropbox導入にあたっての研修の提供

参考:Dropbox Enterprise とは? - Dropbox ヘルプ

高度な機能を要するだけでなく、サポートも充実していることを鑑みると、全社的にDropboxを用いることが必要な大きい企業などにピッタリのプランだと思います!

おわりに

今回は、Dropboxの有料プランそれぞれの概要をざっくりと比較してみました!

各プランで使用できる人数・機能・セキュリティ・サポートの差によって値段が変わっているので、実際に契約するとなると、各チームのニーズや規模・予算に鑑みてプランを決める必要があると思います。

そうした時に、少しでもこの記事が参考になったり、とっかかりになったりできたら幸いです!それでは!



前回の記事はこちら!↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?