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フリーランスは働き方ではなく、生き方だ。

「普通に働く」という言葉に、一時期コンプレックスを抱いていました。理由は「僕は普通に働けないんだ」と思っていたからです。

みんなのいう「普通に働く」は、朝決まった時間に起きて、決まった場所へ行き、決まった時間に帰ってを週5で繰り返すいわゆる会社員という働き方のこと。

これができませんでした。いや、正確にいうならやりたくなかった。小さい頃から、父親のこの働き方をみて「何が楽しいんだろ?」と思っていたんです。淡々と同じような日々を繰り返して、お酒をちょっと飲んで寝る。

‥これが凄いことなんだというのに気づいたのは、恥ずかしながらここ数年、大人になってからなんです。何が凄いって、楽しいとか楽しくないとかではなく、抱えているもの(家、僕ら子供、食べ物など)を守る、確保する為に“会社員という生き方を選んだ”ということが。

今やっているお仕事は3番目が4番目の希望で、本当は1番にやりたいことがあったとか。もっと勉強が必要だったのか素直に諦めたのか事情は知らないですけど。‥そうか。やりたいことをやれなかったんだ。


多分ですけど、僕ら(お母さん、姉、家のローンもかな?)がいるから、定期的な安定した収入は必要だったでしょうし、また今から勉強を‥なんてできなかったんだと思うんです。

「仕事が嫌なら転職すればいいじゃん!」と言ってきていましたが、それは僕が独りだから出来る、言えることで、当たり前ですがみんながみんなその手段をとれるわけではありません。

会社員、フリーランスどっちがいいかと言われますが、働き方がどっちが良いか悪いかではなく、結局は“自分に合うかどうか”なんですよね。

収入、事情、ストレス、人間関係、やりたいこと。僕の捉え方ですが、これらはお仕事ではなく“生き方”なので、我慢したり仕事だからそういうもんだろうと無理矢理言い聞かしたり無視したりできないことなんです。

割り切れないっていうんですかね。家族がいるからしょうがない。親がダメだっていうからしょうがない。お金がないからしょうがない。それができない。

人はそれをわがままというかもしれません。でも、僕は自分勝手という意味ではなく“我が、まま”。自分であるという意味で使っています。まー、屁理屈ですよ。



生きていくためにお金を稼がなきゃいけませんが、僕はストレスのかかるお仕事をしてしまうとストレス回復にお金がかかってしまい、生活費が確保できなくなってしまうんです。

時給1000円で5時間働けば5000円。5時間働いたストレスを回復するのに半分くらいお金を使ってしまいます。そしたら、実質時給はいくらなんだよって。

それが僕の働き方、生き方なんです。時給では働けない。会社員(会社が悪いわけではなく)という働き方でもそうです。だったらストレスのかからないお仕事をした方が、ストレスを回復する必要もないし、これなら稼ぎにできそうだぞ!と考えました。

働くとは、収入を得る行為だけでなく“生き方”でもある。そう思ってからは、周りの思う“普通の働き方”に変に囚われなくなりました。

会社員、フリーランス。これらをお仕事ではなく、生き方として考えてみると、割り切ってやっていけるかもしません。



声優・ナレーター
有野優樹(ありのひろき)

フリーランスで声のお仕事をしていくには?をテーマにした記事をまとめたマガジンです。

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